□Mizuno Wave Rebellion Pro2登場
テーマは『スピードは反発に宿る』あの Wave Rebellion series(ウエーブリベリオンシリーズ)のニューモデルが発表された。
MIZUNOの発表会に行ってきました!!
イベントの様子はYouTubeショート動画にてご覧になれます↓
https://youtube.com/shorts/fyAAB3wMxBg?si=fgbdbZjHEr49PT2I
中でも大きな注目はWave Ribellion Pro2(以下:リベリオンプロ2)のアップデイトだ。このモデルは、一言で言って"サプライズ"塊。ルックス、そして、その走り心地、すべてにおいてそう。
この形状で、なんとワールドアスレチックス(以下: WA)のシューズルールの基準を当然満たしているので、選手はレースで使用出来るが、計測するところによっては50mm以上の厚みがあり、まさに2017年に"発明"された“速く走る概念“にすら挑戦状を叩きつけるような機能性のMizunoのスーパーシューズ、それがリベリオンプロ2と言っていいだろう。
リベリオンプロ2と同時にWave Rebellion Flash2(ウエーブリベリオンフラッシュ2 以下:フラッシュ2)とWave Rebellion Sonic2(ウエーブリベリオンソニック2 以下:ソニック2)も発表された。
スピードランニングにおけるスムーズネスをあらゆるランナーに追求したラインナップで、フラッシュ2は構造的にも市民ランナーの味方、こちらのアップデイトも注目したい。
□スーパーシューズの要素をさらに強めたモデルになった
とにかくトップモデル、リベリオンプロ2は、あの前モデルと比較しても、スーパーシューズのスーパーシューズたる要素をさらに強めた形になっているから驚きだ。
最強ナイロン分子のPEBA(ペバ)ベースのミッドソールで上層部Enargy Lite Plus(エナジーライトプラス)は構成されて、下層部のEnargy Lite(エナジーライト)もスーパクリティカルフォームで生成、容積として32%アップする単純に素材自体のバウンドも高まる構造になった。
リブデザイン、中速部巻き上げ構造の6倍の剛性になったカーボンファイバープレートが間にサンドイッチされ、スーパーシューズとしての“パーツ“は大いに強化された。
さらに、彼らがそれらに次ぐ第3の機能と呼ぶ、踵がないデザイン、オリジナリティー溢れるルックス『スムーズスピードアシスト』を見直したこと、これがアップデイトキーであり、ポイントはその傾斜角度だ。
□スムーズスピードアシストを再設計
初代リベリオンプロは、今年の1月2日箱根駅伝の当日に発表される学生に向けたプロモーションであったが、残念ながら本戦でのこの商品着用者がゼロ(Mizuno着用者は1名)に終わる苦渋を舐めさせられた。
今回、100名を超える選手のヒアリングを経て、結局、彼らの距離走ペースのキロ3分40秒にハマっているが、トップスピードでは感触が良くないことが判明したのだ。果たして、その角度を学生ランナーのトップスピード、キロ3分に再調整、スターティングブロックの上に乗ってそのまま走るような感覚の傾斜のこの大胆な設計になったわけだ。
早速履いてみると、ハイヒールのように踵が上がり、まさに“つま先立ち“の履き心地。なるほどそれがキロ3分の角度か、具体的には、この角度、発売済モデルWave Duel Pro(ウェーブデュエルプロ)の傾斜角と同じということ。なるほど、あのときの衝撃が蘇る角度だ。
それゆえ、ふくらはぎに負担がかかるなイメージだが、これが不思議なもので、走り出すとふくらはぎに負担感はまるでない。これが『スムーズスピードアシスト』だ、面白い。
□速く走れてしまうシューズ、リベリオンプロ2
結局、シューズの1番盛り上がったポイントが実質“踵“になり、走行時はそこで安定。支持するポイントと足首の位置の関係からテコの原理が働き、ふくらはぎの負担も軽減させる原理だ。
そして、もう1つ、中速部巻き上げ構造のソールからも部分的に見えるカーボンファーバープレートがそのポジションでの安定をさらに強化する構造になった。つまり、キロ3分の強い前傾角度を保ったまま、そのポジションで安定する構造という事になるということだ。
通常のスーパーシューズではカーボンファイバープレートは前傾を誘導するようなレバーのような役割と蹴り出し安定を作っているが、まさにこのリベロンプロ2では、ランニングの着地時に踵が落ち込むような後傾するポイントをカーボンファイバープレートがフォロー、まさに蹴り出しの安定感に特化したものになっていると言えよう。
走りだすとスターティングブロックの上に乗ったまま、どんどん前に押されて、まさに"速く走れてしまう"そんな推進力、初代リベリオンプロとは推進力が全然違う。
□ミズノ開発人材の若返り、フットワークの良さ光る
こんな大胆な発想は、若返りしたミズノの開発に関わる人材が生み出している。先月末に開催された北米最大の見本市 THE RUNNING EVENT(ランニングイベント)にも単身乗り込み商品のプロモーションを仕掛けるなど、そんなフットワークが良いそんなチームから生まれた柔軟な発想の商品がリベリオンプロ2と言えるだろう。
今回は悲願、箱根駅伝での着用は、機能性を背景にきっと叶うのであろうが、とは言え、市民ランナーは、この“スタブロ““ハイヒールスタイル“を履きこなせるのかどうか、という一抹の不安は払拭できない。
リベリオンプロ2同様に、Mizuno Enargy Lite Puls(ミズノエナジーライトプラス)が上層に配置されて強い反発弾性を生み出す。違うのは下層がウエーブライダー27に搭載されているMizunoEnargy(ミズノエナジー)であること、それらがサンドイッチしているのがナイロンにグラスファイバーを含水させたTPUのMizuno Waveプレートであることだ。プレートは幅も変えて、より安定することを選んだ作りになっているのだ。
つまり、反発弾性の強い素材と安定要素の強い素材のハーフハーフミッドソールにして、“スピードが出過ぎない“構造、むしろ、ある一定のスピードを安定させるモデルと言っていい。グラスファイバープレートもコントロールしやすい素材だ。
これはアスリートからすると耐久性もある距離走用シューズだが、市民ランナーにとっては、前半を“速く走れしまう“シューズではなくて、距離全体をコントロールする、ある程度のスピードを安定させる、サブ4は達成して、その上の目標を達成したいというランナーのニーズ、市場トレンドを掴んだ素晴らしい選択肢になるだろう。
価格も18700円、このモデルは、ちょっと高い目標を持った市民ランナーに高評価が間違いないだろう。
□リベリオンシリーズが待ちきれない
箱根駅伝前の12/22にまずリベリオンプロ2が発売されて、年をあけて、リベリオンフラッシュ2とテンポアップモデル、ソニック2は1/19に発売される。
リベリオンプロ2は、絶対スピードのキロ3分のみの使用ではもちろんなくて、そのランナーの相対スピードで速いスピードを応援してくれるモデルあることを追記しておこう。絶対スピードなら4分台、サブ3ランナーまでをイメージして作っているという。
フルマラソンの4時間前後の目標達成のためなら、それは愚策になる。リベリオンフラッシュ2を選んだ方が良い結果が得られるだろう。こちらは5分台までを想定してる。ただ、後半に課題があるならWave Rider 27(ウエーブライダー27)だっていい。
この“速く走れちゃう機能性“は、フルではなくて、ハーフだったり、10Kや5Kだったり、工夫すればもっと多くのランナーが履けるということになる。箱根駅伝で学生がリベリオンプロ2を履いているのと見て、買ってしまいたいと思ったら買って5Kを頑張ってみるのももヨシだと思う。
どこまで消えない不安な感覚は、2017年のあのときと同じだ。もしかしたらこれは大いなる進化かもしれない。発売後は私もこのリベリオンプロ2を履いてレースを走りたい。今からリベリオンシリーズの発売が待ちきれない。
Mizuno ホームページ
Mizuno Wave Rebellion Pro2 予約サイト
https://jpn.mizuno.com/ec/disp/attgrp/U1GD2417/_
Mizuno Wave Rebellion Flash2 予約サイト
https://jpn.mizuno.com/ec/disp/attgrp/J1GC2435/
Mizuno Wave Rebellion Sonic2 予約サイト
https://jpn.mizuno.com/ec/disp/attgrp/J1GC2430/
シューズのカテゴリーなど詳細は、「FS☆ランニングシューズガイド2023-2024」を参照ください
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JUGEMテーマ:マラソン・ランニング
みなさん、こんにちは
ジャストフィットのお手伝い、FS☆ランニング代表:シューズアドバイザー藤原です。
さて、YouTubeチャンネル『シューズアドバイザー藤原』にてわたしの好きなシューズを取り上げて、30分間忖度なしに語るだけのライブ配信『シューズアドバイザー藤原のこの話、独り言です』を毎週お送りしています。
ネタが尽きるまで配信しますので、
まだ見てない
見たことない
みなさんは、アーカイブが残っています、是非是非ご覧になって下さい。そして、今回はそのN0.1-No.3まで動画を文字に要約しておきますのでそちらから内容軽く確認頂ければと思いますよ。
では、早速。
第一回は『 Saucony Triumph 21』編をお届けました!
前作、サッカニートライアンフ20は、クッション感、接地安定性、そして、ガイドが気持ちいいシューズで、『2022年シューズアドバイザー藤原ベストデイリートレーナー』受賞したモデルです。あっ、そんな賞はないんですけどね(笑)
とにかくいい、最新技術が詰まったモデルでした。
そして、今回の21代目はマイナーチェンジ。良さを残しつつ、アップデイトされてこちらも超おすすめです。何故か?
価格がまず¥17,600円と最近の各ブランドのデイリートレーナーの価格帯からするとリーズナブルと言えそうです。
ちなみに前作20代目はセールでもっとお安いです↓
パワーラン+のクッションは、同社エンドルフィンシリーズのパワーランPBとフィーリングこそソフトバウンドで似ていますが、似て異なるものになっています。ソフトライドとデイリートレーナーに必要な接地の安定感からの10mmDropの坂道ソールはクイックなガイド感があって、ゆっくりのペースを強力にサポートします。
今回のモデルは編み込み技術で作られたジャカードアッパーになって、収縮性があり、前作エンジニアードメッシュアッパーは前足部が広めだったのに対して、もっと広い足幅のランナーにもフィットするアッパーになりました。
幅が広いわけではない、細いランナーは、是非21代目を履いてみてください。
また、レディースサイズだけですが、例えば、通常のブランドがUS6.5を23.5cmと表示するのに対して、サッカニーはUS6.5を23.0cmと表示していますので、いつもと同じサイズですと少し大きめに感じる方もいらっしゃるのでご注意ください。
購入はこちらからどうぞ!
そして、第2回は『MIZUNO WAVE RIDER27』を取り上げました!
注目度が高くライブアーカイブなのに5000PVを超えていますね。
MIZUNO WAVE RIDER27はアメリカの戦略商品として開発されてからはや27年。ミズノ定番中の定番のデイリートレーナーモデルです。まあ、まずは、今どきビックリの¥14,850のプライス。安いです。
ただ、これが”安かろう悪かろう”ではないのでここで取り上げていますからね(笑)
12mm Dropと業界最高ドロップ級で、強く前にガイドするソールユニットになっているのが特徴。HOKA出現以来、5mm前後のロードロップスタイルがトレンドになる中、一周まわって斬新な存在感があるシューズですね。
踵と前足部との差が1.2cmあるということは、踏み付け部分はかなり薄くなるので、まあまあ強い蹴り出しもできるけど、踵まわりが守られている感じのあるDo It All(なんでもできる)スタイルのニュートラルデイリートレーナーです。
ミズノといえばなんと言っても、MIZUNO WAVE。波型樹脂ウエーブは踵の安定感に圧倒的な存在感があるんです。特に業界を見渡しても珍しい踵外側のサポートにもつながり、O脚傾向のランナーに強い味方のモデルですね。
樹脂プレートが入ることで、少し硬いという声があったのですが、プレートの位置を前方にスライドさせたこと、全面に使われたミズノエナジーのクッション性が以前より高い素材になっていることで、それをフォローしていますね。
27代目はアッパーだけのマイナーチェンジなのですが、最新作のエンジニアードメッシュアッパーのフィット感は最高です。フィット感を求めるランナーは、是非27にしてください!
購入はこちらからどうぞ↓
第3回は『HOKA クリフトン9』編を配信しました!
↑関連動画も是非ご覧ください
HOKA クリフトン9は言わずがなの名作シリーズ。みなさんも1足は履いたことがあるモデルかもしれませんね。業界にロードロップスタイルを定着させた意義はとても大きいんですよ。
5mm Dropのスタイルは舟底になったソール形状を持つモデルで、ランナー自身が少し揺らしにいくと自然がガイドをしてくれるような、ハイドロップのオートマチック感に対して、ドライブモード付きオーマ車のような、クラッチなしでギアを入れられるような感覚があり、ハイドロップシューズとのコンビネーションも抜群なスタイルです。
ソフトなマシュマロクッションで数年うたっていましたが、マシュマロは耐久性にやや問題がありました。最新モデルの9は沈み込みすぎないクッション感になっていて、安定要素を高めた仕様になっています。またアウトソールのブロックも増えて、以前より耐久面はかなりあがったと思いますよ。
価格は¥20,900と微増していますが、『無人島に持っていくなら・・・』という形容をさせて頂いているように、普段履きから、デイリーマイル、ちょっとしたテンポアップまで対応できるDo It Allモデル。27.0cmで250gを切る重量はすごい!
購入はこちらからどうぞ↓
次回第4回以降を書き下ろしていく予定です!お楽しみに!!
FS☆ランニング シューズガイド2023-24も確認ください。
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□30代目のゲルカヤノシリーズがリリース
「途切れない安定感、最後まで続く信頼感」という謳い文句の30代目、アシックスゲルカヤノがフルモデルチェンジをしました。
ちなみに、他のブランドを見渡してみても、こんなロングセラーモデルはそう多くないんですよ。時代のニーズがどんどん変わる現代環境下で、ロングセラーの座に座り続けるのは至難の技。そんな超ロングセラーシリーズの一つ、それがゲルカヤノシリーズなんですよね。
1993年にデザイナーの榧野(カヤノ)氏、コードネームKはそのまま商品名になり、それから30年、常に“何を守り、何を変えるか“のせめぎあい、そのバランス感を求められるのがロングセラーモデルの宿命。そして、それは概してやや保守的になりがちですし、また消費者もそれを望んでいることも少なくないですよね。
時代のニーズに合わせた機能性を搭載してきたフラッグシップモデルであるカヤノでは、30年目を迎えるにあわせて、技術の進化や環境の変化著しい現代に合わせて進化ペースをアップ、開発担当の中村氏いわく、90:10、80:20で変えない、というイメージの物作りであったカヤノは今回、変ないと変えるのバランス感を約50:50(フィフィティ・フィフティ)で考えたそうです。
ただ続いているというだけ状態と、存在意義が強く・大きい状態は違います。30年続くロングセラーとしてその真価を問われるモデルチェンジが今回のゲルカヤノ30だったわけです。
開発に携わったアシックスの面々
□ 快適性は大きく向上、ピュアゲルの貢献大
まさに今回のテーマは快適性と安定性の両立でした。今まで、カヤノ29も含めて、スタビリティートレーナーは、真面目、硬い、いいのは分かるけど・・・という本当に必要なランナーに、本当に望んで履いてもらえるようなスタイルであったかというと改善の余地はあったかもしれません。今回、コンフォート感もあり快適であるけど、スタビリティートレーナーとしての機能性も有効であるものというより高みを目指したわけです。
快適な要素としてピュアゲルを搭載したことがまず特筆すべきです。ゲルニンバス25に先行搭載されて評判がいい、ビジブルゲルではないスタイル。従来の素材より65%柔らかくて、内包されたゲルはソールにサンドイッチされて配置されずソール上面に乗せるように、インナーソールの真下の、寄り足に近い場所に配置されることで、ランナーが快適感をより感じやすい工夫もなされているということです。
また、ソールスタックハイトを単純に4mm厚みが増し4cmソール厚になったことも快適性にプラスしていますね。
□デザインとしても直感的なものにこだわった
デザインを担当した三宅氏は、デザインは直感的に用途が分かるもの、柔らかそうな印象を与えるものにこだわったといいます。例えば内側のパーツの素材の選定、それによる色の出方など、快適性がビジブル化されているか、最後の最後までこだわったそうです。
「4Dガイダンスシステム」もまさにデザインがなせるスタビリティーの機能性。
ソール全体構造=デザインが計算され織りなすスタビリティー機能になっています。
ソール全体のワイドなプラットフォームのソール、ソールの横に湾曲した大きな張り出し感、そして、後にも張り出すようなソールプラットフォーム構造と、そのふわっとした、どしっとしたソールデザインが、すでにビジュアルでもソフトで安定感をイメージさせますよね。
4Dガイダンスシステムの4つの柱
開発担当の中村氏
□発想の転換、これは従来のスタビリティーの概念を変えた
そして、4Dガイダンスの最後のパーツである内側に組み込まれたグレーの素材部分。これは従来のスタビリティーの概念を変える新しい発想だと言っていいです。
従来スタビリティーの概念では、硬い樹脂パーツやソール硬度を変えて硬いパーツを足の内側への倒れ込みを抑えるような構造が一般的でした。これは効果が高い反面、結果、快適性と天秤にかけるように突き上げ感や硬さを生み出すことになっていました。
トドメはバイオメカの権威B・ニグ氏の過回内などプロネートとの怪我の関係性に関する論文の影響もあり、各メーカー従来発想に留まらない新しい発想が求められていることは明らかでした。
他社の商品も見渡しても、安定感を作るトレンドは、スーパクリティカルなどソール素材の軽量化技術からプラットフォームを肥大させる方向にいっていることは明白です。
しかし、この内側のグレーパーツが硬度が硬いからではなく、むしろ柔らかくて、このカタチでスタビリティー機能を果たすという画期的なもの。
赤丸がそのパーツ
□従来の概念を覆すゲームチェンジャー、ゲルカヤノ30
このグレー部分のデザインと素材硬度は、足が内側に倒れたときに、硬いパーツで突き上げるのではなく、むしろ、柔らかい素材で突き返す、確かにこれだと突き上げ感がないわけですよね「柔よく剛を制す」ほんと斬新です。
こんなソフトなスタビリティーシューズを履いたことがないです。当日は2K程度のランニングでしたが、こんなにソフトでニュートラル感のあるモデルは、快適だけど実際スタビリティーシューズとしての役割は果たしているのか、素朴に疑問を感じました。
でも後日すぐにその答えは出ました。FSラボで自分の足の姿勢を撮ってみたところ、こんなソフトで従来のような突き上げ感はないのに、Twwiterの動画のようにスタビリティーシューズとして機能していていました。これは驚きです。
https://twitter.com/f_shokai_rc/status/1681883791948935168?s=61&t=4OkNXp3UXb_pEiABsTgxtw
つまり、"ニュートラルなフィーリング" だけど、実際は"スタビリティーな機能性がある" ということ。
これは多くのスタビリティーモデルを求めていたランナーの望んでいたことですよね。コンフォートで、知らないうちにステイブル、これ1番スマートなスタイルですよ。
今回のカヤノ30は、29代目までのスタビリティーシューズとして期待に応える機能性の流れは、コンセプトとしてまったく揺るぎなく変えない芯がある中、そして、こういったモデルを使うべきランナーが心の底から求めていた快適性というプラス要素が加わったという、これは従来の概念を覆すゲームチェンジャーになるかもしれない、そう思っています。
ベストスタビリティートレーナーでゲルカヤノ29を紹介しています
アシックスデイリートレーナーモデル履きわけでゲルカヤノ29を紹介しています
シューズの詳細などはFS☆ランニング SHOES GUIDE 2023−24も確認ください
https://www.f-shokai.com/shoesguide2023-24/
JUGEMテーマ:マラソン・ランニング
JUGEMテーマ:マラソン・ランニング
JOGとLSD=ロングスローディスタンスの違いを考えたことがありますか?
60分走ることは、60分JOGとも言えるし、60分LSDとも言えますよね。
どっちでも良さそうですが、そうでもない。
特にレース出場などに向けて、もっと速く、もっと長く走りたいという明確な目標があるランナーでは、トレーニング効果を考えたときにこの2つはしっかり区別すべきですね。
トレーニングを変え、路面を変え、そして、シューズを変化させると、カラダに対する変化のバリエーションが増えます。ですから、その用途に合わせたベストなシューズを使うことも大きなポイントになります。それでジョグでもLSDでもその効果が変わるというわけです
わたしは、LSDトレーニングは、ゆっくり走るペース走だと考えています。速く走ってしまってはトレーニングになりません。そもそも、それはJOGですね。
ゆっくり走れないランナーも多いはず。恐らくそれはテンポを上げた方が、フォーム的にはごまかしが効くからでしょう。トレーニング効果としては、まずはフォーム意識がしやすいこと。
ゆっくりだと速い動作ではごまかされている、自分のフォームの無駄が明らかになるわけです。そこをしっかり意識づけしてフォーム改善をすることは、長い目で見て速く走ることに、楽に走ることにもプラスです
そして、距離の概念を壊すのにもLSDは有効。わたしは、“時間“を基準に走ることがベストだと考えています。
30Kの壁を破るのに30K走をする、もし壁を感じているランナーがそうしているのであれば疑問です。問題が起きるのはその30Kより先なわけですよね?
距離を忘れて、ある程度ボリュームのある、レースと同じような時間走ることに耐えるようなそんなカラダの負荷をかけることがポイント、30Kという数字が頭からなくなるためのトレーニングですね。
プラス、ペースはゆっくりで自信をつけること、わたしは52歳の今もフルマラソン2時間35分ですが、30K走はやらずにこのLSDでいつもレースを迎えていますよ。
このようにペースを落とすことは、心肺機能など内的な余裕を作りますが、逆に、地面の接地時間が長くなりやすいカラダには負担が上がる動作になりがち。ですから、シューズ選びが重要です!
シューズは、そのゆっくりを快適にする機能、接地時間を短くするガイド機能がマストなわけです。いわゆるデイリートレーナーならOKですが、その中でもむしろ、重さが少しあるぐらいの方がわたしはいいと思います。
重いものをどこで持ち上げればいいか、それを考えることは重力をうまく使うこのスポーツ、ランニングで求めている何かを掴むきっかけに大いになるのではないかと思います
シューズをうまくガイドしてそして重さをコントロールする。余裕があるペースなのですからそれぐらいトレーニングとしてもいいのでは?
さて『LSDでオススメのシューズ』は、例えば、FSランニングYouTubeチャンネルで紹介したモデルで選ぶと、各ブランドのマックスクッション・マックススタビリティーモデルがイメージ。
HOKA ボンダイ8
https://www.hoka.com/jp/bondi-8/1123202.html
Saucony トライアンフ20
https://www.abc-mart.net/shop/g/g6366730001019/
New Balance FFx モアv4
https://shop.newbalance.jp/shop/g/gMMORTR4
あたりは典型的なLSDシューズと言っていいでしょうね
一方、JOGはもっと自由な概念の有酸素運動です。
ペースは自分の体調やトレーニング内容に合わせてラフでいいと思うんですよね
レストジョグなら調子に合わせて路面も変えてゆっくり芝生でワークアウトを翌日に控えたジョグなら、ビルドアップ的に気分良くあがったり、ジョグにはルールなんてありません。
『ジョグオススメのシューズ』をFSランニングYouTubeチャンネルで紹介したモデルから選ぶとシューズは当然DO IT ALLのデイリートレーナーモデルがオススメになります。
気分が良ければペースを上げたりも対応できそうなクッションとガイド、軽量性にバランス感がある
Adidas Adizero SL
https://shop.adidas.jp/model/LIZ85/
Brooks グリセリン20
https://www.brooksrunning.co.jp/products/detail.php?product_id=1412
Asics ノバブラスト3
https://www.asics.com/jp/ja-jp/gel-nimbus-25/p/1011B547-001.html?width=STANDARD
のようなデイリートレーナーをオススメしたいですね
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その名の通り5000、『5Kレースのみ』という独特なイベント。そして、フルマラソンがないショートディスタンスレースにも関わらず、約7000人のランナーが集まってサンディエゴの海沿いをそれぞれのペースでエンジョイするという、まさに“アメリカのランニングカルチャー“が詰まったランニングフェスティバルです。日本ではなかなかないレースではないですか?
USATF(米国陸上技連盟)認定の列記としたアスリートのイベントでもあります。現在、この種目の世界最高記録はこの場所で達成されたものではないですが、”WORLD'S FASTEST 5K”の名の通り、フラットなファーストコースで、今まで16の世界記録と8つの米国記録を生み出し、あの若き日のE・キプチョゲ選手もこの大会で優勝しています。
画像:meb keflezighi Twitterより
イベント紹介動画
carlsbad5000 homepage
2023年の優勝者には5000ドル、13分20秒をブレイクするとさらに2500ドルの賞金が出て(今年はしなかった)、メンズエリート、ウィメンズエリートがそれぞれ時間差スタート、このレースイベントのフィナーレをグッと引き締める感じなんですよね。
また、エリートは別に、マスターズ(40歳以上)男女とオープン(39歳以下)男女では、500ドルの賞金とブルックスのシューズがもらえるそう。調べてみたら、2023年マスターズ男子の1位は14分48秒でした、アマチュアといっても速い!先日わたしが記録したADIDAS TOKYO CITY RUNで出した16分46秒で、15位相当というレベルです!ちなみに、5歳刻みのエイジグレードでの優勝者にはメダルが贈呈されるそうですが、ちなみにM50でも1位は16分17秒でした!
画像:meb keflezighi Twitterより
エリートからアマチュアの記録を目指すランナーのいろんなグレードがあるイベントですが、エリートの直前には、言わば“メインイベント“ピープルズレースがスタートします。これは、すべての性別、年齢、競争目的ではないランナー、ウォーカーとジョガー対象、あらゆる年齢とペースのランナーを歓迎していて、『ヒモが結べる人なら参加資格あり』とか!キッズレースも別にあります。
自由で、平等、誰もが楽しめる5Kイベントなんですよね。
オーシャンフロントコースの景観を楽しみながら、ゴール後はピザ&ビール2杯が振る舞われる、ジュニアのキッズレースは1マイルか1/2マイルで、チョコレートミルクと動物ビスケットのおやつが付くそう!しかも、これが、なんとエントリー代に入っている、というからビックリです!その他、レースシャツ、公式フィニッシャーメダル、レースの写真と結果などなど、それでエントリー(恐らく早期割引)はたったの33ドル(約4500円)のようです!
オリンピックの銀メダリストであり、ニューヨークシティマラソンとボストンマラソンの優勝者であるレジェントマラソン選手メブ・ケフレンギ氏は共同経営者のようで、彼が全面に出てプロモーションされています。なのに、大会スポンサーはブルックスです。ケフレンギ氏と言えば、Gomeb Speedなど彼の名前が入ったレーシングがあるスケッチャーズがスポンサーですからね。
さて、リアルに出場したランナーの意見はどうか?当日このイベントに参加したRAD RABBITチームの同僚、ロサンジェルス在住のJT・チェスナット氏にチャットインタービューしてその様子を聞いてみました。
藤原:
JT、カールバッド5000お疲れ様でした。写真を見ましたが、めちゃくちゃ楽しそうな雰囲気が伝わってきます。レース当日の天候はいかがでしたか? 快晴、気持ち良さそうな天気に見えますが、暑くないんですか?
J.T.:
レース当日の天気は最高、素晴らしかったです! ありがたいことに、暑すぎませんでした。そよ風が吹いていて、最高気温は 75 度(摂氏24℃)で晴れていました。 私の意見では、それは「完璧なRunning weather 」でしたね。
藤原:
動画でもそう見えますね。ビーチサイドのコースは特に気持ち良さそうです。ちなみに、カールズバッド 5000 は何回目の参加なんですか?
J.T.:
カールズバッド 5000 に参加したのはこれが初めて! 親愛なる友人のが招待してくれたので、ゼッケンを無料で受け取りました。来年もやる予定です。
藤原:
しかし、当日の写真を見ると、ファッションがきまっていますね!レース当日のファッションのポイントに教えてください!
J.T.:
東京マラソンでもそうだったんだけど、メンバーとして所属しているRADRabbit ランニングトップと BOA Runningのセット、今回はDenim 柄ショーツで走りました。 本当にデニムショーツかと思ったと多くコメントをいただきました!
藤原:
確かに本当にデニムみたい!いつもBOAのショーツで決めていますよね。さて、この日のパーフォーマンスは自分にとっていかがでしたか?
J.T.:
私は自分のタイムに非常に満足しています。20:45で走りました。東京マラソン以来、初めてのレースでした。
藤原:
コースはフラットと聞きましたが、実際はどうですか?
J.T.:
コースはフラットで少し傾斜があります。 コーナー、ターンがあり、準備が必要ですね。
藤原:
カールスバッド5000に参加するランナーは、どんなランナーが多かったですか?タイムを目指す人? 楽しんで走る人?
J.T.:
私のフィールドの男性はタイムを目指して、多くの人がPRの目標を追い求めて走っていました。 初出場でしたので個人的にはPR(パーソナルレコード)を目指すつもりはなかったのですが、来年は絶対にトライしてPBしようと思います。もっと成長して藤原みたいになりたいよ!
藤原:
ありがとう。日本ではフルマラソンが流行っていますが、アマチュアアスリートにとっての5,000メートルの楽しみは何ですか?
J.T.:
私はランニング、そしてマラソンが大好きです。 でも、5,000メートルはフィットネスのテストであり、そして、マインドをスッキリさせ、(マラソンから)再充電できるクイックな方法です。あなたのボディーがその瞬間どのようにヒートアップし、機能しているか、そこからあなた自身にその理解を高めることになるでしょう。みんながやることをお勧めします!
日本人ランナーも5Kは速いとか、辛いとかではなくて、彼が言うようにマラソンを走る上でのフィットネステスト、それがいちばん大きいポイントです。ゴール後ピザとビールを楽しむ、そんなベリーアメリカなショートディスタンスレース日本でも、コレありですよね。
2024はボストンマラソンに出場して、その前にカルフォルニアでカースバッド5000に出てみたいな。
JUGEMテーマ:マラソン・ランニング
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はじめに・・・
今回は、メイドインジャパンにこだわった活動をしているblueoverの渡利ヒトシさんに『スニーカー製造におけるメイドインジャパンの現在位置』というテーマで話を聞きました。私は10年前に大阪でお会いして以来の付き合いですが、今回あらためて現状も含めてインタビューさせて頂きましたね。
blueover ホームページ
blueoverについて 紹介ページ
藤原:
渡利さんは、2011年にメイドインジャパンの火を消してはならないと言う強い信念から、blueoverを立ち上げましたよね。わたしはちょうどその頃お会いしたんだと思うのですが、以前から日本のもの作りは衰退の一途だと言ってました、その現状は今どうですか?
渡利:
藤原さんとお会いした頃は、僕らはこの業界の入り口付近にいるような感じで大変なことばかりでしたが、10年経ってだいぶ僕らのために枠が空いているような感じで、なんとかスニーカーを生産できる体制にはなってきています。
ただ高齢化、人材不足は深刻で、製造してくれているところ(特に縫製業)だって、小さいところでいえば多くが廃業寸前の状態です。
藤原:
なるほど・・・この業界に関わらず日本が抱える構造的な問題でもありますよね。諸外国の人件費の上昇もあってアパレルなどは国内製造回帰の状況もあるような報道を見ましたが、人手がいないと言っていましたね。一度は国内から離れていったわけだから業界としては何を今更感はあるでしょうし。
やはり若い人材はいないですか?
渡利:
アパレルも含めて日本回帰の動きが長期的に続くのか、今だけなのか、という判断も難しいし、それに対して生産体制を増産するような設備投資をするような動きはあまり見られません。シューズを製造するマシン自体も生産していないメーカーが多く、故障したものから部品を取って修理して使っているようなドラマみたいな話が現実です。
若い人材に関していえば、限定的ですがいるにはいます。そういった工場はやはり活気があって、元気な印象を受けることが多いですね。僕らも積極的に若い工場を活用したいとは思っていますが、工賃のこととなると他業界に比べるとまだまだ安く、そういった点で見れば問題を抱えたままだとも言えます。
ですが、少しづつ工賃の改善も行われ始めている兆しもあります。これまでのモノヅクリにおいてのビジネスモデルである大量生産に付随した工賃単価の低下からの脱却が起きているとは感じます。それは工場規模をシュリンクし、少量生産で工賃単価を上げた形で工場を維持していく形ですね。今後作れるところが減っていくのは確実なので、おのずと注文は集まってくるという。今後はそういった形の工場が残っていくのかなとも感じています。そしてその形をとっているのが比較的若い経営者の方たちが多いです。
藤原:
そう意味では若い方の工房のような、大量生産モデルでなければメイドインジャパンも成り立っていくんではないですか?鯖江のメガネとか、岡山デニムのような、『もの作りの灯火は消えない』所か、為替の状況も含めて、海外に輸出していくようなチャンスもあるんじゃないですか?
渡利:
それはありますね。ただ我々が何故日本製にこだわるか、という価値は購入してくれる方と共有したいです。何足も売れたらそりゃ嬉しいですけど、シューズのデザイン意図やこだわり、自分たちが何をしようとしてるのかを理解していただいた上で購入いただければ、なによりうれしい限りです。
あと海外の方に僕らがこだわって作っているラストが通用するのかは知りたい。
藤原:
ラストはいちばん難しいですよね。コンセプトができてソール自体が設計できても、人の足が入ってフィット感を作り出すその形の原型、それを元に立体的にするのがシューズラストです、それはブランドとしての財産ですからね。
まあ、メイドインジャパンと言ってもピンキリで渡利さんのように全てをメイドインジャパンでこだわっているケースはレアでしょう。明らかにどこかのブランドの名品のラストで作っているようなモデルは、シューズ学的にはオリジナルではないと思いますよ。
ラストが違うから個性のある違うシューズなわけで、ラストが同じだったら見た目のデザイン性違ってもそれは同じものですからね。
では、そんな状況を打開する、メイドインジャパンの環境を守っていくポジティブな要素はあるんですか?
渡利:
いくつか考えています。まず、シューズの場合、パーツを縫い合わせる縫製にはすべて人の手でミシンを踏んで縫い合わせています。しかも、この作業工賃は請け負ってもらうにしてもとても安いんです。これを今の若い日本人にやってもらえるかっていうと正直不可能なことだと認識しています。
そのコスト問題に対して、僕たちは今、就労支援施設の方々と協力してこの問題の解決を模索している途中です。その中にも様々な問題があるのでひとつづつ解決していかなければなりませんが、縫製課題に対して何かしらの解決策が打てるのではないかと考えています。
また別案として、自分たちが縫製場を作るということです。つまり自社で工場を作るということ。ですが工賃ベースで組み立てると採算が合わないので、例えば月の半分を縫製、のこり半分をそれ以外の仕事をやってもらうといった形を模索しています。
藤原:
素晴らしい取り組みです。彼らにとってもチャンスですからね、人材はいないわけではない。ちなみに、スポーツシューズ業界は、アディダスのスピードファクトリー構想のようにオートメーション化を進める動きも加速しはじめています。メイドジャパンの活路にオートメーション化もあるんじゃないですか?
渡利:
僕は今時点では考えていないですね。(将来的に導入すべきと判断すれば自動ミシンもありえる)僕らが手がけるプロダクトは大量生産してコストを下げたり、品質を均一にすることをよりも、縫製のちょっとしたムラのような味は残したいんですよ。あくまで人が関わる(人を感じる)モノ作りを継続したいですね。メイドインジャパンにこだわっているのもそんな部分があるので、そういう意味では、僕たちがが目指すところは、地域性あるローカルブランドで少量生産でも長く続けているようなブランドなのかもしれません。
将来的にアトリエ的自社工場も作りたいです、横にファクトリーストアがあるような(笑)このビジネスをはじめたときよりメイドインジャパンのビジネスのスタイルは確実に変化していると思います。
藤原:
日本は失われた30年で、賃金が上がらず、物価も上がらないので、諸外国に競争力で取り残されたという話がNHKで報道されていました。確かにランニングシューズの価格も、以前の12000円ぐらいの価格感の商品が20000円前後になってきていますが、諸外国の水準では今でも12000円の価格感なんでしょう。つまり、日本製は安くうつるってこともありますよね、その辺りの購入に関わる変化はありますか?
渡利:
藤原さんにも履いてもらっているマイキーというモデルは22,880円です。今でもネットなどでたまに高い!と書かれたりすることがありますが、プライスは据えおき販売していたら、いつの間にかスポーツブランドのシューズの価格帯とと差がなくなっていました。それもあるのか商品の売れ行きは好調です。
渡利:
藤原さんにも履いてもらっているマイキーというモデルは22,880円です。今でもネットなどでたまに高い!と書かれたりすることがありますが、プライスは据えおき販売していたら、いつの間にかスポーツブランドのシューズの価格帯とと差がなくなっていました。それもあるのか商品の売れ行きは好調です。
あと、別案件(別ブランドのディレクション)で中国生産に触れる機会もありますが、すでに工賃も高く、結局関税もかかりますから、もはや中国で作る大きなメリットは失われつつあるように感じています。
藤原:
サステナブル・フェアトレードなどSDG'sの観点から言っても、このまま工賃が安い国を探し続けるような生産スタイルは、先進国的なエゴで多様性のある社会にもマイナスですよね。
渡利:
そういう意味でもメイドインジャパンにこだわって長く続けていくことで未来は開けると思っています。大変なことばかりですけど、まあ、充実した日々を送っています。
あと書き・・・
メイドインジャパンは、やはり人材の問題があって、でも可能性がある。それはアイディアで乗り切れるのか、これからの渡利さんの活動が本当に楽しみです。
また以前Doのランニングシューズを作るという取り組みを一緒にしたことがありましたランニングシューズサンプルを履いて走ってテストもしました。メーカーにときにもありましたが、大袈裟かもしれないですが、モノ作りの一端を担うような感じは、わたしもシューズをレビューする、シューズの選び方を案内する立場からも学びも多かったです。
ちなみにそのシューズが話の中でも出てきた「マイキー」の原型だったんですよね。わたしが試したのもちろんメッシュアッパーモデルだったですけどね。
この取り組みは、Doランニングで他のブランドを張り合えるというものではなかったですけど、少なくとも歩きやすいシューズを生み出しましたよね。こんな風にこだわって作られた1足、機会があれば是非、是非みなさんにも履いてもらいですね。
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JUGEMテーマ:マラソン・ランニング
【ショートディスタンスレースに参加しよう!】
3/26、あいにくの雨天でしたが「ADIDAS TOKYO CITY RUN 2023」が開催され、わたしもそれに参加してきました。
抽選で選ばれた約400名のランナーが1組から4組に分かれて、神宮外苑特設コースを思い思いのペースで5Kを走り抜けたのですが、まあ、5Kですからね、フルマラソンと違って、この距離なら参加のハードルも低くくて、誰でも参加できますからね。そして、それぞれ自分のペースで神宮外苑の車道のど真ん中を走れるのは気持ち良い体験だったはずですよ。
わたしはガッチガチのアスリート的な楽しみ方。この日は第4組で17位着ながらタイムは16分46秒だったのですが、これはナント、M50のマスターズ道路競技日本記録(従来は17分01秒 3/30現在日本記録へ申請中)となりました!そもそもこの距離の公認レース、公認コースが少なくて記録の申請数が少ないというトリックがあるのですが・・・
もっと、ファンサイドとしても、きっとこの日参加された方々は、悪天候ではありましたが、何だか楽しかったはずですよ。本格的なアスリートから、愛好家ランナーまでも自分なりに一所懸命走って、何だか清々しい、何だか気持ちいい、そんな体験をなさったことではないかと思っています。
ですから、みなさんもフルマラソンばかりでなく、是非ショートディスタンスレースに出ましょう!ということで、ショートディスタンスレースのメリットを紹介していきましょう。
【メリット? カラダのメンテナンスになります!】
いやいや、私はゆっくりタイプだから、5K全力なんてちょっと抵抗がある・・・っていうあなたこそむしろ是非参加してほしいですね!
ゆっくり走ることは、エンジンである心臓は余裕がある動作ですが、一方で、筋的、動作的には動きを小さくなってしまうことでもあります。その慣れた小さな動きを続けることは、カラダの左右差、動作不良(フォーム由来のスピードが出ないなどの不調)につながっていまいがちです。スピードを出すことは、左右の筋肉もダイナミックに使うことになり、また、動作を大きくすることになるので、言わば、カラダのメンテナンス要素があり、結果、怪我予防(もちろんタイムアップにも)にもつながることになります。
また、心臓にも定期的な適度な負荷は不可欠です。何故なら、車に例えるならば、街乗りばかりでは調子が悪くなってしまう、高速に乗ったり、ロングドライブをすることでメンテナンスができますよね、これはランナーでも同じです。時には心拍数を上げて、心臓性能を高める、メンテナンスをすることは長くランニングを続けていく意味でもとても重要です。
そういったテンポアップトレーニングを自分でやれるランナーさんもいるとは思いますが、自分ではなかなかやれないという方こそ、その手っ取り早い手段として、ショートディスタンスレースがいいですよね。
【メリット? 目標のレースにつなげるための現状確認】
この時期だとフルマラソンのレースはひと段落しているとことと思います。来シーズンは、タイムをもっとアップさせたいというランナーこそ、今こそ現状はどのぐらいタイムを目指せるレベルなのか、現状把握をする意味でもショートディスタンスレースはいいですよ。
やはり、フルマラソンの記録のベースは5Kにあります。例えば、わたしはフルマラソンのレースでは5K 18:00のラップを刻んでいくのですが、もしわたしが5Kでも18:00でしか走れなかったとしたら、フルマラソンのペースとしては現実的でないことはわかりますよね。ですから5Kなら常に16分台で走れるように努力しています。
つまり、ベースを上げるトレーニングをした上での、あなたの現状把握ができるのが、ショートディスタンスレースなわけですね。またシーズンが深まる前にスピードを強化!そして現状把握の繰り返しで、その縮めたタイムと実際想定できるマラソンでのラップとの差が余裕になります。
是非、ショートディスタンスレースに出て、現実的な目標設定をする意味でも現状把握に活用しましょう。
【メリット? ショートディスタンレースでシューズ遊びをしよう!】
社会現象になった速く走れる発明、NIKE ヴェイパーフライシリーズのようなスーパーシューズを履いている人はもちろんですが、履いたことがないというランナーも、ショートディスタンスならどうですか?興味がある方ならみんな試してもみてもいいぐらいです。
あくまでフルマラソンディスタンスだと、この走力が問われる部分がありますが、5Kだったらどうですか?そのままの記録でフルマラソン走ったら凄いタイムではないですか?
例えば、サブ4ランナーのわたしの奥様の場合、この日のイベントも4分30秒平均のペースの22分30秒だったのですが、そのペースでフルマラソンを走り切ったら3時間前半のタイムです。ですから、5Kという短い距離とは言え、それと同じスピードで走っているのですから、このシチュエーションなら、思い切ってスーパーシューズを履いてみてもいいと思いますよ。
言わば、遊び
シューズ遊びですよ。楽しいですよ。ランニングは平等なスポーツです。リスクが少ない行為であればそれは許されるべきですよね。
しかも、この日のイベントでは、アディダスが誇るアディゼロアディオスプロ3、スーパーシューズを借りてレースで走ることができたんです。なかなかお店でも走って試せないのに、レースで走って試せるなんて、とても楽しい有意義な体験になった方が多かったはずです。ブランドにとっても販売に繋がればWIN WINです。
まあ、さっきも言いましたが、ランニングにはルールなんてないのですから、かといってリスクもあるけど、スーパーシューズでもショートディスタンスレースならそれを楽しむことができるというわけです。
【海外では当たり前のカルチャー】
ちなみに、カルチャーの本場ではショートディスタンスレースは盛んなので。欧米では年間を通して各地でショートディスタンスレースが開催されていて、ほとんどが賞金レースで、トップランナーから一般の市民ランナーまで参加する大規模レースが多く、ショートディスタンスレースを楽しむ習慣があります。
アメリカジョージア州アトランタの独立記念日に開催される10Kレース「ピーチツリーロードレース」はとても有名。10Kだけで6万人ですよ!あのNYCマラソンの参加者を上回る規模というから驚きです。
また、アスリートの合宿地で有名なコロラド州ボルダーの「ボルダーボルダー」こちらも5万人以上のランナーが参加しますが、レースは基本的に10Kです。カルフォルニアカールバッドで開催されるカールスバッド5000はで5Kのみのレースです。
あと5Kと言えば、ワールドマラソンメジャースのシカゴ・ボストン・ニューヨークなど主要なレースでは前日に5Kロードレースが定番になっているのも有名な話。これは、参加するランナーの応援にきた人が参加できたり、当選できなかったランナーも含めて本番のコース上を走れる貴重な体験を提供するもので、エントリーもEXPOで申し込みするなど本戦のフルマラソンより簡単にできる場合が多いようです。
欧米では、ショートディスタンスレースは気軽に参加できることもあって、メジャーなランニングイベントとなっているということですね。
【ショーディスタンスは面白い、是非体験してほしい】
日本でも面白い取り組みとして、まず、昨年開催していたアンダーアーマーの「AII OUT MILE」を挙げたいですね。
フローベロシティーウインドという接地感覚の高いテンポアップシューズを発売していましたが、当時、速く走れるギミックがあるいわゆるスーパーシューズに押されがちなポジションのシューズでしたが、接地感覚の高さをうまく利用して、それを競技場のトラックで使用するという発想、ALL OUT MILEを2022年に数回開催しました。
出典:UAホームページより
アメリカUAと連動したイベントであったのですが、それも誰もが参加できる超ハードルが低い「1マイルレース」だったのはお見事。多くのランナーがもっとしないスピード練習になったし、その商品の本質的な良さを体験できたと思いますね。
ちなみに本場アメリカでは、NY5番のマイルレースが有名。エリートから市民ランナーまで1マイルで楽しむ文化があるアメリカだからのアイディアかもしれないですね。
また、定期化していて、人気のあるショートディスタンスレースといえば、第13回を数える「渋谷・表参道WOMEN’SRUN」が好例ではないでしょうか。女性だけレースという付加価値、表参道という場の提供は、ショートディスタンスレースの価値を高めているのだと思う。女性だけのレースは、女性からするとストレスが少ないと良く聞く、そんな参加しやすさも人気の秘密かもしれないですね。
まあ、とにかくフルマラソンだけがレースではないです。
ランニングの楽しさは無数にバリエーションがあります。その一つがこういった手軽なショートディスタンスレースであることは間違いないです。是非、より多くの方がその魅力にハマって頂けたらと切に思います。
]]>2021/01/03更新
□ 2021年箱根駅伝はナイキ独占が続く
みなさん、こんにちは。シューズアドバイザー藤原です。
2021年の箱根駅伝は、まさかの、まさかの大逆転劇でしたね。わたしは、母校東海大学ではなくて、駒澤大学と優勝と予想していましたので、最後の最後で鼻高々です(笑)(ちなみに、高岡尚司くんのYouTube動画で予言していますので見て下さい)
URL
https://youtu.be/Tzc3AC1DIQs
しかし、シューズ事情は今年もかなりショッキングでした。
とにかく、ナイキの着用者が210名の全参加者中、201名、95.7%という2020年を凌ぐ圧倒的なシェアになり、黒船来航、まさにナイキに占領されたという感じです。ウォーミングアップで選手はデイリートレーナーのペガサスを履くなど、履き分けの習慣を定着させたことも、ナイキの成し遂げたことですね。
今年も区間賞はほぼ独占でしたが、一方でナイキの区間1〜3位での支配率は若干下がりました。他社シューズ着用者は9名しかいなかったにも関わらず、そのうち4名が区間1〜3位に入るという高確率でした。他社シューズを履いた選手は、見た目的にも、実力的にも目立ったということになりますね。
昨年は最終区でミズノにひと区間取られましたが、今年はニューバランスに7区で1区間区間賞を奪われ、そこは、何とかナイキ独占はなりませんでした。
□ ナント、アシックス着用者がゼロ
しかし、いずれにせよ、ほぼナイキ状態ですから、その影響もあり、2016年には61名、2017年には67名の着用者がいたアシックスは、今回はついに着用者ゼロ。金栗四三のハリマヤからバトンタッチして戦後、全盛を極めたアシックスのその独占的な人気の終焉と言えるでしょう。
ウエアスポンサーをしている山梨学院大学がかつてはオールアシックス着用者と“稼ぎ頭“でしたが、2021年では、逆にオールナイキとなっています。ニューイヤー駅伝でワールドアスレチックに申請済のプロトタイプを履く選手が数名いましたので、箱根駅伝でも履く選手がいると思いましたが・・・それもゼロでしたね。
アシックスやミズノと言えば、数年前までは、高校生からしっかり青田買いするやり方がハマっていました。その高校生が大学に進学してもそのまま着用するというパターンが圧倒的だったからです。昨年末行われた男女の全国高校駅伝では、まるで昨年の箱根駅伝を見ているよう・・高校生でもナイキ化が伸張しているのは明らか。
これからも明るい展望はありません。現在開発中のプロトタイプを履く選手の圧倒的な活躍に期待するしかない状況です。
□ ニューバランスは区間賞獲得
ニューバランスは、東京国際大学の7区佐選手が、“マイル用レーシングシューズ“ フューエルセル(FC)5280でナイキの区間賞独占を阻止しました。
本音としては、ニューバランスは、5280というフィートで1マイルの意味のその名が象徴的なレーシングフラットではなくて、実質的な対ヴェイパーフライシューズであるFC RCエリートを履いてもらいたかったでしょうけど、このシューズの着用者1名のみでした。
写真:NBフューエルセルRCエリート: NBオフィシャルページより
また、城西大学、拓殖大学といったウエアスポンサーの大学では着用者ゼロ。城西大学に至っては全員ナイキでした。
かなり、推していた早稲田大学 井川選手の心変わりも痛かったです。まあ、学生だからしょうがないですが、コミュニケーションをしっかりとっていた選手だけにショックだったでしょうね。(全日本大学駅伝よりアルファフライネクスト%を着用)
□ ミズノ本気の反発不発
ミズノは、5校のウエアをサポートしていますが、そのうち3校はナイキ100%。昨年同様4区で創価大学の嶋津選手が区間2位になりナントカ面目を保ちました。
しかし、ミズノも昨年発売したウエーブデュエルネオではなくて、箱根駅伝直前で発売したばかりのウエーブデュエルネオSPを履いてもらいたかったのではないでしょうかね。
写真:ミズノウエーブデュエルネオSP
しかも、着用者は1人はウエーブクルーズカスタム、2人はデュエルネオのプロトタイプのときのオールホワイトカラーというおまけ付き・・・なんとも喜べない感じではないでしょうか。
また、2020年に色々発売された他社の厚底レーシングの着用者はゼロ。ホカオネオネ、サッカニーあたりは1人ぐらいいるのかなと思っていましたがいませんでしたね。
□ アディダスはシェア2位も・・・
最大のライバルにして、永遠のライバル、アディダスはシェア2位でしたが、そうは言っても1.9%のシェアで厳しい状況であることは変わりありません。
青山学院大学は、昨年の“裏切り“以来、ナイキを全員で履くチーム戦略かと思いきや、今回9区 飯田選手がアディゼロプロを履いたことでその疑問は払拭されました。
写真:通常のソールは真っ黒
が、しかし、彼の履いているアディオスプロのアウトソール前足部を見ると、市販品と仕様が違って、同社のアディゼロセンのものを貼る、どうやらカスタム使用のようです。
このナイキフィーバーは、基本的には、市販品を履いて競いあうといった国際的な流れに沿ったもので、その市販品が9割の選手に受け入れられていることが大きなインパクトなわけです。
つまり、カスタムで自分好みにしてあげるようなことは、時代に逆行した行為、これは残念です。王者との差別化というより、むしろ以前と同じ日本だけの“ガラパゴス路線“、これは戦略としてもう避けるべきです。
また、ウエアサポートチームの明治大学は戦前の予想を大きく裏切っての11位。アディオスプロを履いたのは1人だけでした。
□ アルファフライとヴェイパーフライどっちか
ナイキ着用者の中で、分かれたのが、ハレの日のシューズを、アルファフライネクスト%にするか、ヴェイパーフライネクスト%するか、結局面白いことにそれはほぼ半々でした。
写真:エアズームアルファフライネクスト% ランニングウエアハウスより出典
数としては、ヴェイパー104人に対して、アルファ97人でしたが、区間1〜3位の30名のうちナイキが26名、そのうち6割強がアルファフライと、“結果“はアルファを履いた選手が出したようなデータになっています。
一方、創価大のアンカーや法政大の2区の選手のように、大きなブレーキもアルファフライ、ハマると好走につながって、ハマらないと大変なことになってしまうシューズとも言えるかもしれないですね。
特に山登りの5区には適性がないと思う。5区区間1〜3位はすべてヴェイパーフライ着用者。
5区で4名アルファフライを履いたが4人とも区間11位以下、2人は大ブレーキをした青山学院大学の竹石選手をも下回った。
反対に、下りは区間1、2位がアルファフライと特殊区間では特に明暗が分かれたと思う。
□ 来年の箱根駅伝はナイキ現象は少し落ち着く
2022年の箱根駅伝もナイキ現象は続くと思うが、例えば、ナイキウエアスポンサーチームでアディダスを履く選手が出てくるとか、そんな小さくも大きい動きは出てきて、少し落ち着きを見せるような気がしています。
というのも、シューズ自体で評価されていいレベルのブランドのシューズがあることもそう。
それは、2021年のニューイヤー駅伝ではすでにその傾向が見られていて、ハーフマラソン世界最高記録を打ち立てたアディオスプロは、九電工でほとんどのランナーで着用されていた。
しかし、返す返すもカラー、アルファフライのエキデンパックの黄色と、アディオスプロのソーラーカラーは画面越し、そんなに詳しくない消費者には酷似
アディオスプロもナイキだと思った人も少なくないと思う。
写真:アディオスプロ
優勝した富士通の塩尻選手は、デサントのゲンテン、ホンダの青木選手は、ミズノの12月24日に発売されたばかりのウエーブデュエルネオSPを履いて、いずれも好走した。
その他、スケッチャーズのレーザー3エリートハイパーや、ホカオネオネロケットXを履く選手も見らたり、実は実業団選手の方がそういった感度が高いことは間違いなく、箱根駅伝では1年遅れでそんな状況がやってくると思っている。
□ 箱根駅伝はプロかアマチュアか
ナイキ現象は、世界的なものではあるが、9割以上の選手がナイキ1社に偏る現象は、日本独特なものと言っていいでしょう。
日本人的群集心理に加えて、箱根駅伝という舞台が、やはり、遠くのスターアスリートより近くのライバルという、“カゴの中“のレースだということを再認識、その意味では学生のアマチュア側面が見られます。
しかし、オバケ級のテレビ放送高視聴率、全国的に注目度の高い誰もが知っているイベント、シューズスポンサーもこの日の露出次第では、商品の売上が変わってしまうという、というようなプロフェッショナルな側面も見え隠れしまう。
ですから、箱根駅伝は、ある時は学生のアマチュアレースで、ある時は誰も注目するプロ的なマネーが動くレースであり、二つの側面を同時に持つレースであることも大きな要素ではないでしょうか。
いやいや学生に好きなシューズを履かせてあげようよ
青山学院大学はアディダスを履くべきだ
と意見が分かれるのも無理はないです。
しかし、4年間陸上にその身を捧げて来た学生には箱根駅伝のようなハレの日は、そういうプロ的なスポンサー獲得の側面があるのも事実です。
就職が困難な時代にあって、実力があるならスポンサーを抱えてプロになる選手が至っていい、そう思います。
だから、わたしは、青山学院大学の選手はアディダスを履くべきという意見です。
だって、9割がナイキ着用という状況では、スポンサーの買い手市場。
学生としては突き抜けた成績をあげるか、名門実業団に在籍するとか、スポンサーの興味を惹き続けるためには、結局、激しい競争が待っていると思うんですよね。
来年2022年の箱根駅伝では、本番で目立ってやろうと、誰も履いていないシューズを履いて好成績を出す選手が現れることを期待したいですね。
ちなみに、実業団という職業アスリートが皆無のアメリカでは、学生は4年生までにはスポンサーを惹きつけ、プロ選手として活動するのが一般的です。
アメリカの東京オリンピックマラソン代表を決める全米オリンピックトライアルでは、もちろんナイキがシェアがいちばんでしたが、2位のブルックスは、10.5%のシェアだったことが、それを物語っています。
ここでのデータなど、2021年箱根駅伝のシューズ事情は、こちらに表にしてありますので確認してください
シューズから見た2021年箱根駅伝(速報)
https://media.alpen-group.jp/media/detail/running_210103_01.html
シューズから見た2021年箱根駅伝(総括: 1月4日公開)
https://media.alpen-group.jp/media/detail/running_210104_01.html
JUGEMテーマ:ジョギング
さて、コロナ禍のいま、いろんな価値観が変わっていってますよね。リモートワークが広まったことで、地方移住者の問い合わせも増えているというニュースを見ました。人口の一極集中は、そもそも大きな問題ですしね。
コロナがもたらした影響は、考えるようによっては思考停止していた物事に、知恵を再び持ち込むタイミングになったとも言えそうです。
ランニングで考えても同じ、都市にはランナーが多く、走る場所が密集、地方には走る場所がいっぱいあるけどランナーがいない。まさにそもそも一極集中なわけです。
自分が生まれ育った平塚の平塚競技場は、織田フィールドのように人で溢れるようなことは滅多にないです。いつでも平和です(笑)織田で走っている人も、仲間が、クラブがそこでやっているからとか、事情はあるでしょうけど、そもそもそこでトレーニングする必要があるのか、考える機会になったのではないかと思います。自宅付近のグラウンドも果たしてそうなのか、みたいな単純な疑問はあります。
だからと言って、わたしは、移住するとか、そういうことでなくて、ランニングというスポーツの本質を考えるいい機会にもなったと思うんですよね。
これは、ランニングブームの終わり、そしてはじまり、だとわたしは強く感じています。表面的なブームではなくて、ランニングがライフススタイルになるときが来たのでしょう。
例えば、レースに関してもそう。
わたしだって、たまには公道のど真ん中を走りたいけど、はっきり言って毎回ではない。果たして、あんな人がいっぱいいるレースに何のために出ていたのか。
トイレにも並んで、
わざわざ何分も前に並んで、
帰りも駅には人が群がる
人気の大会に一極集中のクリック合戦、ゼロ次関門を制してまで、人ごみにいく。もちろんそう言った大会にも価値があると思いますが、全部そうじゃなくていい。
そういう意味でもっと価値のある大会、レースは全国にあるわけです。ほどほどの規模で、旅行がてらレースを楽しむような、わたしはそういうタイプですし、今までもそれに気づいて参加していたランナーもいるでしょうが、これからはもっと多くの方がそう言った志向を持つようになるのかなあ、と思いますね。
コロナ禍で走り始めたNEWランナーも、ジェネレーションに関わらず、気軽に参加できる方法はバリエーションは増えましたね。オンラインでのGPSレースのようなヴァーチャルレースもそう。場が違っても、雰囲気は共有できるようなそう言った取り組みは確実に増えるのかなって思います。
※先日新潟と神奈川でヴァーチャル5Kを開催しました
つまり、“時間“という価値はとても高まったと思うんです。
今まで価値の高いものだと、感じていたもので、価値観が薄れたことはたくさんあります。時間をただ垂れ流すことがいかに無意味か多くの人がそれを時間したからです。リモート、通販、ウーバーイーツなど時間を買うという概念は当たり前になりましたよね。
同じ時間をいかに有効活用するか、そのクオリティーを上げることは、考えれば色々あることに気づかされます。クオリティーライフです。
それは、ランニングも同じ、クオリティーランニングが今こそ大切なことになると思います。これからは、時間という価値に気づけないランナーは、ライフスタイル同様、無駄を続けることになるでしょう。
要は浮いた時間をどう使うかですが、その分をトレーニングにあてるというような考え方というより、その時間を活用してさらにクオリティーをライフスタイルで高めることはとても幸せなことです。
月間何キロ走るという目標はまったくもって盲目的な考えです。そのプロセスで何が、どうなって、どういう効果があって、何が起きるのか?説明できなければ盲目的です。今日なぜ60分走るのか、分からなければその理由を探した方がいい。
そもそも暇な人だけができるランニングなんて魅力に欠けます。
すごい速いけど、家族に犠牲を払っている、友達はランナーしかいない、とか一般的にもライフスタイルが充実しているとは思えません。
NZオールブラックスの選手は、めちゃくちゃトレーニングでハードワークでトレーニング時間も半端ないですが、家族、子供との時間を大切にする選手が多いです。人生をラグビーにかけている選手でもクオリティーライフを実現しているわけですよ。
エリウド・キプチョゲ、モー・ファーラーだってそう。大迫選手もクオリティーライフを高めた中で高い競技レベルを保っている、模範的なランナーだと言えるでしょうね。
そもそもランニングはトレーニングにかける総時間は他のスポーツに比べて、そもそも短め、ランニングこそ、クオリティースタイルを確立しやすいと思います。
家族との時間を使う、ランニング以外の趣味があればそちらも充実させる、新しいことをする、人生の時間はそもそも限られていますからね。わたしは自分のランの可能性も高めて、家族の時間も、経営者としての時間も有意義にしていきたい、そう強く思っています。
同じように、シューズに関しても同じ、そのシューズをその練習で使う意味が分からないなら、ちゃんと意味を考えた方がいい。ランニングは頭で走るスポーツだから楽しさがあります。
分からないので、手探りでゼロから試行錯誤するくらいなら、時間を買ってほしい。
わたしの仕事は、ある程度“手探り”してベストを見つけることです。それをうまく利用すべきです(笑)ゼロから時間を使うのは無駄、そこに価値を感じるランナーはスマートな考えた方の持ち主だと思ってしまいます。
有効に時間を使って、効果を高める最適なシューズを使って、トータルで中身の濃いトレーニングの、その長さを増やすこと、これこそ、本当の走りこみだと思うんですよね。
これからは、ランニングも、ワーケションのように、家族と大会に言って、家族を過ごす時間を捻出したり、リモートワークで、時間の有効活用することで、今まで以上に、ランニングの魅力にさらにハマるような、そんなランナーが増えるといいです。わたしは、そんなランナーのサポートをしていきたいです。
ランニングは今こそブームからカルチャーになるときです。
〜ジャストフィットのお手伝い〜
藤原商会代表:シューズアドバイザー 藤原岳久
ランニングショップコンセプトをご利用になりませんか?
〜シューズ選び、その使い方のコツをお伝える「お買いものツアー」
https://www.f-shokai.com/お買いものツアー随時開催中/
7月も募集中です!
7月に入ってしまいますが、オンラインシューズ講座もはじめる予定です♪
はじめて受講するけど遠方・・・コロナで外出できない・・・という方どうぞご利用ください。
藤原商会 シューズを使いこなすイベントはこちら
https://www.f-shokai.com/イベントスケジュール-1/
YouTube動画 シューズレビューはこちら
https://www.youtube.com/channel/UCyll0WJ9rNw6bJaGrG8xMDQ
藤原商会オフィスオープン(営業時間)はこちら
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わたしが開催している「ズバリ!シューズ選びのコツ教えます!お買いものツアー」のコンサルにいらっしゃる方で外反母趾に悩むランナーは少なくありません。もはや痛いのが当然、痛み止めは当たり前のようなSNSの投稿は、本人は慣れているのでしょうけど、目を覆うばかりです。
わたしに出会った方で救えた方と救えなかった方がいるのは正直なところですが、症状をクリアにしたランナーは、とても健康的なランニングを続けてくれています。少しでも快適になる“お手伝い“にようにこの記事を書きたいと思います。
ランニングがスポーツである以上、痛いことが日常的なのは非健全です。痛みをランニングライフに工夫をすることで根本解決する力を体に持ってもらうのが理想です。それがスポーツです。健康になるためにはじめたことが不健康である、おかしいですよね。
それに、痛いのにかんばる、はクンレンです。ランニングはスポーツです。
<外反母趾の考えられる原因>
まずはどうして外反母趾に悩むことになったのでしょう。
これは先天的な遺伝性問題、後天的、加齢、履き方、シューズ選びなどシューズによる影響、ランやウォークの動作(フォーム)、体の使い方や歩き方も問題など様々ですが、きっとそのひとつだけが原因ではなく、複数の原因があることがほとんどでしょう。
ランニングをしたいなら、まずライフスタイルを疑って欲しいです。シューズの選び方、履き方、歩き方、走り方はもちろんですが、通勤における履物、普段履きのそのサイズ、歩き方です。ランニングしている時間よりも、その他の時間が圧倒的に多いですからね。
もしランニングが原因だとしたら、逆に、ランニングより多いその時間を活用しない手はないですよね。歩いたり、走ったりは日常動作です。踏み込んだ言い方をすると、後天的な要因は、“くつ病“なわけです。シューズを履かなければならなかった症状ではないですか?
<外反母趾によるシューズ選びの間違い>
痛い箇所に当たらないぐらいの幅の広い大きなサイズのシューズは、問題を悪化させます。また、インソールを入れることは解決策というより、ランナーの場合、その途上と考えるべきです。残念ながら、なんでも屋ではありません。
トレーニング量や目標に見合わない、ただシューズの用途が合っていないだけのケースもあります。
そして、その対策は、段階を踏んだケアが必要です。まず、痛みを抑えることがプライオリティーです。適切なサイズ、タイプのシューズ選び、場合によってはインソールでの補助でそれを達成できるならそれもいいでしょう。
同時に、カラダの使い方(足指の使い方)のトレーニングも必須です。タオルギャザーなどで機能性を回復しても、使えなければ同じです。
<カラダの使い方がそれをサポートしていく>
そして、徐々にやっぱりランニングはスポーツですし、技術ですから、段階的にできることを増やしていってほしいと思っています。
内側サポートの強いシューズや、インソールの上にずっと足を乗せていて、解決するのではなく、カラダのできることを増やすイメージです。スポーツなんですから、当たり前といえば当たり前です。
足には靭帯や腱の他に筋肉があり、そう言った単体要素もありますが、全体としてそれをどう調和するか、また脚全体をうまく動かすかは別問題です。しかも、足の健康を取り戻すと言う根本解決を達成できれば、以前よりもランニングスキルも上がりますよね。
圧倒的に多いのが、足さばきの悪さ。接地時間が長い、前足部は使ってないなど全体的に患部に負担がかかるような走り方をしているケースが見られます。歩きの延長で走っているような重心移動が活発でないランナーもいらっしゃいますね。
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とにかく、いちばん残念なのは、痛いのに走り続けること。また薬や病院に言って解決策を求めること、そもそも、そんな簡単な方法で治れば、悩んでいないでしょう。
ハードになるな、スマートにやれ。といつもまわりのランナーには言っています。
<シューズの履きわけのポイントは飴と鞭>
シューズ、インソールにできることは、守ってあげるだけではありません。もちろんそれは大事ですが、時には厳しく、といった“アメとムチ“のシューズ履きわけ術はポイントです。足の裏の足底筋膜にしっかりとした刺激を与えること、指先をしっかり使う動作を身につけることがマストです。
外反母趾ランナーの多くに見られる足裏のタコも、症状改善とともになくなっていきます。むしろそれが改善のサインと言ってもいいかもしれません。
時々外反母趾はひどいですが、痛みがなく、先天性の強い扁平足ランナーで、インソールやオーバープローネイトシューズがなくてもうまく走れるランナーを散見します。これは長い年月をかけて、自然とうまく体を使う方向に進んだせいではないかと思います。
B・ニグ氏の“回内、回外が怪我に直結していない“と言う学術論文もうなづけます。(ただ動作不良には少なくとも繋がると思うので重要ファクターであることは間違いないですが)
つまり、シューズをしっかりし続けることはもちろんですが、カラダの使い方をうまくすることは必須なわけです。
根本的な治療、解決策は本人の強い意志が必要です。ランニングができる、フルマラソンを完走出来る忍耐力と根気のランナーならそれは必ず達成できるはずです。
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2016年に、「シューズは打楽器、心地よい自分のリズムで走ろう」
という記事を投稿していますが、今回はその現在進行形ですね。“シューズは打楽器” という明言を残してしまった(笑)わたしですが、最近は、さらにそのクオリティーをあげることを意識しています。
前回は、“自分の足音を聞け“ ”音楽なんて聴いて走るな“って言ってましたが、今はビートの効いた音楽を聴いて走ることが増えました(笑)前言撤回というよりも、今でも足音はめちゃくちゃ、大切にしています。ただより精度を高めるために、一定のリズムが刻まれる指標、音楽に合わせて、自分の好きなリズムで走り過ぎないようにしている感じです。
結局、レースでペースが落ちると自分の楽だと思う動きをしてしまいます。わたしはピッチが落ちてしまうタイプですので、ジョグリズムより少し早い160ビートに普段合わせることで、カラダにそのリズムをインプットしようと考えています。もっと地面さらにうまく叩くためにはどうしたらいい、そう考えたときにビートにカラダを合わせてみたらどうか?と思ったわけです。
まあ、ある種のコツみたいなものがそこにあると思うんですよね。結局、スポーツは、力の抜きを覚えるのがミソだと思うんです、ランニングの場合は、長く続けるには、そのコツが絶対必要です。それは、走りはじめたばかりのひとは、継続して走ることで自然にそれを掴んで、長く走れたり、楽に走れたりするわけです。だから、走り込みをする意義のひとつにそれを覚えることがあるとも思っています。
若い頃は、走り込むことで、それを偶然、そして、走り込んだ距離から必然にそれをカラダが覚えこみました。マラソンが努力は裏切らないスポーツであるゆえんはそれです。
もちろんその正攻法は今でも有効です。でもどこまで走ればそれが起きるのか分からないまま、その偶然を待って走り込むというのは、物理的な時間も、体力的にも、もはや難しいのかなと。何しろ、わたしもいまは50歳前という年頃です。同じことをするには年を取り過ぎました。盲目的に努力を積み重ねるのは、良策とは思えません。
ですから、走り込みすることで現れた楽に感じるリズム、それで覚えた抜きを、もっと論理的に自ら引き出す必要があると思っています。それも最小時間で最大効果を出せれば、そのような時間の積み重ねことが、エイジランナーに必要な走り込みなのかなと思っています。
藤原はナニを甘いことを、なんだか難しいことを言っているな、という方もいるでしょうね。でも、わたしの場合、この何年か頑張るのが目的ではなくて、たぶんライフワークとしてランニングを考えているから、こういう持続可能な考え方をしています。ですから、月間走行距離は気にしませんし、ましてや、月間何キロにあと何キロ足りなりないから、その距離を走るような、根拠なき自己満足の無駄ランはしません。
カラダの抜きのコツをリズムから掴もうとするだけでなく、その一つひとつのクオリティーにも気をかけて走ることで、それを続ける精度と、楽さを最大限にする努力をします。
結局、これをやり続けることが、マラソンのレースではもっとも重要です。当事者にとって難しいのは、そのペース自身が速いペースであることではなくて、それを長く続けなくてはならないことですよね?それが出来れば、パーソナルベストや、完走に繋がります。もちろん、レース最後は頑張るんですが(笑)、わたしは、頑張れるという感覚の中で、楽であるという概念は、苦しいけど動作を継続しやすい状況が作れればいいのかと思ってます。
シューズをうまく使いこなすことはもちろんマスト。
トレッドミルでリズムランをするときはベアフットシューズを使います。機能性がないシューズは、自分自身のランニングのクオリティーも試されます。簡単な言い方をすると、すごい音がしてしまうとか、左右左があるとかです。
また、すべてのスピードでできるようにすることも大事です。ジョグはもちろん、テンポアップやインターバルです。その場合は、一生懸命走りながらも、左右の音の差、地面を叩く音の歯切れよさと確かめます。もちろんそれにタイムがついてくればいいですが、わたしは、タイムを気にし過ぎないようにして、リズム感や着地の音のクオリティーをあげることをメインに考えています。
わたしも含めて、カラダの使い方に改善点がない人なんて、なかなかいないはずです。むしろ、選手はできる人と、できない人がいるはず。何しろ彼らには時間がない。結果が出なければジエンドですからね。
市民ランナーの我々は、じっくり取り組めるポイントです。わたしは来年50歳ですが、50歳過ぎて発揮できればいいぐらいの気持ちで、いま、やっています。20代、30代とは違う発想で、40代のときにできたように、20代の自分に勝つこと、それは50代でもできます。2時間34分27秒の自己ベストを破るときにそれは証明されることでしょう。
ランニングを始めるのに、早いとか、遅いとか、ありません。タイムが速いから上級者なわけでもありません。先は長いです。いま、こんな時期だからこそ、普段できないことに目を向けたり、やってみたかったことを試してみる、それはとても重要ではないですかね。
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新型コロナウィルスの猛威は収まること知りません。しかし、今月から抗体検査がスタートしたり、楽天がPCR検査キットを企業向けに発売したり、明るい話題も増えてきました。まずは、自分が感染しているのか、どうかなど、状況が掴めれば少し安心できますからね。
さて、こんな状況下ですが、ランニングシューズの新商品のリリースは続々予定されています。例えばナイキ「ズームペガサス」の37代目がもうすぐです。
また、レーシングでは「アディダスアディゼロプロ」や「アシックスメタレーサー」などがカミングスーンですね。日本での発売は9月以降ですが、ブルックスのカーボンプレート搭載シューズ第2弾「ハイペリオンエリート2」が全米で発売される予定です。
JUGEMテーマ:ジョギング
写真出典 Runner's World
約1ヶ月強前の2/29のアメリカオリンピックトライアルに当日に「ハイペリオンエリート」、つまり1代目が世界同時発売されたのですが、この日、レース本番では、デシレ・リンデン選手はじめ6人が次期モデル「ハイペリオンエリート2」を着用してスタートラインに現れたのにはビックリしました。
写真出典 Runner's World
ナント、新商品が発売された日に、言わば次期モデルが実質的にお披露目されたわけです。さらに、それが、また、1ヶ月後に発売されるという衝撃、このことが現状のランニングシューズの開発速度を物語っています。
各メーカーそれぞれ、3Dプリントの技術やTPU、PEBAXなど樹脂素材、カーボンプレートなど素材を活用して、物理的なモノ移動時間や技術的な革命が起きていて、この数年でシューズアイデア着想から開発、発売までのスピードが各段に早まっています。EVAという50年近く使われている一般的な樹脂も加工技術で耐久性やバウンド感が加わって、全く新たなモノに変わっているくらいです。
また、ナイキ「ヴェイパーフライシリーズ」の出現で各メーカーは、間違いなく開発スピードのギアを1段、いや2段ぐらいあげざるを得なくなりました。それと、ホカオネオネをはじめとした新興勢力も既存ブランドの闘争心に確実に火をつけたことも忘れてはいけません。
その影響で、ブルックスはもちろん、ニューバランス、サッカニーのモデルも革新が続いています。そして、箱根駅伝で話題を集めた、ミズノレーシングもついにベールを脱ぎます。
前モデルと似たようなモデルが、そのタイミングが来たからと言って新商品として発売されるようなモデルチェンジは皆無です。ランナーとしては喜ばしいことだと思います。この革新をランニングとともに感じることができるわけですからね。
そして、こういった新商品が投入されることで前モデルの価格が下がって購入しやすくなるのが通例です。だから、まず前モデルしか履かないと言う方もいるでしょう。
でも、これは力説したい。
これからは前モデルは全く違うモデルが発売されたと思った方がいいです。特に、これから発売される新商品は、ブルックスの例のように革新的なシューズが続々出てきます。
前モデルは、1つ前のモデルなのですが、もはや2つ前のモデルを履くのと同じ、だと言っても言いすぎではありません。
スケッチャーズ「GORUN MAXロード4」サッカニー「トライアンフ17」ニューバランス「1080v10、Onも新素材ヘリオンを使ったモデルからクッション感がガラリと変わりましたね。スイフト→ストラトス→フローときていますね。
あげればキリがありませんが、とにかく最近はそう感じるモデルばかりです。”2つ前って言われても気にしない安い方で“ と言わないで、みんなヴェイパーフライというシューズ革新・革命に心を躍らされたではないですか?
こんなときだからこそ、シューズからもらえるモチベーションを最大限活用すべきです。ワクワク、ドキドキが価格に含まれているとすれば、わたしは断然新しく発売されるものをオススメします。
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さて、「ズバリ!シューズ選びのコツ教えます!お買い物ツアー」を毎月開催していますが、怪我をしていてそれをどうにかしたい、と藁をもすがる気持ちで、コンサルティングに参加されるランナーも少なくありません。そうですよね、コンサルにお金を使うわけですから。
しかし、実際そのような方の大半は、シンプルにまず固定観念をなくす必要があるケースがほとんどです。というか、それだけ。単純にシューズに対する習慣を変化させる、そして、疲労感とトレーニング量のバランスをとること、それで随分違います。
シューズで言えば、その多くのランナーが、ただ単にシューズが用途に合っていない、サイズが合っていない、動的ストレッチ、体感トレーニングなど体の使い方を改善しようとしていない、むしろ中途半端に”フォアフットにしてます”みたいなオチでフォームを修正しているといった、まさにピントがズレているという感じ。コンサルをしているとはっきり言って拍子抜けなぐらいホントにそう思います。
エビデンスベースド(科学的根拠に基づく判断)の世界で、ランナーと怪我については、いろんな学術研究論文が引き合いに出され、シューズプロダクトにも大きなの影響を与えています。
実は、実際現場にいると、ホントそんな難しい問題ではない気がしています。
<疲労感を感じてもトレーニングに励む日本人>
それと同時に、ただ単にトレーニングのしすぎ、オーバーワークというケースも散見します。まあ、そういうランナーは私のところには来ない。藤原は甘っちょろいこと言ってんなぐらいにしか思っていない。
でも結果的に、体が受け止められないほど、怪我をするほど走っている、トレーニングではなくて、単純な自分いじめだと何故気づかないのかな?って思ってしまいますね。
疲労感とトレーニング量のバランスだけ、それもそれだけなんですけどね。これは日本人のランナーのカルチャーなんでしょうね。疲労を感じているのに頑張る、頑張ることで報われる、というような成長の原理にも反した「根性論的」発想です。30K走を今月は何回やるんだ、みなたいな論理は市民ランナーにも蔓延している盲目性です。
もちろん、適切な負荷のトレーニングをしなければ自分の望む結果は得られないことはいうまでもありません。でも、走り込めば強くなる、ではどのぐらいまでやればいいのか?いつまでやればいいのか?・・・ここに答えはないと思うんですけどね。盲目的なオーバーワークの先は何もないですよ。
体が受け止められる負荷と、疲労感は必ずリンクしている、特にエイジランナーはそこに敏感になる必要があります。
<シューズに対する欲求もピント外れ>
問題は、それでなお、シューズに関してもピントがズレているケースがほとんど。速く走れるシューズに飛びつくけど、「距離を走るのでシューズには気をつけています」というので、シューズを拝見すると何足も持ってこられたシューズが、私から言わせたらすべてレーシングシューズ・・・みたいなことはたくさんあります。
シューズの機能性と用途が合っていないというわけです。最近のアスリートのように、トレーニング量に合わせて、コンディショニングとして、シューズにサポートを追加するような単純発想すらできていない。
結局、同じようなシューズを持つことになるのも、その方にとって当然それが走りやすいのでしょう。しかし、それは、どのトレーニングも似たようなペースで走っている雰囲気がします。ジョグもLSDも一緒、インターバルが少し速くて、ペース走はみんな同じペースみたいな・・・全部大体キロ5分みたいな・・・
量を増やし、走って、でもいつも似たようなペース、同じタイプのシューズ、この‘ミスター変化なしランナー’がいちばん怪我から抜け出せないでしょう。
<日本人ランナーがフィットネスランナーになる日は来るか?>
怪我をなくすためには、日本人に多い体育会ランナーが、海外に多いフィットネスランナーになっていくプロセスが必要なんだと思います。限られた時間で最大効果を出すような効果効率をアップさせるようなスマートさを持てば、怪我は少なくなると思っています。
適量のトレーニングで最大効果を発揮する、そのためには、その用途にあったシューズとのコラボレーションはマストです。
「ただハードにやるだけでなく、スマートにやる」
中身を濃くするという工夫は、量的な拡大を超えます。超えなければ、時間がある人しか結果を出せないスポーツにランニングはなってしまいます。それは違う。工夫をすることで誰でも、平等に楽しめ、進歩を感じるスポーツ、それがランニングですよ。
例えば、私は、無駄な距離稼ぎのジョグを減らして、LTペースでの走りこみを重要視しています。またその一方で、7分ぐらいのゆっくりのLSDには時間を割いて行うスタイルで、47歳で2時間34分の自己ベストを達成しています。
距離走はLSDしかやっていません。でもLT走をたくさんやる。このメリハリが、量的トレーニングを超えるための、私のトレーニングのポイントだと思っています。LSDはデイリートレーナーを履きますし、LTではテンポアップシューズだったり、レーシングフラットで走ります。その前後の日に数キロのベアフットランを入れるときもあります。トレーニングも、シューズもメリハリです。
<クロストレーニング的発想はマスト>
そうすると、他のことをやってみる時間ができる。その分をクロストレーニングに当てることも、足し算ではない、掛け算に化けるトレーニングの可能性があります。
水泳やってます、自転車やってます、ヨガやってます、すべてのスポーツは相互に影響しあいます。
私にとっては、この3年やり続けているウエイトトレーニングです。これは、ランニング動作の弱点を補う箇所に絞って行なっていたこともあって、ランニング動作が安定してますし、確実に怪我予防に役立っています。
こういう時はミニマルなシューズも必須です。体の動きに追随するこのようなシューズは、ウエイトトレーニング自体にも有効ですが、30分のウエイト後、ミニマルなシューズでの2-3Kはとても重要視しています。たかが、でもされどです、体の動きを感じなら走るのもとても効果的だと感じて続けています。
サポートだけを履く、テンポアップシューズのような軽いのばかり履く、ミニマルでしか走らない、どれかだけがいちばん良くなくて、どれも履くのがいちばんいいのかな、と思います。
そうすることで疲労を感じる、”ここで気をつけなくてはいけないよ”っていう自分の身体センサーを働かせる。シューズに変化を加えていれば、それを感じることは容易です。
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先日の東京マラソンは、新型コロナウィルスの影響でエリートのみの開催でした、出場が決まっていたランナーは残念でしたね。わたしも準エリートで出場予定でしたのでお気持ちは察します。どこにこのストレスを発散させていいのか、今糸が切れた凧の状態ですよ。
そのエリートは、ナイキ・大迫傑選手が、2時間5分29秒の日本最高記録で他の日本人選手を寄せ付けない圧勝。東京オリンピック代表の座をほぼ決めましたね。4位に追い上げた終盤の走りは外国人ランナーも含めても凄かった。
さて、その東京マラソンのエリートのシューズ事情の方は、どうだったでしょうか?
WA/ワールドアスレティックス(国際陸連)が定めた厚さ40mmなど新レギュレーション発表以来、ナイキヴェイパーフライネクスト%が実質認められて、ある種スタンダードになったわけです。プロ契約の少ない日本人ランナーでは、これに追いついていない限り、選手には履いてもらえません。箱根駅伝のようなナイキ現象が起こるのは予想できましたが、そのシェアは圧倒的でした。ナイキ、ナイキ、ナイキです。(シューズチェックは簡単でした!)
男女とも1〜2位は外国人ランナーでしたが、全員「ナイキズームXヴェイパーフライネクスト%」また、男性は外国人ランナーを含めた2時間10分以内(サブ10)を達成した28名のランナー中の26名(92.8%)、50位以内にゴールしたランナーの46名(92.0%)がナイキを着用していました。また、サブ10では17名、50位以内の半分がヴェイパーフライ、そして、50位以内のうち10名があの「ズームアルファフライネクスト%」でした。
出典:ナイキ.comより
とにかく圧倒的なシェアとなりました。しかし、右にならえの日本人、このシェアは喜びを超えて、ナイキさんすら怖いのではないでしょうか。
そのアルファーフライは東京マラソンレース後の正午に、一般ランナーの向けの販売がありました。マラソン2時間50分、3時間40分の完走データがNRC(ナイキランニングクラブ)のアプリに入っていることが主な条件でしたが、瞬殺、わたしも買えませんでした。そして、瞬時にヤフオクで10万円でその瞬間に余っていた28.5cm~31cmまでは売られていました(涙)。2時間50分のダフ屋なのか、3時間40分で男なのか?こういうことに必ずなりますよ。
しかし、それだけではなかったようです。恐らくもともと日本での販売足数は僅かであったと推察されます。
それもそのはず、その前日にあったアメリカの東京オリンピック代表を決める1発選考会、その名も”アメリカオリンピックトライアル”にて出場者全員に配布されたとのこと、それでは在庫があるわけない・・・700名強基準をクリアしていたはずですからね。
日本では設楽選手のように、アルファフライを選ばなかったのか、それとも提供されたなかったのか、そのあたりは選手でも差があったのかなと思いますが、機会平等ということで、出場者全員に配られたアメリカでは、そのうちの95人の女性と53人の男性がのるかそるかの運試し、当日にいきなりアルファフライを履いてレースに臨んだそうです。
ドリンクや習慣も含めて、レースで新しいことをするのは失敗のモトで、ランナーにする非常に初歩的なアドバイスの一つです。それがましてやシューズです。大きな賭けとしかいいようがないですよね。
男子は本命中の本命、G・ラップがアルファフライを履いて圧勝しましたが、2位のJ・ライリーはまさにその一人であったというから驚きです。彼はスタンフォード大学では将来を嘱望されるランナーでしたが、長い故障で鳴かず飛ばず、2019年のシカゴマラソンで10分台、30歳を過ぎて今回が自己ベストというノースポンサーのランナーのようです。ライリーにとってはまさにアメリカンドリームそのもの、賭けに出た甲斐あったというものです。
ちなみに、男子は、ラップに、ライリー、そして43歳のA・アブディラマンと1〜3位までがナイキでしたが、女子は、A・トゥリアムクが大方の様相を裏切る大番狂わせの優勝。2位のM・セイドルはまさかの初マラソンでした。J・ハーセイ、E・セッション、M・ハドルと言った大本命は下位に沈みました。
そして、トゥリアムクはホカオネオネ の選手、セイドルはサッカニーの選手です。その意味でも女子は、その日に発売されたカーボンロケットXを着用した選手が優勝し、2位がエンドルフィンプロであったことはメーカーもほっとしたことでしょうね。
つまり、これが象徴的な出来事で、アメリカの場合、完走した565名中、408名がナイキ、72.2%のランナーがナイキであったことは、それはやはり多いですが、配ってこれですから、日本のそれを比べる割合も少なくて、ブランドのバリエーションもあります。多様性とカルチャーの違うアメリカならでは、というわけです。まだ正当な競争原理が働き続けている印象がします。
出典:ランナーズワールドより
ちなみに、着用数の第2位はブルックス。これも日本市場と乖離していますよね。シェア10.4%で、59足のランナーが着用しました。その中の6名は、2/29に世界同時発売されたばかりのハイペリオンエリートではなくて、ハイペリオンエリート2を履いて出場というサプライズもありました。(アメリカでは4月に発売)色々びっくりです。そして、3位ニューバランス、4位ホカオネオネ は僅差で、サッカニーと続きます。
プロ選手は当然、スポンサーブランドを履きますので当然といえば当然です。しかし、ヴェイパーフライが認められた以上、それに近づけ、追い越せとばかりに、開発競争は激化しています。それでないと選手を失うことになりますし、また選手もそれに応えてくれる期待感でブランドも支えられているところはあるのでしょう。ですから、メーカーも何が何でもシェアを取り戻す感じです。ブルックスのように、ハイペリオンエリートを発売して、続けざまにエリート2を出したり、各メーカーもここが正念場です。
日本では、かつてミズノ、アシックスが大きなシェアを持ち、その後、アディダスがシェアに変化を与えて、現在ではナイキ独占状態になりつつあります。まさに現代版”黒船来航”ですね。世界的にはナイキ、アディダスのシェアがとてつもなく大きい訳ですから、ガラパゴスな日本市場が、世界標準になっただけの話です。
今回、東京マラソン、オリンピックトライアルの両方で、アシックスのメタレーサーは結果が出ませんでした。またミズノ至っては着用がゼロ。かつて90年代に繰り広げられたナイキAIRやアシックスアルファゲルのような”クッション機能戦争”で、日本のハリマヤ、アメリカのエトニックある一定の人気があったブランドが消滅しました。
今の”ナイキ独占”状況は、まさにそれを同じ局面に来ていると言えます。本当に正念場です。しかし、結局、他のブランドにとってみても、ナイキの本場、アメリカオリンピックトライアルに見た多様性にそのヒントは隠されているのではないでしょうか?まずは選手のためにも選択肢は必要ですし、ミズノではないけど、本気の反撃のときが今でしょうね。
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3/24 12:00- 15:00, 16:00- 19:00 2名
3/25 15:00- 18:00 1名
3/26 17:30- 20:30 2名
3/28 13:00- 16:00 1名 17:00- 20:00 2名
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みなさん、こんにちは。藤原商会代表:シューズアドバイザー藤原です。
前回のブログで書きましたが、箱根駅伝2020では、ナント10人全員が、ヴェイパーフライネクスト%(以下VFN%)を着用した大学7校、着用者210名中、117名、そのシェアがナント、ナント84.3%と、まさにナイキ一色と言っていい様相でした。しかも、あの青山学院大学までもが、ナイキ一色であったことも付け加えておきましょう。
参考までにこちらもどうぞ→2020年箱根駅伝シューズ総括 青山学院大のやっぱり大作戦の正体 〜シューズアドバイザー日記〜
そんな中、他のブランドはただ指をくわえて見ていただけなのでしょうか?
特に、日本ブランドの「アシックス」と「ミズノ」は、まさにナイキという”黒船来航”のこの状況下で、今回、対照的な戦略・結果で明暗が分かれました。
ちなみに、今回、VFN%の着用が、1番少なかった大学はどこかと言うと、シェア50%であった早稲田大学です。そして、その早稲田大学のチームウエアは「アシックス」です。だからと言って、アシックスレーシングを選手が着用したかと言えばそうでもなく、わずか2名でした。逆に、このVFN%一色の中で、NB2名、アディダス1名など、着用ブランド数が多く、皮肉にもバラエティーに富んでいたのも早稲田大学でした。
さて、そのアシックスは、春頃に発売される予定の「メタレーサー」という未発売モデルを選手数名に履かせる作戦に出てきました。少数精鋭で履かせて、彼らの活躍に賭けるような戦略です。
というより実際にテストの意味も少なくないでしょうが、それにしても、こうやって画面にチョコっと露出して、逆にランナーな視聴者の興味を引き出すような手法は、ナイキが、E・キプチョゲ選手など使って、SNSで頻繁に使う得意な手段です。SNSで情報発信ができる世の中、多少リークするぐらいの方が商品ローンチ(発売)までに盛り上がり、購買意欲も増します。
写真: アシックスメタレーサー 出典:Canadian Running Magazine
ともかく、少数精鋭のひとり、早稲田大学2区太田選手は、そのメタレーサーを着用して、そして、区間6位という好成績を出しましたが、もうひとり中央学院大学のアンカー石綿選手は区間18位と、その効果のほどは、なんとも言えない印象になってしまいしました。
また、単純比較することは出来ませんが、既製品のソーティーラインを履いた選手が5区で区間6位、8区で区間4位と好成績をあげていることも、それに追い打ちをかけた感はあります。
そして、アシックスは、早稲田大学をはじめ他2校のウエアサポートをしてますが、中央学院大で1人、帝京大学でゼロ人の着用と"城"を守れませんでした。中央学院大学は残り9人はすべて、帝京大学でも7人が、VFN%でしたので、シェアは結局ほとんどナイキに流れた形です。結局、アシックスは、2019年は210名中、51人、24.2%のシェアがありましたが、2020年の今年、ついにわずが7人となり、90%弱シェアを激減させることになりました。
「メタレーサー」は、VFN%と同じようにカーボンプレートが搭載されたレーシングで、海外選手の露出が目立ち、話題となっているシューズなのですが、今回もっと”数撃ちゃ当たるお願い作戦”ではダメだったのかな、と思ってしまいました。アシックスは、堅実なブランドだし、そのあたりは慎重に行ったのか、ハタマタ”数撃ったの結果”が2名だったのか、知る由もないですが、とにかく、箱根駅伝2020において存在感は薄くなってしまったことは間違いありません。
やはり、アシックスは、チームウエアのブランドとして、シューズでも選手との密接な関係性を築くことはできたかもしれません。2020年では本線に出場出来ませんでしたが、かつて山梨学院大学のような関係性はモデルケースであったはずです。その意味では、ミズノはそこに力を注いて、今大会を迎えたブランドアシックスとは対照的なブランドであったと言えるでしょう。
ミズノはチームウエアのサポートが6校と、その優位性を背景に2区、8区以外の残り8区間で、ミズノのシューズを着用している選手がいる状況を作り出すことに成功しました。特に、創価大学や日本大学、国士舘大、法政大学の4校とのウェアスポンサーの大学との良好な関係をうかがわせます。
それらの大学選手で、それぞれ1名〜数名の着用があり、その集合体が8区間なんとか9足だったわけです。しかし、これは、黒船来航のこの逆風下では”大きな9足”、テレビ中継で、各中継所では、毎回のようにミズノの謎の”白いシューズ”が映るわけですから、サスペンスドラマのトリックがごとく、その仕込みは十分成功したと言えます。多くの視聴者にはもっと謎めいて、どこのシューズ?だったかもしれません。
写真 藤原撮影
つまり、アシックスとミズノは、同じような足数で、見た目としては、”呉越同舟”同じようにお互い黒船にそのシェアを奪われた形でしたが、その中身は大きく違ったと言ってもいいかもしれません。結局、視聴者の印象に残ったのは、結局、”赤いシューズ”ではなくて、あの”白いシューズ”だったはずです。
ミズノも簡単に言えば、選手に対しては、アシックス同様、未発売の開発中のカーボンプレートプロトタイプレーシングで釣った形です。それでも、学生も”履いてくれ”、の情だけでは履いてくれない時代。前回書きましたように、210名の中であの青山学院大学すら働いたある種の力学あるわけです。そう言ったナイキという黒船来航下、そりゃ簡単にはいきません。ですから選手にも、やはり、VFN%のようなタイムアップ効果(精神的でも)が期待ができるシューズであること、それが最低条件だったと言えますね。
アシックスもミズノもその意味では同じような作戦でしたが、それだけではなくて、ミズノは、今回ところ構わずと言ったら失礼ですが、通常は自前で購入している選手や、快く着用を快諾してくれた選手を中心に、5区を走って前回区間賞の法政大学青木選手のような”目をつけている”選手も含めて、「この選手に?」と言った印象の選手も含めた必死のアプローチが感じられました。まさにホームページにある「本気の反撃」のフレーズはこのことかもしれません。
https://www.mizuno.jp/track_field/waveduel/?pid=cstop_tf
その結果の9足だったのです。これが数足ではアシックスと同じような存在感になったことは安易に想像できますが、ミズノにとっての”変わらなきゃ”、は、アシックスのそれよりも大きかったのかもしれません。今回の”白いシューズ”の存在感は、今回の箱根駅伝で明らかに光ったと言えます。
参考ブログ→アシックスの変わらなきゃ、の本気度 〜シューズアドバイザー日記〜
しかも、最高の結果として、創価大の10区嶋津選手がそのシューズで区間賞、そして区間新を樹立、そのシューズに対する機能性としての期待感も持たせることに成功しました。これは大きなアドバンテージになりましたね
。
写真:日本テレビ
基本的には、ニューバランスのフューエルセル5280と色とヒール部のデザイン酷似していて、とても分かりづらい、あの真っ白のシューズは、既製品販売店限定で発売されている「ウェーブデュエル3Dニット」をベースにしたシューズで、こちらにはミズノ得意のプラスティックプレート(スパイクに使う硬質ペバックス)なのですが、ズバリ、カーボンプレート入りのシューズでミッドソールの検証をしているのではないかと思います。
写真:STEPスポーツブログより
まさに、これぞ、VFN%などでナイキに多用された手法で、SNSなどで「ナンダ?」を増やすことは、プロダクトリリースまで、”期待感のバネ”が溜められている状態になります。今回の箱根駅伝ではその意味では成功したと言えますね。
とにかく、今までミズノがこんな戦略ととってきたことを見たことがありません。堅実な、石橋を叩いて渡るようなミズノが、こんな”公共の面前”で、プロトタイプを試すなんてなかった取り組みです。しかし、そうは言っても、堅実なミズノではありますので、すでにほぼ完成形に近いづいていると推察します。
ちなみに、このタイミングでもう少し詳細をリークしてもいいと思いますが、その辺りは良きにも悪しにも、そこはミズノですね。それは今後に期待したいです。
とにかく、ミズノは、やはり、今回ナイキには大きく離されたものの、4.3%、9人ではありますが、シェア2位を死守。やや変われないアシックスに対して、今回のミズノの戦略は、サプライズが十分あり、まさに死守したシェア2位と言えますね。
ミズノは、存在感を失っていた北米でも、ニット技術などの機能性を背景に、ランニング専門店で好感が持たれていて、徐々に売り上げやシェアを回復傾向であり、アシックスとはやや対照的な状況になっていますが、まあ、シューズアドバイザーとしては、どっちにしても「メタレーサー」、「ミズノプロトタイプ」、双方の商品化が今から楽しみです。
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そして、戦前の予想通り、箱根駅伝選手のシューズシェアは、圧倒的にナイキ「ヴェイパーフライネクスト%」になりました。210名の出場選手中、177名、84.3%の学生が着用するという驚異のシェアになりましたね。昨年が41.3%であったことを考えるとナント倍です。(学連選抜も含む)
エキデンパック山吹色 128名が着用
ピンク 44名が着用、キミドリが4名、残り1名がヴェイパーフライ4%フラニット
写真:ナイキヴェイパーフライネクスト% 出典:ナイキホームページより抜粋
https://mg.runtrip.jp/archives/51646
参照記事: ラントリップマガジン藤原記事「MGC選手着用「ピンクシューズ」の実力。ナイキヴェイパーフライネクスト」
2020年箱根駅伝シューズシェア(表1) 往路
結果 | 大学名 | ウエアスポンサー | 1区 | 2区 | 3区 | 4区 | 5区 |
1 | 青山学院大学 | ADIDAS | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE |
2 | 東海大学 | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE |
3 | 國學院大学 | SVOLME | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE |
4 | 帝京大学 | ASICS | NB | NIKE | MIZUNO | NIKE | NIKE |
5 | 東京国際大学 | MIZUNO | NIKE | NIKE | NIKE | NB | NIKE |
6 | 明治大学 | ADIDAS | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE |
7 | 早稲田大学 | AISICS | NIKE | ASICS | NB | NIKE | ADIDAS |
8 | 駒沢大学 | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE |
9 | 創価大学 | MIZUNO | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE |
10 | 東洋大学 | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE |
11 | 中央学院大学 | ASICS | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE |
12 | 中央大学 | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE |
13 | 拓殖大学 | NEWBALANCE | NIKE | NIKE | NB | NB | NB |
14 | 順天堂大学 | DESCENTE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE |
15 | 法政大学 | MIZUNO | NIKE | NIKE | ADIDAS | NIKE | MIZUNO |
16 | 神奈川大学 | MIZUNO | NIKE | NIKE | ADIDAS | ASICS | ASICS |
17 | 日本体育大学 | MIZUNO | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | ASICS |
18 | 日本大学 | MIZUNO | MIZUNO | NIKE | NIKE | MIZUNO | NIKE |
OP | 関東学連選抜 | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | |
19 | 国士舘大学 | MIZUNO | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | MIZUNO |
20 | 筑波大学 | DESCENTE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE |
2020年箱根駅伝シューズシェア(表1) 復路
結果 | 大学名 | ウエアスポンサー | 6区 | 7区 | 8区 | 9区 | 10区 | NIKE着用数 |
1 | 青山学院大学 | ADIDAS | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | 10人 |
2 | 東海大学 | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | 10人 |
3 | 國學院大学 | SVOLME | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | 10人 |
4 | 帝京大学 | ASICS | MIZUNO | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | 7人 |
5 | 東京国際大学 | MIZUNO | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | 9人 |
6 | 明治大学 | ADIDAS | ADIDAS | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | 9人 |
7 | 早稲田大学 | AISICS | NIKE | NIKE | ASICS | NIKE | NB | 5人 |
8 | 駒沢大学 | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NB | NIKE | 9人 |
9 | 創価大学 | MIZUNO | ADIDAS | NIKE | MOZUNO | NIKE | MIZUNO | 7人 |
10 | 東洋大学 | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | 10人 |
11 | 中央学院大学 | ASICS | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | ASICS | 9人 |
12 | 中央大学 | NIKE | NIKE | NIKE | DESCENTE | NIKE | NIKE | 9人 |
13 | 拓殖大学 | NEWBALANCE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NB | 6人 |
14 | 順天堂大学 | DESCENTE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | 10人 |
15 | 法政大学 | MIZUNO | NIKE | ADIDAS | NIKE | NIKE | ADIDAS | 6人 |
16 | 神奈川大学 | MIZUNO | NIKE | NIKE | ASICS | NIKE | NIKE | 6人 |
17 | 日本体育大学 | MIZUNO | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | 9人 |
18 | 日本大学 | MIZUNO | NIKE | NIKE | NIKE | MIZUNO | NIKE | 7人 |
OP | 関東学連選抜 | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | 10人 | |
19 | 国士舘大学 | MIZUNO | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | 9人 |
20 | 筑波大学 | DESCENTE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | NIKE | 10人 |
これはある程度予想できましたが、区間1位〜3位では30名中、28名の93.3%がVFN%を着用とほぼ制圧してしまいました。往路では8人、復路では5人が区間新と記録を大きく更新、また、大学別でも往路が4校が往路新、復路では東海大が復路新と好記録ラッシュであったこともあり、気象条件も良かったこともありますが、やはり、シューズの影響ではないか?という話になってしまいますよね。
2020年大学別着用率(表2)
1区 | 2区 | 3区 | 4区 | 5区 | 6区 | 7区 | 8区 | 9区 | 10区 | total | |||
NIKE | 19 | 20 | 16 | 17 | 15 | 87 | 18 | 20 | 17 | 19 | 16 | 90 | 177 |
90.5% | 95.2% | 76.2% | 81.0% | 71.4% | 82.9% | 85.7% | 95.2% | 81.0% | 90.5% | 76.2% | 85.7% | 84.3% | |
asics | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 4 | 0 | 2 | 0 | 1 | 3 | 7 | |
0.0% | 4.8% | 0.0% | 4.8% | 9.5% | 3.8% | 0.0% | 0.0% | 9.5% | 0.0% | 4.8% | 2.9% | 3.3% | |
adidas | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 4 | 7 |
0.0% | 0.0% | 9.5% | 0.0% | 4.8% | 2.9% | 9.5% | 4.8% | 0.0% | 0.0% | 4.8% | 3.8% | 3.3% | |
NB | 1 | 0 | 2 | 2 | 1 | 6 | 0 | 0 | 1 | 2 | 3 | 9 | |
4.8% | 0.0% | 9.5% | 9.5% | 4.8% | 5.7% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 4.8% | 9.5% | 2.9% | 4.3% | |
MIZUNO | 1 | 0 | 1 | 1 | 2 | 5 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 4 | 9 |
4.8% | 0.0% | 4.8% | 4.8% | 9.5% | 4.8% | 4.8% | 0.0% | 4.8% | 4.8% | 4.8% | 3.8% | 4.3% | |
デサント | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 |
0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 4.8% | 0.0% | 0.0% | 1.0% | 0.5% | |
21 | 21 | 21 | 21 | 21 | 105 | 21 | 21 | 21 | 21 | 21 | 105 | 210 |
ナイキのウエアサポートをしている大学は4校中、東海大と東洋大2校だけであったが、10人全員が、VFN%を着用した大学は7校(表2参考)あったのであるが、大きなサプライズは、その中の一校が、アディダスサポートの青学だったことです。
原監督の”やっぱり大作戦”は、全員がVFN%を着用するという、その”やっぱり”も含めてだったのか?と本当に驚かされました。
もちろん他に意味があったのでしょうけど、これは、冗談抜きで、チームとしての戦略だったと考えざるを得ません。チームスポンサーは「アディダス」で、「ナイキ」と世界シェアを争うライバルの企業です。そして、3連覇をしている間、ブランドとの結びつきは、アマチュアスポーツを超えた蜜月ぶりでした。12月の上旬にリリースされた「エバーグリーンパック」は、色褪せることのないエバーグリーンをあしらったシューズ、いわば「青山学院大学応援モデル」でした。
写真:アディダスアディゼロセン6 →いいシューズですよ 出典:アディダスホームページより抜粋
参考記事: アルペンマガジン藤原記事「アディダスがシューズクリエイターとともに放つ逆襲の一手」
出雲・全日本と、今までは、アディダス着用選手がほとんどでした。ちなみに昨年は1区を走った橋詰選手は、本番だけナイキからアディダスに変えたぐらいです。9区を走った吉田圭選手以外は全員アディダスでした。それぐらい結びつきは固く、揺るぎないものに思えました。
しかし、今年の箱根駅伝では、特に1年生の2区岸本、キャプテン3区鈴木をはじめ、5区飯田、8区岩見、10区湯原あたりは、駅伝ではアディダスしか着用してない選手がVFN%を着用しました。
これは、最近の世界的な潮流である「ナイキ現象」と、去年の敗戦もあったかと思いますが、決定打は、「全日本駅伝での敗戦」であったと推測されます。戦前の5強と言われる大学の中で、青山学院以外の4校は、チームウエアがナイキであったり、メインがウエアのブランドであったり、VFN%を履けるようなスポンサー環境でした。現に本番でも東海大、東洋大、國學院大は100%VFN%(駒澤大学はひとりがハンゾーでしたので9人)着用しています。
「うちだけが潮流に遅れ、不利で良いのか?」「同じ条件であれば、負けない」
という考えがおきても確かに不思議ではありませんよね。
直前のタイムトライアルなどでVFN%を履く多くの青学選手たちの写真が露出して、いよいよその本気度が、実は伝わってきてました。そして、本番のサプライズだったわけで、そう、だから、まさに”やっぱり”だったわけです。
VFN%旋風が吹き荒れた2020年の箱根駅伝でしたが、青山学院大学が当日使ったことでも分かるように、シューズが助力になったことは明らかですね。シューズの機能面、プラシーボ的精神面の両方で作用したのではないでしょうか。もしかしたら、選手の自主性を重んじる原監督のことですから、学生自身が決めたのかもしれません。しかし、これで少なくとも選手の精神状態は落ち着いて、対等に戦える感覚にはなったことでしょう。
写真:世田谷ハーフマラソンで優勝飯田選手を含め、着用者が圧倒的に多かった青山学院
アマチュアスポーツなので、この決断はアディダスさえしょうがないと思えるなら、本当にしょうがない問題ですが、しかし、チームスポンサーですからね・・・金銭も発生していることと思われ、だいぶ問題があるような気がします。ましてや「エバーグリーンパック」のコマーシャルとしては大失敗です。それでも問題になりにくいのが、日本の選手とブランドの間の”緩い”結びつきなんでしょう。
ニューイヤー駅伝でもアシックスのサポートを受けていたMHPSの井上選手が、駅伝直前あたりから、VFN%に変更していました。彼も、青山学院大学の学生のように、MGCでの敗戦で決断したと思われます。
もちろん、海外でもこういう選手が、IAAFにVFN%の禁止を訴えるぐらいですから、たくさん出てきているのですが、しかし、海外選手の場合対応が全く違います。彼らは、プロフェッショナルなので、金銭的な問題もあり、井上選手クラスの選手であれば、わからないようにVFN%に黒塗りするなり、ペイントするなりして、スポンサーに配慮をするのが当然です。まあ、大体リークされて、結局バレるんですけどね(笑)。それにしても、彼らにとってはスポンサーからの収入がなくなるのは死活問題、プロ選手とアマチュア選手という構造的な違いが大きいのでしょう。
出典:インスタグラムより
つまり、日本の選手は、一部のプロ選手以外、スポンサーと金銭が発生するような契約ではないことがほとんどです。そんな一部を除いてトップ選手でさえしがらみがないスポンサー関係であれば、210名の学生が、色んなシューズ履いてもいいもんですが、これが箱根駅伝という世界は、まさに「籠の鳥」、その中での独特な世界観が存在します。
210名が全員が世界や日本のトップを目指しているわけではなく、ましてや、逆に、箱根駅伝が最終目標の選手もいるでしょう(それだけもとてもすごいですけどね)。210番目の選手は、当然トップの選手に影響されVFN%を履きます。これはちょっとニュアンスは違いますが、青山学院大学にもチームとして働いたベクトルです。そして、トップを目指すランナーたちは、世界のアスリートに大きく影響を受け、VFN%を履いています。つまり、ピラミッドのような関係性が、箱根駅伝出場者の中でもあり、まさに「籠の鳥」なわけです。
これが2020年は、VHN%を177名、84.3%の学生が着用したことになったとも、つまりは、その力のベクトルが働いたわけです。
では次回、その他のブランドのシューズを選んだ選手のを取り上げます。
題して、「2020年箱根駅伝シューズ総括 王者ヴェイパーフライに挑んだミズノ」をお届けする予定です。
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さて、あの「アシックス」が苦戦中、2018年12月期では赤字転落し、かなり大きな話題になりましたね。
多くの日本人ランナーがそうであるように、アシックスへの思い入れが強いのは、実はアメリカでも同じなんです。あのナイキのフィル・ナイト会長が、創業当時オニヅカタイガーのシューズをカルフォルニアで販売していたのは有名な話、”エイシックス”と発音され、アメリカランニングスペシャリティーショップ(RSS)には欠かせない、無くてはならない定番ブランドなんです。
当然、長きに渡りRSSでのシェアは、王者「ブルックス」に次いで常に上位にランクされたアシックスでしたが、最近は徐々にシェアを落としつつあります。専門店では”鉄板”の「ゲルカヤノ」「ゲルニンバス」といったサポートとニュートラルの2大品番は依然定堅調ではありますが、やはり、2009年ごろにピークを迎えたベアフットムーブメントから、ナチュラルスタイルや、最近のランニングシューズ技術の潮流、ニットアッパー、TPU系ソール、サポート、ニュートラルに対する構造的見解など、それらの対応が遅れた感は否めません。
|
2018.04- 2019.04 |
2019.01- 2019.07 |
2019.01- 2019.10 |
1位 |
ブルックス |
ブルックス |
ブルックス |
2位 |
ニューバランス |
ニューバランス |
ホカオネオネ |
3位 |
サッカニー |
ホカオネオネ |
ニューバランス |
4位 |
アシックス |
サッカニー |
アシックス |
5位 |
ホカオネオネ |
アシックス |
サッカニー |
6位 |
ナイキ |
ナイキ |
オン |
7位 |
ミズノ |
オン |
ミズノ |
8位 |
オン |
ミズノ |
ナイキ |
9位 |
アディダス |
アルトラ |
アルトラ |
10位 |
アルトラ |
アディダス |
アディダス |
特に、わたし個人としては、ナチュラル系の33シリーズは、らしくないモデルが投入のスタートだったように感じています。最近のRSSのシェアでは、4位とか5位とか不本意な位置に定着し始めていて、”本気で変わらなきゃいけない”状況です。
写真:33シリーズ 出典: アシックスホームページ
その”変わらなきゃ”の本気度として、東京マラソンに合わせて発売された「METARIDE メタライド」は、価格も29,700円の約3万円と目が飛び出ましたが、アシックスが” えっ、ゼロドロップ? ”というもっと構造的なサプライズもありました。いきなり放たれた” 右ストレート ”ような商品のリリースは、1−6月期のシェア挽回に貢献したようですが、人気品番のゲルカヤノやゲルニンバスは、10-12mmの前後差の坂道ミッドソールを持った、いわゆるトラディショナルなシューズのブランドです。その代表的なブランドが、ニューバランスやサッカニーのように、このまま”レスドロップ化”をアシックスも推し進めるのでしょうか?
写真: METARIDE 出典: アシックスホームページ
背景にあるのが、RSSでシェアを急拡大する新興勢力、ホカオネオネ やアルトラ、Onなどのレスドロップ系ブランドの躍進でしょう。気にしない、無視できる存在ではもはやなくなってきているわけです。
そして、10月には「グライドライド」という17,600円(税込)の、いわば” メタライドの廉価版 ”とも言える今度は6mmドロップのモデルをリリース。同社の人気品番ゲルニンバスと比較してのプロモーションは、捨て身の作戦のように感じます。10月も終わろうかのタイミングは、ギリギリRSSのシェアを取れるだけ取るような、今度は”ジャブような”不意打ちとも取れる商品の印象です。
写真: グライドライド 出典: アシックスホームページ
商品単体としてとても良い商品だと思うのですが、あのアシックスが・・・という奥歯に物が詰まった感があります。まあ、逆にアシックスだからサプライズがある商品であり、スタイルということです。このスタイルの象徴、ホカオネオネ はランニング専門店で2位、アルトラは年間30%伸張を続けているブランド、もはや珍しいスタイルではなくなっています。ランナーの選択肢の一つとして定着しはじめています。
12月のオースチンで行われたランニングシューズ展示会「THE RUNNING EVENT」では、「ノバブラスト」が発表されました。詳細は別にして、見た目が、ナイキ?を連想するのようなソールを持ったシューズ、まさに、”もう一発おみまいされた感”のある商品でしたが、同時に、人気品番を発展させた「ニンバスライト」のような良さげな商品も発表されています。
写真: ノバブラスト 出典: YOUTUBE動画より
まさに迷走続きとも言えるアシックスですが、このままですと、2020年箱根駅伝での選手着用シェアは、”ナイキヴェイパーフライ現象”もありガタ落ち必死です。年明けには、いよいよカーボンプレート入りのレーシングも発売予定のようですが、もう奇をてらった方法は通用しないと思います。
抜本的な”本気の変わらなきゃ”は、こういったらしくない方法以外にもあると感じています。
わたしは、ソーティーラインの完成度は、カーボンプレートがなくてもとても優れたものだと思います。この技術は間違いなくナンバーワンです。ですから、まず、インターナショナルとジャパンレーシングシューズ再編が必要です。
日本人ランナーの好みが違う、というのは過去の話。ですが逆に、ジャパンレーシングを前面に推し進めるチャンスだと思うんですよね。スカイセンサーやソーティージャパンは、もっとしっかり展開して、広く世界に愛用されるシューズです。まるでアディダスアディゼロアディオスのように・・・このシューズはジャパンレーシングの素晴らしい成功例です。一部商品は、いまだにサイズ展開にUSサイズの記載がない(適当な数字が当て込んである)など展開する気がない感じはもったいないです。
薄底スタイルも、需要はあります。NY5番街でマイルレースがあるような国です、ニューバランスが今年リリースしたフューエルセル5280のような商品もインパクトは出せます。このソーティーマジックのような薄底ジャパンスタイルもしっかり展開していくべきです。
また、中国ではオニヅカタイガーがかなり人気のようですが、ニュージランド、オーストラリアなどオセアニアでも人気。NZに毎年1回は訪れていますが、ホークスベイマラソンなどオフィシャルスポンサーはアシックスが多いです。同じく欧州でも人気があるブランドであることあまり知られていないかもしれません。選択と集中、ナイキ・アディダスに次ぐ3位シェアに目がくらむのは、こういった小さなストロングポイントの集合体を見逃すことになります。
ちなみにRSSでミズノは復活をしてきています。ミズノが誇るニット技術「ウエーブニット」を非常に好意的に捉えらえているようです。(ミズノは残念なのはこれを日本では注力していない・・・)できれば、アシックスには、奇をてらったような商品投下ではなくて、このようなしっかり潮流をついた商品、技術を展開してほしいです。TPU系のソールでなくても、アシックス流の潮流をついた素材を追求すべきです。
アディダスが断念したスピードファクトリー構想にだってチャンスがあるかもしれません。技術のアシックス、わたしも、かつて2年在籍したアシックスには、右往左往するような展開ではなく、ドンと四つに構えて欲しい。そう切に思っています。
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1月も開催!
1/16 18:00- 21:00 1名
1/18 12:00- 15:00 2名
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アメリカには「ランニングスペシャリティーショップ(RSS)」という専門店が各地に点在して、ランニングコミュニティーを作り、ランニングムーブメントを支えています。ランニングパフォーマンスビジネスの15%程度のシェアではありますが、オンラインショップにはない独自の存在感があり、その影響力は大きいです。
わたしも10月のシカゴマラソン時に、ロサンジェルスとシカゴのRSSを数件回ってみましたが、強いコミュニティーがあって、そのすべてで、平日でも顧客がいるような活気のあるショップでしたね。
ですから、ブランドにとってもRSSでブランドシェアがあることはセールトークとしてもとても重要です。
■ ランニングスペシャリティーショップブランドランク
|
2018.4- 2019.4 |
2019.1- 2019.7 |
2019.1- 2019.10 |
1位 |
ブルックス |
ブルックス |
ブルックス |
2位 |
ニューバランス |
ニューバランス |
ホカオネオネ |
3位 |
サッカニー |
ホカオネオネ |
ニューバランス |
4位 |
アシックス |
サッカニー |
アシックス |
5位 |
ホカオネオネ |
アシックス |
サッカニー |
6位 |
ナイキ |
ナイキ |
オン |
7位 |
ミズノ |
オン |
ミズノ |
8位 |
オン |
ミズノ |
ナイキ |
9位 |
アディダス |
アルトラ |
アルトラ |
10位 |
アルトラ |
アディダス |
アディダス |
出典:NPDグループ
ブルックスは、RSSで常に信頼のおけるブランドであり続け、2011年からその地位を保っています。日本ではなかなかここまでの優位性がありませんが、アメリカに行くとブルックスを履いてる人は、ランナー以外でも目立ちますね。
そして、2019年1-7月のデータでは、ホカオネオネとオンとアルトラといった新興ブランドがランクをあげてますが、10月までの最新版では、ついに「ホカオネオネ」 が2位にランクされるほどの伸張を見せています。アメリカのランニングシューズの市場は横ばいですが、しかし、新興ブランドは伸張を続けています。
その象徴が「ホカオネオネ」 です。
出典:ホカオネオネ ホームページより
ホカオネオネ は2009年にフランスで誕生し、2012年からはアメリカのデッカーズ社がブランドを保持しています。しかし、とても面白いことに、この2009年という時代は、まさにシューズ不買運動=ベアフットムーブメントの最中、そんな一見、逆風下にブランドは生まれます。ホカオネオネとは180度違う、アッパーとアウトソールだけの超低機能シューズ、ベアフットシューズが主流だった時代です。
メキシコタラウマラ族をテーマにした”フィクション” クリストファー・マクドゥーガル著「BORN TO RUN」の大ヒットやD.リーバマン博士が雑誌「ネイチャー」で提起したフォアフットストライク、そして、ビブラム社が発売したミニマルシューズ「ファイブフィンガー」大ヒットなど、象徴的な3つ現象が重なって、「ベアフットムーブメント」は絶頂を迎えていました。
シューズを履いていても怪我がなくならない、との素朴な疑問に答えるべく、ミッドソールのクッションや安定感というような機能性のない裸足に近いミニマルなシューズで走ることがブームになったわけです。そういった低機能のシューズで、体の機能を引き出すことで怪我をなくす、という論理だったのです。
「BORN TO RUN」はフィックションだったにも関わらず、ランナーの多くがトゥルーストーリーのように感じたのは、多くのランナーが同じような怪我の体験があったからに他なりません。アッパーとアウトソールしかないシューズは持て囃され、全盛期はランニングシェアの30%を占めたぐらいです。その主役がトニー・ポスト氏が仕掛けたファイブフィンガーでした。
しかし、ファイブフィンガーの売り上げ伸張に隠れて、ベアフットマーケットが縮小していることに気づきにくい構造下、ファイブフィンガーが集団訴訟されるに至って、ついに、ベアフットムーブメントは2014年は大きく縮小していきます。怪我が起こらないメカニズムに明確なエビデンスがなかったことが訴訟で負けた大きな原因でした。
この出来事は、シューズに頼るだけではなく、”ランニング動作を見直す”といういい契機になりましたが、なんでもやりすぎは揺り戻しがあります。いろいろやったけど、やはり、クッションは必要、それがアメリカがベアフットムーブメントから得た結論だったわけです。まあ、あまりの”動作主義”であった故に疲れてしまったところもあるんでしょうね。
そこに静かに存在感と増していた通常の2.5倍の厚さのミッドソールを持つマックスクッション、ホカオネオネ が注目されたます。まさに時代のニーズにはまったわけですね。
ベアフットのミニマルに対して、マキシマルと言われるそのシューズはムーブメントを牽引し、今やどのブランドにも一つはあるマックスクッションシューズの象徴的なブランドになったと言えます。最近は、ナイキヴェイパーフライがレーシングでマックスクッションムーブメントを引き起こしていますが、それは、まさに、もともと時代のニーズをつかんだホカオネオネ のスタイルそのものでもあるわけですね。
なんでもガラパゴスな日本ですが、最近は、ナイキヴェイパーフライ現象のように、アメリカと同じような傾向になることも増えてきました。日本の市民ランナーのみなさんも、同じブランドに固執せず、選択肢を増やしてみるのもいいです。それは、新しいブランドに飛びつくということではなく、それは、単純に前に移動していくだけのスポーツであるランニングの楽しみを広げることです。
タイムだけではない、爽快感がランニングの魅力です。タイム志向の強い、日本人ランナーこそ、マシュマロクッションのフィーリングを一度は味わってみるべきですよ。わたしは無人島に行くなら、ホカオネオネ のクリフトンは絶対持っていきますね。
写真:ホカオネオネ クリフトン6 出典:ホカオネオネ ホームページ
ランニングの楽しさを再認識させてくれるそんなブランド、アメリカで伸張してるのは頷けます。
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藤原商会代表:シューズアドバイザー 藤原岳久
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さて、福岡国際マラソンが終わって、確信を得たことがあります。それは、長距離のトレーニングは距離をたくさん走ることだけが解決策でない、ということ。月間走行距離を気にしているランナーも多いでしょうが、それだけが重要ではないということです。
ツイッター見ていたら、”レース前ですが、節目の距離に行ってないから22K走ります!”みたいなコメントがありました・・・ビックリというか、何のための走行距離?一定のボリューム走って自慢したい?そもそも、ではレースは何のため?って思ってしまいます。
意外にこういう症状の「距離志向のランナー」多い気がします。走らないと気がすまないとか、走らないと心配っていうことなら、立派なある種の依存症ですね、、、(その他GPSの距離がぴったりになるまで走る症候群もあります・・・)
藤原も、学生時代はもちろん、30代頃は月間800K走っていました。それは、それは、四六時中走っていないと達成できない距離でしたよ。距離を走ることで自分の目標が達成できると信じていましたからね。もちろん、結果が出るときもありましたが、一方で自分以外に使う時間は持ち合わせていませんでしたから、今考えると人間失格です(涙)
そして、これ以上タイムアップするには、もっと距離を走るべきなんだろうか?と考えました。1000K走って、じゃあ、2000K走って、ってその先は?まあ、その世界を見ないで結論を出すのも何ですが、距離を走ることでパフォーマンスが上がるのか、わたしには確信が持てませんでした。そういう論理付けができないことをやるエネルギーがないタチなんです。
そもそも僕らが一生に走れる距離って決まってると思っています。老いやライフサイクル、環境の変化がありますからね。ちなみに、ある期間でたくさん走れば、その分どこかで凹むのではと思っています。それを証明しているのが、我々が憧れた名ランナー、同世代の活躍したランナーたちの体型・・・何事もやりすぎは跳ね返しがあるような気がしてなりません。
わたしは、かつて円谷幸吉さんと東京オリンピックを争ったランナーに言われた一言が頭から離れないんですね。
「藤原さんも45、50歳になるプロセスで、無駄なランニングを控えた方がいい」
無駄なランニング?と思いましたが、よく考えたら思い当たることだらけ。
1日10Kにしたいから、あと3K走る、なんて代表的です。
それに一体何の根拠があるのか、答えられません、そう考えると無駄なランニングをどんどんやめていきましたね。
距離を走ることで、二つのことが達成されるのでないでしょうか。
一つは、心臓というエンジンに長時間の負荷がかかり、排気量が増すことです。そして、もう一つは、フォームがかたまることです。
特に、シューズと大きな関わりがあるのは後者の方ですよね、そして、フォームがかたまるパターンとして2つあると思います。
「重力に対して耐性がついたフォーム」と、「重力に合理的になったフォーム」です。
どちらも楽になることでは共通していますが、前者は、決してバイオメカ的には合理的ではないが、長い間でも耐えられるようになったフォームという意味の「楽さ」。これはワラーチなど裸足ランナーに多いですが、合理的な方向に行かず、耐えられるようになっただけ、ありがちですが、楽に感じる動作が、実は合理的でない場合、それは前に進む要素が減っていると言えます。
ですから、「合理的であること」と「楽であること」は違うと思ってます。
市民ランナーなら重力に対して合理的になるフォームをかためるのが、タイム達成の近道です。結局、効率の良い動作=スイートスポットの精度と確率をあげる、これこそがトレーニングだと思うからです。
一歩の一歩のクオリティーを重力を基準に高めていく、そういうイメージ。地球上いつでも重力にさらされているわけですから、それこそが決定要因なわけですよね。ですから、スイートスポットを意識した状態で距離を走ることは、量的拡大だけが解決策ではないでしょう。8Kでも12Kでもマラソン全体の感覚を養うことは可能だし、スイートスポットでつける確率が上がっていることは分かります。とにかくその質こそ確率に大きく影響してきますから、質を高める、もしくはキープすることがマストです。
もし仮に、そんな感じで30K走ができているなら、本当に良いトレーニングだと思いますよね。しかし、わたしにはそんな30Kならレースでやります。そんな時間とモチベーションを持ち合わせていませんし、レースに期待することってそういうことでしょ?やれるのか、どうか?1回リハーサルするなら、レースを2本走っているということですよね?
ということで、結論、ランナーよ、月間走行距離のような根拠のないものを追って何になる!ってことです。盲目的な距離トレーニングもそうです。
特にわたしみたいな”おっさんランナー”は、メリハリこそ「金」です。エンジンに対する負荷は、弱く長くのLSDと強く短くはトラックでのインターバルやテンポランで十分。特に、わたしの場合、福岡までのロングは、藤原商会のイベント湘南180分LSDで参加者の方と一緒にやったLSDだけです。7分半で見つけるスイートスポットって、はじめはとても難しいのですが、確率を高めるいいトレーニングです。
そして、同時にとても大事なのは、その目的ごとにしっかりシューズを変えることにつきます。もう一つ蔓延し始めているヴェイパーフライ病にもそれは効果的です(笑)
LSDにように、長い距離を走るのであれば、単純に体が長く重力を感じなくてはならないわけです、だから、体のバランスを崩してくれ、ゆっくりペースで接地時間を最短にしてくれるトレーニングシューズが最適なわけです。短い時間ですが、より速く動こうとする時には、重力に抵抗しない軽いシューズこそが、そのシチュエーションで重力負荷を少なくしてくれるものになるわけです。
結局、ランニングというスポーツは体とシューズを使って、うまく「重力マネージメント」をしているだけです。ですから、どのトレーニングでもスイートスポットを探すことが最も重要です。それが崩れるまでやったり、崩れてしまうスピードではその効果はとても限定的だと思います。いい動きをキープすることがもっとも大事ですね。
いい動きをキープできていたら、ヴェイパーフライは魔法のシューズの出番です。わたしにとっては4、5%どころではないですよ、ヴェイパーフライ20%ですから(笑)クオリティーの高い動作をトレーニングで見つけてきて、それを維持しやすい道具を本番で履いているというわけです。使いこなせば道具は、よく働いてくれます。
写真:ヴェイパーフライ20%? 出典:ナイキホームページより
わたしみたいな”エイジランナー”には、こういう発想はマスト、今後もパフォーマンスを上げることができないと思っています。距離を盲目的に走ることで、どんなデメリットがあるのか、これは日本のランニングカルチャーが成熟するプロセスで、もっと考えられた方がいいです。みんな若くないんですから(笑)
そして、これはわたしの信念として、ランニングというスポーツが大好きで、だから、その領域を超えてしまうようなランニングは、訓練・苦痛であり、これはあってはならないとココロに決めています。
ランニングとライフスタイルは好循環していなくてはいけません。30代の自分みたいに自分にしか時間を割けないランナーにはなりたくないです。妻に、家族に、ランニングとは関係ない友人に、時間を作れないようなタイムマネージメントに欠けた人間にはなりたくない。そんなランニングは、わたしはイヤです。距離志向でないのは、そういう合理的な理由もありますよね。
ハードではなく、スマートに。
ここ平塚で、ランニングがサーフィンと同じぐらいかっこいいスポーツと思ってもらえるような、そんな活動がわたしのミッションですね、これからも。
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地元では、湘南国際マラソンが終わりました。その他、11月の後半からマラソンシーズンも本格化してきましたね。うまくいった方、いかなかった方いるとは思いますが、どちらにしてもその理由を探ることは次に向けて必須の作業です。何しろシーズンは始まったばかりですからね。
その中で、後半を考えて、ペースを抑えていくのは分かるんですけど、だいぶゆっくり入って、そのまま後半も上がらないランナーも見かけます。
ちなみに、ぼくは「ゆっくり入ること」と、「ペースを抑え入ること」は意味が違うと思います。
もしゆっくり入る練習をしているなら別ですけど。ゆっくり入っても大抵はそのまま後半は緩やかに落ちのがオチです。前半のペースに対する余裕度と後半同じペースに対する余裕度では全然違います。同じペースでも余計頑張らないと維持すらできないですよね。ましてや上げるのは、しっかりとしたそれを想定したトレーニングが必要だと思うんです。
「前半抑えて、後半頑張るんだ」という軽はずみなアドバイスは、言うは易し、行うは難しです。
ですから、わたしは、「ペースを抑えて入ること」というのは、「レースの流れに乗ること」だと思っています。
頑張りすぎず、遅すぎず、のまさに集団という川の流れに乗っているような状態が理想です。だから予定では、1K 5分30秒だったけど、流れに乗ったら5分15秒で入った、これは全然ありです。流れに乗っている、集団の力を使って、エネルギーをセーブしているイメージ、体感より速いならOKです。体は動いてるようですので、力み感がなければそのまま行ってみるべきです。
これがペースを抑えて入っている状況だと思うんです。
でも、やっぱり、、、速かった、の体感の場合、流れに乗っているのではなくて、少し速いかもしれませんね。力みやそのペースでの動きに忙しさを感じるのであれば、勇気を出して、”別の川”を探すことです。
これは、ペースを抑えるどころか、オーバーペースになっている可能性があります。でも、いきなり落とさない。流れに乗りながら少し力みをなくすぐらいのイメージで、です。
とにかく流れです。なんのために大会に出てるか?ってやはり色んな助力があるからでしょう。自分にとってのゆっくりペースで状況を考えずに走ることは、"流れを無視している"ことです。うまく流れに乗り、全体の力を借りるのはマストです。
また、感覚として”集団に乗る”というのは、トレッドミルで前にぶつからない走り方が似ている気がしてなりません。トレッドミルの真ん中ぐらいの位置で走り続ける感じ、結局集団の中で、自分一人で頑張っているのであれば、助力をもらえていないのと同じ、自分なりの距離感を保つことが秘訣ですね。
それでも、どうしてもペースを抑えて走れないランナーは、シューズ選びを工夫することもありです。速く入りすぎちゃうのであれば、根拠のないゆっくりペースを決め込むよりも、軽いレースシューズから、少し重量があるトレーニングシューズに変更してみるのも手です。
写真:代表的なトレーニングシューズ ミズノウエーブライダー23
※この記事もどうそ、確認ください
https://media.alpen-group.jp/media/detail/running_191125_01.html
サブ4ぐらいのところで、「軽さ、軽さ」とそこに重点を置くのは理解できません。逆に、ブランドの提案でもサブ5用のシューズということですが、とんでもない軽量のシューズがノミネートしてることがあります。これは、走らない人が作ったのか、ここには個人差が入る要素が当然あるので鵜呑みにしないことです。
冷静に考えてみてください、そのペースに軽さがどう必要なんですか?
5分40秒ペースを軽さがないと維持できない状況であるならば、それを40K続けるのは難しいでしょう。そう思いませんか?
それ、別にトレーニングシューズで出来ませんか?
わたしのアドバイスを聞いて、サブ3をトレーニングシューズで達成した方もぐらいです。多くのランナー、ましてや、なかなかサブ4を達成できないランナーが、極端に軽いことよりも、重量はあるけれど、体を支えて、前に揺らす能力が高いシューズ、トレーニングシューズの方が、結局、アドバンテージがあることは容易に想像がつくのではないでしょうか?
簡単に言えば、ペース抑えて入る目的を同じですよね、後半に備えたシューズ選びというわけです。
後半にクッションがあることって本当に大きなアドバンテージですよ。またランニングは、シングルレッグスクワットの連続です。フルマラソンでは個人差が当然ありますが、3万後半〜4万回はしなくてはならないわけですよね?後半に自信がない、ということであれば、安定してそれができるのは、軽いことなのか、重いけど安定感があるトレーニングシューズなのか、答えは簡単です。少なくても試してみる価値はあると思いますけどね。
その方法で、1度ブレイクスルー(サブ4実現)を起こして、自信をつけたら、次の目標には、もちろん、シューズが軽いことを利用したレースメイキングもありでしょう。その場合でもペースはレースの流れに乗ることはもちろん同様ですけどね。
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さて、わたしにとって4回目の福岡国際マラソンを走ってきました。今回は、ハムストリングの張りが10月頃からとれない状況下での出場でしたので、2時間36分20秒で完走できたことは、自己ベストを出したぐらいの感動あり、そして、ホッとしております。
”いつも、安定感あるなあ〜”って感じが出せてよかったです。
写真:福岡国際マラソン 36K地点
まあ、はっきり言って120%の出来だったと言えますが、トレーニングの成果が100%出たとして、残りの2割は、月並みですが、「ナイキヴェイパーフライネクスト%」のおかげです。そして、わたし以外のスタートラインに並ぶランナーの足元の多くが、まさに”キミドリかピンク”の、ほんとすごいシェアでヴェイパーフライを履いていましたね。しかし、そのメリットをどのくらいもらえたか、それには、ランナー間で差があったとわたしは感じています。
写真:ナイキヴェイパーフライネクスト%
出典:ナイキホームページより
わたしは、今回かなり上手く使いこなせた方だと思います。昨年の大会では、上手く使えていないことに途中で気づきましたが、今年は5Kからスッといい着地位置にハマって、別大で自己ベスト(2時間34分27秒)を出したときと同じように、水の上をアメンボのように飛んで進むような感触でした。足を同じ位置につけるだけ、のような感覚に入ったので、これはイケると確信しましたね。
わたし同様、上手く使えているなあ、というランナーは音が違います。ぺコン、ぺコンと変な音を鳴しているランナーは上手く使えているとは言えないですね。レース中、集団で、どこからともなく”ペコン、ペコン”と奇音が聞こえてましたが・・・
結局、変な音が鳴ってしまうのは、接地リズムが”ワンテンポ”になっていないこと、それが大きいです。ワンテンポで着けてないということは、接地時間が短い状況とは言えず、結果スクワット動作が不安定な状況をイメージできます。”脚前部の筋肉が張っている”とゴール後、ヴェイパーフライで走ったとおぼしきランナーの声が聞こえてきましたが、それは、ブレーキをかけて走っていた証拠でしょう。(この方、このブログを読んでいることを祈ります!)
ヴェイパーフライという道具では、スプーン状のカーボンプレートに力を加えることが、推進力の鍵です。つまり、カーボプレートをしならせるわけでなくて、”その上に乗る”ことが必要なわけです。ですから、真上から足を乗せていくような接地が出来るとすべてが良い方向に行きます。
シューズ自体は、垂直方向に力を生み出すようになっていて、それをランナーが前進方向に変えていく。そのためにはやはりシューズ前足部に自然に足が乗るようなポジション=前傾のポジジョンは必須だと思います。そうするとワンテンポで地面を捉えることになり、接地時間とバウンドが同時に起こるような、いわゆるエナジーリターンが生まれ、そういう状況下ではあのような奇音は出ないはずです。
ピッチで走るランナー、ヒールストライカーのランナーなどでレーシングフラットと同じような使い方(足の置き方)をして、例の奇音を出している場合、ヴェイパーフライを履いているメリットは、限定的、まさにプラシーボ(偽薬効果)とも言えます。シューズに少し合わせて、接地ポイントを手前にするか、それができないなら、そんなランナーは、接地感のあるシューズを履いた方が快適なのかもしれませんね。
ランニングエコノミーが高く、動作の効率が良いので、そもそもはじめからヴェイパーフライを上手く使えるというトップランナーに対して、多くの市民ランナーの場合、わたしも含めて、これを上手く乗りこなす意識が必要なケースが多いことは、容易に想像できますよね。
ですから、その成果として、仮にヴェイパーフライを上手く使って走った場合、結局頑張ったのは自分、これも自分の成果ではあると言えます。ヴェイパーフライと上手く協調して、ランナー自身が推進力を作り出したわけです。その”スーパーカー”を運転したのはあくまで自分なのです。”履いたら誰でも速く走れるもの”ではなく、上手く使うと前に行くシューズであるわけです。
ちなみに、ヴェイパーフライは、結果論ですけど、今回の3世代目の”ネクスト%”がダントツいいです。
8mmに下がったドロップにより、よりフラットな感触になり、接地感にクセが少なったように思います。また、アウトソールの意匠が変わり、耐久性がかなり増しましたね。ZOOMXソールにも、よりペバックスが混合されて、前回までのモデルのように数回で残念な状態には全くなりません。フィット感も3代の中で一番です。踵から甲まわりの掴み感、とてもいいです。はっきり言って現状、スピード維持するシューズでは、これを超えるものはないと言わざるを得ません。
しかし、大事なのは、このシューズは、レース本番において、これを上手く使える体の機能を、さらにプラスにするようなものなわけです。コンディショニングということを考えると、このシューズが本番で使いこなせるような準備はマストです。要は体の機能性を高める準備ということです。
フワフワの板の上に乗る習慣は、体が接地感を自然に失ってしまいます。これだけを履いていると不調になることは間違いなしです。ジョグでも、トレーニングでも何でもこれ、っていう方もゼロではないでしょうけど、基本的には体の機能性あってのヴェイパーフライですからね。
今回の福岡国際マラソンは”角番”、標準記録期限が今大会まででしたので、再び、どこかで2時間35分以内で走る必要があります。ですから、わたしもこれから2月ぐらいまでは、”ヴェイパーフライネクスト%を封印”して、レーシングフラットを履いて、自分本来の体の機能を高めるつもりです。
そうして、しっかり、ヴェイパーフライのような武器を上手く使える準備をして、49歳で迎える2020年東京マラソンでは、まずは自己ベスト更新をして、2時間33分台に突入したいと思っています。
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11/14 デサントからカーボンファイバープレートが入った「ゲンテンエリート」はじめ3モデルが発売されました。このシューズは発表前から履かせてもらっていましたが、すごいシューズ。16000円という税抜き価格で、なんと”カーボンプレート”とアウトソールが”グラフェンラバー”(ノーベル物理学賞受賞素材)と、費用対効果の高いシューズだからです。
写真: デザントゲンテンエリート 出典:デサントホームページ
「あのヴェイパーフライネクスト%の約半額だし、これなら手が届くし、カーボンプレートが入っていて速く走れるシューズみたいだし買ってみようかな?」
ちょっと、待ったー!(ねるとん的)
本当にカーボンプレートが入っていると速く走れるのでしょうか?そして、カーボンプレートが入っていれば、みんなヴェイパーフライみたいなんでしょうか?そもそも、カーボンが何をしてくれるのでしょうか?もっとロジカルに考えてみることは必要です。
カーボンプレート入りのシューズは、ナイキ「ヴェイパーフライ4%」以来トレンドになりつつあります。その後、追いかけるようにホカオネオネが「カーボンロケット」「カーボンX」を発売し、最近では、ニューバランス「フューエルセル5280」そして、ニューバランスはヴェイパーフライ寄りの「フューエルセルレーサー」を春頃発売してきます。
写真:ナイキヴェイパーフライネクスト% 出典:ナイキホームページ
写真:ホカオネオネカーボンX 出典:ホカオネオネホームページ
写真:ニューバランスフューエルセル5280 出典:ランニングウエアハウス
その他のブランドも攻勢をかけて来るでしょう。ブルックス、サッカニー、アシックス、スケチャーズ、アディダスなどで、選手がすでにレースでプロトタイプを履いて、精度を上げる段階に入っています。今後順次発売されていきます。
結局、ブランドとしては選手を離したくない一心。ニューバランスなんか完全にプロデュースドバイUSA vs JAPANの構図です。三村氏の薄底ハンゾーとフューエルセル厚底系レーシングの2軸展開になっていきます。三村ハンゾーシューズを履いて着用選手が結果を残せていません。アスリートも含めて、ランナーの興味を今後引いていくのは、後者のフューエルセルシリーズでしょう。
ドバイの世界選手権で後半驚異的な追い上げを見せたイギリスのカルム・ホーキンスが履いていたのが”レーサー”です。まあ、知っていた人なら、”シューズの効果?”と考えてしまうのも無理はありませんね。
写真:カルム・ホーキンスが操るFSレーサープロトタイプ
では、アゲイン、カーボン入りなら速く走れるのか?
これはノーと言わざる得ないです。カーボンの特徴を考えたとき、硬く、弾力がある素材ですから、すごい反発感覚を期待するのは分かりますが、それは無理があると思います。もちろん蹴り出しの屈曲時にしならせるよう使うことになるので、後押しされるような反発もあります。しかし、結局、ランナーが、強くカーボンプレートを屈曲させて、跳ね返すような使い方はできないし、していないと思います。そんな使い方したら足底筋膜が一発でアウトです。あの硬いプレートをそんな曲げています?増してやランナーを極端に選ぶシューズになってしまいますよね?
写真:藤原カーボン曲げている
基本的には、カーボンプレートのこの特性を利用して、接地感を高め、安定感をだそうとしている、これに尽きるのかなあと思います。着地して0.15-0.3秒(150-300ミリセコンド)で蹴り出しまで向かうことを考えると着地が安定することは、自分の”地面を押す”=キックするクオリティーが上がることになります。それは前に進む上での大きなメリットになります。
ナイキ「ヴェイパーフライ」のように、厚底フワフワクッションに入れて、安定感で全体を調和するような使い方「硬い+柔らかい」か、ゲンテンエリートのように、薄底のソール全体に入れて接地感を高める使い方「硬い+薄い」のどちらかになるのかと思います。
そして、「硬い+柔らかい」「硬い+薄い」のどちらのスタイルでも、極限まで軽くしたシューズ全体にトータルで”機能性としてのバランスを保つ”効果が一番大きいと言えます。あるブランドのラボでもそう言った検証結果が出ていると聞きます。
結局、シューズ全体の剛性バランスを保つのにとてもプラスということです。ナイキ「ヴェイパーフライ」はスプーン状のカーボンプレートが、軽量化で全体的にきゃしゃな構造へのプラットフォーム的フォローになり、柔かい素材樹脂素材ペバックスが含有された「ズームX」フォームの特徴であるクッションを活かしていると言ってもいいのかもしれません。(もちろんスプーン状プレートは構造から反発も出ています、これは中々マネできない)
さて、デサント「ゲンテンエリート」の使い方は、「硬い+薄い」組み合わせなので、オーソドックスなレーシングフラットです。そもそもゲンテン=原点という名前からも連想できるようにそこを目指したシューズです。「カーボン+薄底」は、「カーボン+厚底」と全く違う用途で使用することを期待したシューズです。
では、薄底は、なぜクッションのない薄底なのか?
古くは「軽量性」だったと思います。現在はリーボック「フロートライドファーストプロ」のように片足99gのシューズのように、素材で軽量性を出せます。しかし、かつては軽量化するためには、アッパー、ソールどちらにも削減努力が必要でした。ですから、ソールを限界まで削ることは軽量化の一つであったはずです。
写真: リーボックフロートライドファーストプロ 出典:リーボックホームページ
しかし、それだけではなくて、ペースが速く、足の接地が忙しい状態では、”薄い”ことはとても魅力的です。
自分がピッチを高めている、もしくは自分がピッチを高めたいと思っているペース・距離では地面に近いソールの方がそれを高めやすい。速く手を叩け、と言われたら、素手で叩くのか、ボクシンググローブを付けて叩くのか?その答えは明らかです。ゲンテンエリートは、そこにカーボンプレートが配置されていることで、前出のように瞬時に接地安定させ、そのクオリティーを上げてくれるわけです。
この使い方はスパイクの考え方に近いように感じます。頑張ってピッチを高めているときに感じれるものは限られますよ。グッと踏み込みが安心できる、安定する、グリップがある、そんなような感触は前に進む上でとてもプラスだと言えます。
つまり、まず、どっちにしてもどちらも使うのはランナー、そして使いこなせるのは、トレーニングを重ねて、ランニングエコノミーを高めてきたランナーです。ランナーがシューズをコントロールしているわけで、シューズに全面的に走らされているわけではない、と言っていいでしょう。
ですから、ヴェイパーフライネクスト%を履いたからといって、パフォーマンスに差が出る、という指摘はナンセンス。まあ、ブランド契約の兼ね合いもあって、フェアでないという意味でしょうけど、訴えた選手は、”自分は彼より劣る”と言っているようなものです。そんなロジカルな知識があるのか、ないのか、そんな訴えを聞く、IAAFの調査もナンセンス。しかし、これはシューズの進化に欠かせないプロセス、かつてたくさんあったうちの一つです。
ロングディスタンスではナイキ「ヴェイパーフライネクスト%」が速く走れる要素が詰まっています。これは圧倒的にリードしています。現状、フルマラソンでは、これをわたしも使いたいし、使います。
ですけど、もう一つ言えることは、これだけを履いていることでトレーニング効果は増すとは思っていません。
インターバルのような瞬発的な動きのトレーニングやスピードチェンジが必要な距離であれば、薄底、レーシングフラットを使うことでトレーニング効果が高まり、また、コンディショニングには、次のトレーニングの準備を含めて、構造的にフォワードモーションの動作を高めてくれるようなデイリートレーナー(トレーニングシューズ)が不可欠なわけです。つまりこう言ったシューズチェンジ(履きわけ)がマストです。
ランニングとシューズという関係は、トレーニングで考えていただけるとわかりやすいですが、ランナーのトレーニング効果を高めるのは、変化でしかありません。トレーニングが変化、ランニングが変化しているのに、シューズを変化させなくなるのはとても理解できませんん。
しっかり接地感を高めて、その接地感を厚底に持ち込む、わたしは「薄底か、厚底」ではなくて、「薄底も、厚底も」と言っているようにそれらを使って、ランナーとしてのクオリティーを上げていくことがポイントだと思うですよね。これを機に市民ランナーもトレーニング効果を最小最大にするような考え方が根付くことを期待したいです。
結論として・・・
皆さんが期待する「速く走れるシューズ」は、「うまく使えるランナーが使えば、速くなる」が答えです。市民ランナーの我々もそれに取り組むことは、重要。そして、うまく使っていくには、履きわけて使っていくことも重要です。
それと、カーボンプレートについては、反発感より安定感での貢献が大きいことです。極限まで軽量にしたレーシングは、剛性の観点から機能性を補完するような目的で使用されていると考えるのが本当ではないでしょうか。
ですのでこちらも「カーボンプレート入りなら速く走れる」ではなく、「うまく使えるようにシューズの種類を組み合わせて使うと効果的、そして、結果速くなる」それが答えです。
履いたら速くなるなら、本当にドーピングです。また、ヴェイパーフライだけ履いていたら、フォームに迷うのも至極当然の話といことです。
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前回のこのブログ( http://fshokai.site/?eid=133 )の閲覧がとても多く、関心の高さが伺えますので、今回はもう少し深掘り、言い足りないことを書いてみようと思います。
日本人ってのは本当に群集心理の国で、誰かが履きだすと今度はみんなそれ。(まあ、かくゆうわたしもですよ!)いまや大会に行くと、みんな”ピンクかキミドリ”です。今年の流行語大賞に”ピンクかキミドリ”はありませんか?!
出典:ナイキホームページより ナイキヴェイパーフライネクスト% ”ピンクとキミドリ”
<日本にも本格的なナイキ時代到来!黄金時代に突入か?>
かつては、アシックス・ミズノを履いていたランナー(アスリートも)が、2010年、"靴の名工"三村仁司氏がアディダスの専属アドバザーになったことで、一時は、みんなが”タクミ”になりました。アディダスアディゼロタクミセンがブームに。そして、現在は、学生ランナーをはじめ、市民ランナーでもピンクかキミドリの、ナイキヴェイパーフライブームになっているわけです。
正直、2017年5月の”ナイキブレイクキング2”後、そのシューズに対する日本人ランナーの反応は鈍かったと思います。しかし、2019年10月先日の今回の”ブレイキング2”イネオス159では、その関心は、とても高くなっていきていると、”ピンク、キミドリ現象”からも言えそうです。先日の九州実業団駅伝ではあの”アシックス”のMHPS 井上大仁選手の足元もついに”キミドリ"になっていました。ライバルとの関係を考えるとアスリートとっては、そのシューズを着用することで、パフォーマンスにアドバンテージがあるものであるならば、これは死活問題ですからね。
大学生でも出雲駅伝、全日本駅伝と2大会が終わり、そこでは、とにかくすでにすごいシェアとなっています。ちなみに、2019年正月箱根駅伝で、ナイキのシューズシェアは、40%強でした、2020年では、60〜70%シェア、もしかするともっとかもしれませんね。足元の画面はナイキヴェイパーシリーズで占拠されそうです。
これは、金栗四三さんからスタートしたマラソンシューズの流れが、ハリマヤから戦後アシックスへと主導権がうつり、アシックス黄金時代を経て、ついに黒船のナイキ時代に突入した、そう言った構図と思っていいでしょう。これはシューズの開国です、いままでガラパゴスな日本人の薄底一辺倒のシューズ選びが、急激に海外でおきている現象と同様になっていくのは、悪いことではないです。
日本人ランナーには、長らく受け入れられてこなかったこの手のクッションのあるレーシング(逆に言えば、トレーニングシューズ軽い)がこのように急速に普及しているのも、ある種の流行的現象とライバルに負けたくないという衝動的なものは大きでしょうが、それだけでなく、やはりそれらにメリットを感じていることは間違いないでしょうからね。
前回もヴェイパーフライは、スピードを維持しやすい構造であると書きました。瞬発的なスピードを出す短いレースではなく、ある程度のペースを維持するロングディスタンスではこのシューズはとても有効なシューズであることは間違いないです。わたしレベルのランナーでもうまく使えば、とても効果的なシューズであることは間違いないです。
しかも、ネクスト%は3代目にして、ドロップが下がったこともあり、一番走法を選ばないシューズになっているようにも感じます。これでグッとさらに好感を持つアスリートが増えたのかもしれません。
今後、既出のホカオネオネ、ニューバランスをはじめ、アディダス、サッカニー、アシックス、ブルックス、ミズノと多くのブランドがカーボンプレートシューズを各メーカーが発売してきますが、カーボンプレートが入ったレーシングだと言って同じような期待をかけるのは禁物です。それに期待するのは勝手ですが、カーボンプレートが入っているから、”ランニングパフォーマンスに何かが起きる”というのはあまりにもロジックにかけます。
<何故どこでもどの距離もヴェイパーなのか?>
だからなんでしょうね、ナイキヴェイパーの使い方にポリシーがない、感じられない。トラックでもロードでも、もう意味分かんないのはトレランとか・・・ファッションなのか、本気でタイムを期待しているのか、特に市民ランナーは???な方も見られますね。
同様にアスリートでも、前回書いたように、新谷選手は世界選手権10000mでヴェイパーフライフライニット(それをスパイクにカスタマイズしたもの)でした、これは世界で戦うアスリートとして、本番用の勝負シューズとしてはいかがなものか、という記事を書きましたが、このようなことが、ジュニアでも起こりつつあるのは危惧すべき問題だと思います。
なんと、全日本中学選手権や国体少年B、トラックの3000m決勝というかなり短い距離でのトラック競技で、ヴェイパーフライネクスト%を履いている選手が散見できるのです。それもラバーが引いてあるトラックですからね。また、あのロード専用シューズで、スピードを維持するにはいいと思いますが、スパートみたいにスピードの切り替えが瞬時にできるイメージは、わたしには持てません。逆に、インターハイや少年Aの5000m決勝では、スパイクがダントツ、ヴェイパーフライを履いた決勝に臨む選手は上位には絡んでいません。
繰り返しになりますが、トラックのようなラバーの場所で、トレーニングであれば、別に履くこと自体、全然問題ないし、わたしもマラソンペースなどのトレーニングで履いたりしますけど、自分にとってハイペースで押していくレースはどうなのかな?と思ってしまいます。
この現象は、指導者の影響が強いのかと思いますね。中学生は親御さんが、”なんとか速くさせたい”という思いから、30000円のシューズを履かせて期待して、高校生は指導者が、将来のためにちゃんと先ずは接地感を高めよ、ということなんでしょう。(であればホッとしますが・・・)ジュニア期は、まずしっかりとした接地感を高めるべきではないかなと感じます。ランニングは結局多くの部分は体が主導権を握っているわけですからね。勝負も大事だけど将来を見据えた指導はあって欲しいですね。
そう意味では、シニア期の大学生が、ジュニア期に高めた足の接地感やフォームを使って、ヴェイパーフライのようなスタイルのシューズをロードで武器として履き、パフォーマンスを引き出すのはいいことです。最近何かと話題の、イクイップメントドーピングの議論はとてもナンセンスだと思います。わたしは、使うランナーの技量が試されるシューズだと思うからです。(わたし自身感じています・・・)
しかし、その大学生も、インカレ、記録会などでトラックで履いてるランナーが散見するのは残念です。またロードでも、出雲なんかは、10K以下の区間が多い出雲から接地感のある従来のレーシングフラットでもいいのかな?って思いますけどね。
とにかく、日本人ランナーは、薄底なら、薄底。厚底マインドになったら、今度は何でもかんでも厚底です。そのあたりは何とくやはりポリシーを感じないか、唯一の道具に対しての意図がないというか、もしくは一部の選手には、試行錯誤を繰り返している感じなのかもしれません。井上選手もそうかもしれませんけどね。
<本場では皆無、トラック本番でのヴェイパー使用>
本場アメリカではどうでしょう。UCLAのトラック&フィールドの選手権を見ると、例えば5000m決勝では当然男女ともヴェイパーフライを履く選手はゼロです。
「いや、うちの選手は脚力がないんで、スパイク履けないんですよ」と言われるかもしれませんが、だからジュニア期はシューズも重要かと思うんです。
アメリカの選手は、基本プロアスリートになるまで、色んな路面を走っています。選手によっては、トラック&フィールドのチーム所属ではなく、クロスカントリー所属している場合もあります。つまりクロカン専門の選手がトラックに出場しているわけです。
やわからく、不安定、滑る、クロカンの路面では、基本的に、ピンありスパイクシューズか、ピンなしのクロカンシューズを履きます。つまり、このサーフェスで馴染みのある、信頼できる履物が、彼らにとってはスパイクなわけです。ですからトラックで、5000m〜10000mを走るのであれば、感触的にスパイクを履くということ以外頭にないのではないでしょうかね。
ロードでも、例えば、ニューヨークシティーマラソン前日の恒例の「アボットダッシュ5K」、これも象徴的でした。女子は元オレゴンプロジェクトのロウバリーが優勝、バウワーマンクラブのE・インフィールドが3位でしたが、このナイキの選手である2人も、この距離ではヴェイパーではなくて、レーシングフラットのストリークLT4、ストリーク7をそれぞれ選んでいました。(ちなみに、メンズは、ヴェイパー→アディオス→フライニット)
何も日本人アスリートだけが接地感的意識を薄底に求めていたわけではなくて、用途、距離によってという合理的な選択をして、薄底もまだまだ必要不可欠な存在なわけです。
<今こそ薄底、レーシングフラットのポジショニング再構築を>
そう考えたときに、メーカーもスタンスとして、どこもかしこも、この言わば「ヴェイパー現象」に必死に追随するだけが戦略ではないのかな、と思ってしまいます。(中国のメーカー、リーニンみたいに丸ごと真似してしまう、というような手もありますが・・・)
所属選手のために、頑張ることも必要ですが、正直、個人的意見ですが、ヴェイパーフライをこのタイミング超えるのは難しいと予想しています。すでに”ブラッシーボ効果”的効果も少なからずあるわけですし、一人勝ちはしょうがない、そう思います。
まるでホカオネオネ のマシュマロクッションを真似しようとしてもなかなかあの感じにならない、それを同じで、それぞれのブランドが強みを出すランニングシューズの使用用途はあると思うんですよね。
ちなみに、ナイキもハーフマラソン以下使えるヴェイパーを開発中と聞きます。(スパイクもドーハでプロトタイプを履く選手がいました・・・)はっきり言って、日本得意の薄底分野は、まだまだ競争ができるポジションであると思っています。
その意味では、ニューバランスフィーエルシェル5280は、独特のポジションを狙った面白いシューズです。ロード用のスパイク、マイル用のシューズ、とうたい文句も斬新です。厚底が全盛の最中に放つ薄底カーボンプレート、薄底vs厚底の軸が全くないことの表れです。使う用途が違うものに対して、対決軸を持っているのは日本人のみ。今こそ使い方改革をしていくときです。アシックスやミズノも接地感の高い、良薄底を作り続けてきたメーカーです。起死回生はグライドライドではない気がしますけどね。
ここの需要は実際多くありません。販売数が見込めるシューズではありません。ですがだからこそ攻める価値があるのでないかと思っています。
アスリートが履いてくれることで、ブランドのその他のシューズへの好感には確実に繋がるわけです。
「わたしは、5Kまではこのシューズで、インターバルもこれです。ハーフ以上はこれです。トレーニングはこれを履いているんですよ」
みたいなことをはっきりアスリートに発言してもらう。SNSの発信力は絶大です。結局、ナイキも、E・キプチョゲだったり、大迫選手だったり、履きわけのメッセージを彼らを通じて発信してきたわけです。これも現状の”ナイキによる占拠”状態に大きかった。
”シューズの選択は選手の自由”という考え方のメーカー担当者さんもいます。それは聞こえがいいですが、シューズの専門家は選手ではなくて、メーカーです。感覚的なことも尊重しつつ、ロジックをもっとメーカーが提供しそれを共有する。選手を育てて、メーカーもさらに成長していく、そういうストーリーがこの専門的なシューズには必要ですよね。その中、NBの5280には、世界選手権金メダリスト、J・シンプソンと作り上げた感覚とロジックの共有がなされたコンセプトは、使う場所、使う用途もはっきりイメージでる新しいスタイルですよね。
出典:Runningwherehouse ニューバランスフューエルシェル5280
ヴェイパーフライに対抗するというレッドオーシャンで戦うのか、アスリートや市民ランナーに言わば潜在的ニーズを伝え、薄底を再構築して戦うのか、そこはレッドオーシャンにするのか、ブルーオーシャンにするのか、は、アスリートとの信頼関係、情報発信次第だと感じています。
なんでもかんでも薄底だった日本人ランナーが、今度はなんでもかんでも厚底に落ちいらないように・・・これは取り組み次第でしょうね。
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シカゴマラソンから帰って来ました。さて、シカゴでは真夜中の放送でしたが、日本では見やすい時間帯でした。みなさん、「イネオス159」は見ましたか?
そして、やりました!人類至上はじめてとなるフルマラソン、2時間切り!なんとE・キプチョゲ選手が、1時間59分40秒を達成しました!
何とも感動的なゴールでした。ゴールに向かう最後のペースメイキングには、ブレイキング2と同じで、やはりB・ラガトがいて、演出としても素晴らしかった。(しかし、ラガトはすごい、44歳であのペースを引っ張るわけですから・・・)
写真:INEOS159 Twitterより
これは2017年5月に行われた「ナイキブレイキング2」同様に、IAAF(国際陸上競技連盟)公認の記録にはなりませんが、何しろ学者にも可能性の可否に賛否があった、その2時間を現実的に切ってしまったわけで、大げさですが、人類あげての大実験だったと言えます。人類は42.195Kを2時間以内で走れることが分かったわけです。
「イネオス159とは・・・」
イネオス159とは、10/12 オーストリアウィーンで開催された、人類初のフルマラソンで2時間を切ろうとするイベントです。
イネオスグループが出資、あらゆる条件を整えられた直線が4.3キロをループするコースで行われ、ペーサーがキプチョゲの前に5人、後2人で、キプチョゲを挟んで風よけをするフォーメーションは、ブレイキング2のまさにあのスタイル同様でした。
日本からも村山選手が!
グリーンレーザーが記録車から放たれ、2時間切りのペースをペーサーにはっきり啓示し、最新のラップが1Kごとに表示され、徹底したペース管理ができる運営も"ブレイキング2"のそれでした。
ちょっと違ったのは、サブ2に挑戦するのが、キプチョゲ1人であることと、ブレイキング2より、ペーサーがより豪華な顔ぶれであったことでしょう。
特にペーサーは、最年長の44歳の世界チャンピョンB・ラガト、最年少の19歳のヤコブ・インゲブリクセンやエチオピアのS・バレカをはじめ、ケニア、エチオピアの選手の有力ランナー、オリンピックチャンピオンM・セントロウィッツ、L・ロモン、P・チェリモなどアメリカ勢、日本からただ一人選ばれた村山紘太選手など、豪華な顔ぶれでした。
そして、その41名がチームに分かれ、大記録達成をアシストすべく、代わる代わる1K2分50秒というハイスピードのペースを正確無比に刻んだわけです。
「その成功の要因とは・・・」
2時間切りはそうして達成されたのですが、成功要因は何か?それは、3つあったのではないかと思います。
まず1つ目は、「ナイキ・ブレイキング2」の経験が大きかったことでしょう。このイベントの再現だけに、ペーサーを含めたスタッフ、関係者に運営に慣れがあったこと(モルテンの自転車での手渡しも含めて)、また、これは周りだけではなく、当の本人のキプチョゲ自身もそうであったと思いますね。精神的なアドバンテージはあったことでしょう。
そして、2つ目は、前回と違って、観客にモチベートされるようなイベントになったことです。これも影響があったでしょう。単純にこれだけのすごいペーサーが正確無比にサブ2ペースで引っ張るイベントはファンも盛り上がる豪華なイベントですよ。(近くなら見たい!!)
モチベーションの意味でも、観客のいないブレイキング2とは違って、観客が盛大に応援し続けたその後押しは、決して小さなファクターではなかったはずです。
そして、最後は、この日のために密かに開発されたシューズ、「アルファーフライ」と呼ばれるそのシューズの影響です。
写真:NIKE NEWSより
「アルファーフライの正体とは・・・」
当日なんだ?このシューズは?とみなさんもすぐに気づいたことでしょう。ペーサーは全員ピンクのヴェイパーフライネクスト%を履いていたのに、キプチョゲだけが違うシューズを履いていました。
このシューズは、ナイキの技術の粋を集めたもののようですが、全貌は明らかになっていません。しかし、米国特許商標庁にこのシューズによく似た図面がオンラインで公開されています。
前足部に3枚のカーボンプレートが装備されて、左右2個ずつのクッションパッド(見た目には廃番ケージズームに見えるが・・・)をサンドイッチした超厚底シューズ構造になってます。
写真:BelieveInRun より
おお、速く走れるシューズでは!というのは早計です。キプチョゲが望んのでいるのは、"ロード用のスパイク”ですからね。
ナイキによると、シューズの接地時、3層ある最初の層で力を分散、その力を中央のプレートで吸収、パッドに、そして最終的にはトップのプレートに力を伝達させるという構造とのこと。プレートが力を分散することで、局所的に衝撃がこないような仕組みだそうです。
足が路面に接地、瞬時に力が伝達でき、もし仮に、タイムラグがあるエナジーリターンまでの時間が、限りなくゼロに近づいた時には、足の負担は物凄く少なくなることでしょう。というより、そもそもクッションが不要になってします。
あくまで想像の域ではありますが、足の筋疲労が少ない状況を作り出すことで、スピードを持続することができれば、長い距離での結果は良くなる。
これは、ドクター中松ばりのバネシューズにはできない芸当です。
クッションは現状の筋疲労を少なくする解決方法の一つで大きな要因です。ですが、速く走ることと、それは繋がりにくいもの。クッションがありすぎれば、接地感が高まらず、結局、接地感だけでは、単純な接地時の筋疲労を抑えられないからです。
それがヴェイパーフライが世に出たことで、両立の道筋は出来たわけです。速く走れる、というより速いペースを持続するシューズ、そんなヴェイパーフライネクスト%の延長線上にあるシューズなのではないでしょうか。
まさにスパイクのように接地、グリップ感があり、それでいてロードのためのクッションがある、インパクト時の衝撃とエナジーリターンを両立させクッションの概念を変えたシューズ、それが「アルファーフライ」なのかもしれませんね。
「やはり、キプチョゲがすごい」
でも、シューズもすごいのですが、それを操るキプチョゲはもっとすごい。「ヴェイパーフライネクスト%」がスーパーカーであれば、「アルファーフライ」はF1です。ドライバーの技量もいる、これは間違いなさそう。アルファーフライは発売されるのか分かりませんが、このシューズを操るのは至難の技です。
ですから、シューズもそうですが、成功要因の最後の、最後としてあげるべきは、当たり前だけど、やはりキプチョゲが凄かったことに尽きます。
いくらシューズでペースをうまく守り続けるサポートがあったとは言え、ラストまでペース設定を崩さないすごさ、戦略をやり遂げる賢さ。アスリートとして単純にすごい。すごすぎる。何回走っても、前半飛ばしてしまう、わたしみたいな凡人からするとそれだけでも尊敬に値します、本当にレース展開がうまい。
今回のキプチョゲのシューズには、おそらく賛否があることことでしょう。ただ、否定する人には、では、シューズがあったとしても、他に誰かができるのか?と問いたいですね。結局、この偉業は、オリンピック金メダルを含む、マラソン10戦無敵のE・キプチョゲにしかできない、そう思います。
というより、これはキプチョゲとともに作られたキプチョゲのためのシューズです。ナイキはこのシューズをキプチョゲがいなければ、作ってないし、作れなかったと思います。その意味でもすごい。(アスリートファーストなナイキもすごい!きっと開発費はべらぼうでしょう・・・)
そして、とにかくこの男は、至上最強のランナーとして与えられたチャンスに、実際にそれに応える。シューズを含めたあらゆるサポートがあったとは言えです。そんなキプチョゲが、単純にすごい、凄すぎる、その一言だと思うんですよね。
公認か非公認か、どっちにしても、歴史上すごいレース(ショー)をわたしたちは目の当たりにできたわけです。人類史に残る出来事ですよ。今回はむしろシューズの方が霞んでしまったのかもしれません。
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そう、世界陸上見ていますか?基本的には、毎日ドラマの連続で、感動の嵐ですが、日本陸上界の低調ぶりを目の当たりにさせられる大会でもありますね。もう来年は東京オリンピックなのに・・・
確かに、男子はリレーやショートスプリントなど種目によっては、世界で闘える選手が出てきました。しかし、女子はどの種目にも世界との絶望的な差がついている状況です。これから劇的に変わるかというと、強化の目はもう見えていますからね。限界があります。
そんな状況を象徴する出来事として長距離選手の最近の傾向として気になるのが、あの厚底シューズ、ナイキヴェイパーフライ4%やネクスト%を履いて、トラックレースに出る日本人選手。今回の世界陸上女子10000mで復活してきた新谷選手もそのひとりでした。
何故あのシューズをトラックで履くのでしょうか?わたしにはあまり理解ができません。
出典:ランニングウエアハウス ナイキズームヴェイパーフライフライニット
まあ、シンプルな答えとして、今回10000mで圧倒的なラストスパートで優勝したオランダのハッサン選手。彼女はロードレースであれば、同じくヴェイパーフライを履いているでしょう、でもトラックではスパイクを履いています。今回の上位選手でスパイク以外の選択をしている選手すら見当たりません。
これが答えです。つまり、トラックではスパイクの方が速く走れるから、みんなそれを履いているだけです。はっきり言って、トラックであのシューズを選んでいるようなこのマインドや脚力だとしたら、それこそが世界との差だと言ってもいいのかもしれません。
まさかですが、これを履けば速く走れるのでは?といったロジックのない発想?だとしたらなおタチが悪い。MGCでの神野選手にも、一か八か薄いので、勝負をかける!的、同じような感覚がプンプンしましたので、、、
基本的には10000m以下のレースしかないトラックと、ハーフマラソンやマラソンといった長い距離のロードとでは、シューズに求められる機能性は異なります。ロードでは、路面の硬さに対応するクッション性がマストで、トラックでは路面に接地感とグリップ感が求めます。
路面環境もそうですが、スピードも基本的に違います。トラックスパイクは、足の回転数を高める機能として、ミニマルなシューズに、路面を点で捉える硬いピンがついていて、『瞬発的なピッチや強いキックでストライドが出るような』構造になっています。
ちなみに、そもそもトラックスパイクの方がカーボンのような硬いプレートは相性がいいでしょうね。神野選手が履いていたフューエルセルの5280はロード用スパイクで、カーボンプレート内蔵したシューズ。
出典:ランニングウエアハウス ニューバランスフューエルセル5280
しかし、こちらは、接地感、キックを高めるカーボンの使い方です。瞬発的な動作をイメージしたシューズです。最初の10Kぐらいまでは間違いなく快適だったと思います。
逆にマラソンのような長い距離では、まさにヴェイパーフライのように、全体的に厚底になり、接地感はないものの、クッションとランニング動作を維持する構造は、『スピードを持続すやすい』機能性になっています。
つまり、こちらは、ランナーにとっての全力のスピードというより、ミドルかミドルハイ程度のスピード向けの作りになっている言ってもいいわけです。トップ選手だと多くがハーフマラソンやマラソンにあたるわけです。つまり、大迫選手がヴェイパーフライでトラックレースに参加しているときは、トレーニングの一環と考えた方がいいでしょうね。
そうは言っても、市民ランナーでスパイクの方が速く走れるかというと、そうでもありません。非常に脚力がいるシューズであることは間違いないですから、しっかりトレーニングで使ってくることが必要です。だってまるでベアフット、ミニマルなスタイルですからね。
ですから、脚力を考えたとき、レーシングフラット、接地感のある薄底シューズがその役割として優れています。接地感がありピッチを高める道具としてはベターです。
わたしは春から秋のトラックメインであれば、おじさんランナーだけど、トラックでスパイクを履ける脚力を目指してますし、スパイクを履いてレースに出ます。逆にロードシーズンであれば、接地感のレーシングフラットを履いています。微妙なニュアンスですが、使い分けていますね。
出典:ランニングウエアハウス リーボックフロートライドファーストプロ(藤原愛用のレーシングフラット)
出典:ランニングウエアハウス アディダスアディゼロアバンチ(藤原愛用のトラックスパイク)
そして、わたしだって、ロードではヴェイパーフライです。ハーフマラソン・マラソンペースでは、スピードを維持しやい構造になっていて、好きなシューズであることは間違いありません。自己ベスト2時間34分27秒も初代ヴェイパーフライ4%で出してますしね。
ただ、ジュニアアスリートの場合は勝手が違うと思います。アスリートのマネをしてそういった”飛道具”を安易に使うのではなくて、まず、しっかりスパイクを”履けるように”することも大事だと思いますね。その時期では速く走る指導だけでなく、将来を見据えた『脚力の養成』という考えも必要です。
駅伝が日本の長距離をダメにしたのではなくて、MGCを見ても箱根駅伝出身の選手が活躍しています。それよりも、こういったシューズに対する考え方がとても遅れていること、それが残念でなりません。はっきり言ってそこの問題も小さくないように思います。薄底VS 厚底という対局軸がそもそもおかしいですからね。
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さて、みなさんは”カスタムインソール”をランニングシューズに入れていますか?
「YES!」
という方にお聞きします、それは、いったいなんのために入れているんですか?
「そりゃ、怪我をしないからだよ」
という答えが返ってくるかもしれませんね。正論です。
ただどうしてそうなるのか?それぐらいはラフに知っておく必要があるでしょうね。盲目的な使用は精神安定剤になっているだけだと言っていいでしょうね。また盲目的に店頭で勧めらて使っているランナーも要注意です。
(こちらもよかったらご覧ください→ http://fshokai.site/?eid=111)
でないと、
「ズームフライにインソールを入れて何とかサブ3する(サブ4する)!!」
???? 的ナンセンス、よく分からない論理に陥ってしまう日がくるかもしれません。
ズームフライフライニット
実は、お買いものツアーでコンサルするお客様にも、レーシングシューズにカスタムインソールを入れるようなお粗末なことをしている人は結構います。勧められるがままのランナーはとても多い気がします。せっかくメーカーが血を血で洗う努力、知恵を絞って軽量化を実現したシューズなのに・・・簡単に言えばその目的のシューズではない・・・それだけなのですが・・・
結果的に、どんなランニングシューズのタイプにインソールを入れるべきか?また、どんなフェーズ(時期)で使うのがポイントだと思うんです。
そもそも速く走れたり、動けたり、動きを良くするようなインソールをお望みなら、スペシャリストにフォームなど動作とセットで相談すべきです。フィジカルがとてつもなくすごかったり、非の打ち所のないフォームであれば別ですが・・・ということで、市民ランナーなら、私も含めて、それより先に改善点すべき点は多いでしょう。ですから、速く走れるというようなイメージのインソールはない、とまず思った方がいいです。
反面、スポーツをしているわけでもなく、外反母趾などトラブルがあり、日常生活を送れない方などにとっては、インソールはなくてはならないモノでもあります。同じようにランナーでも、怪我をして、ランニングをしているときに痛いような状況であれば、痛みが治り、再び好循環を生むまではインソールに頼るのもありなわけです。むしろとても効果的、足は必ず着かないといけませんから、怪我をしている場合なかなか治りづらいですからね。(セルフケアができればもちろん、シューズの買い替えなども含め、やれることはやっていてですけど)
そして、その場合、そもそも動作誘導が強い屈曲にも制限がある、トレーニングシューズ(デイリートレーナー)に挿入してこそ好循環を作ってくれます。ですからアッパーが軽量化されていて、固定感が少なく、ソール誘導がそれほど強くないレーシングシューズのようなシューズにインソールを入れても、その機能補完の意味は薄れてしまいます。
ナイキズームペガサス36(代表的なデイリートレーナー)
仮に、怪我をしてしまったランナーが、インソールに、アライメント(骨の配列)や、アーチ自体のポジションを整えてもらって、それで痛みなどが消えれば、インソールは、それでひと役目終えます。そう思います。そして、好循環を作って、健康な足を取り戻したら、それをキープしていくこと、それ自体が健全なスポーツではないかなと思います。
ランニングというスポーツをして高めたいのは、体力であったり、健康そのものなはず。その結果がレースなどでのタイムなわけです。エクササイズは、体の使い方のバリエーションを増やすことですよね。道具はまさにそのお手伝いをするものです。
ここからインソールを使う場合でも、予防的な使い方になるでしょう。やはり、普段履きのシューズや、トレーニングラインのシューズに入れて、機能補完しあうのが良いでしょう。また、そんな考え方とは真逆に、低サポートのベアフットシューズを使って歩いたり、軽いランニングなどで足裏の固有知覚を積極的に高めて、怪我予防、ケア意識をすることもタイミングを見てになりますが、もちろんありですよね。
インソールをどんなシューズに入れるか、そして、どのタイミングで必要で、逆にどんなタイミングで鍛える的シューズの使い方を導入するかなど、メリハリを持ったコンディショニングがとても重要です。
インソールと同じで、シューズでも、盲目的にずっと同じタイプを履くような習慣はランナーとしの進化を阻害しかねません。色々な道具を使ってほしいですね。「私はずっとアシックスのGT2000です!」ってこと自慢してくるランナーさんがいますけど、アシックスなら、「GT2000でスタートしたら、カヤノになって、今はニンバスです。」みたいな道具の変化は自然ですし、あるべきかなっと思っています。
同じ動きになれることは、初期的には良いことですけど、どんどんマンネリ化して、体は楽をしているだけです。
コンディションの頂点として、健康な足で、サポートのあるシューズを履く、これが理想。常に怪我のリスクを減らして、コンディションを整える。筋バランスも良く、怪我のないランナーであれば、走り始めた頃は、オーバープロネイション対策のシューズ(カヤノ)だったかもしれませんが、その時はニュートラル(ニンバス)を履いているような、そんなイメージで言っています。
そうやって作り出されたコンディションがいい状態のランナーが、大会でレーシングを履いて力を発揮する。シューズにはもはや過剰なサポートはなくて、体が頑張ることを応援するような機能、軽量性だったり、反発性だったりがメインになっていきます。まさに「ズームフライ+インソール」はナッシングハプン、何も起こりませんよ。まあ、メーカーもインソールが剥がれないものは、インソール交換不可、ぐらいはっきりうたっても良いのかもしれませんね。
何度も言いますが、インソールが必要ない、ということではなくて、ランニングしているぐらいの、またマラソンを完走できるような体力レベルの高い方が、モノにどこまでも、どんなフェーズ(時期)でも頼りきるというのはどうなのかな、ってことです。それは、あまりにも盲目的です。
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日本では、相変わらず厚底vs 薄底なんて話題がありますが、比べる対象が違うって早く気づいて!!それぞれ用途が違いますからね。日本で厚底と言われるシューズは、海外ではマラソンのレースシューズとして定番のテンポアップシューズです。テンポアップする機能として、デイリートレーナーのガイダンス機能と軽さが両立したモデルのことをそう呼びます。
サブ3レベルでも平気でそこの厚いシューズ履く海外のランナー、サブ4レベルでも薄底のレーシングフラットを履く日本人、海外のランナーが多く来る東京マラソンあたりを見てると、ほんと面白いですよ。
硬いアスファルトのロードを42.195K走るということを考えると、今よりもっと選択肢はあってもいいのかと。シンプルにまずはクッションがあってほしい。そして、薄底のような接地感も。というニーズに応えたのがテンポアップランシューズで海外ではとっても一般的な言葉だと思います。
厚底vs 薄底というより、厚底は厚底って感じでしょうか?ズームフライはとてもサプライズがある商品でしたが、ボストン8だってもともと多くのマラソンランナーに愛用されているテンポアップランシューズ。
さて、この代表的な2品番をシューズレビューとして紹介していますので、下記も是非確認ください。
ナイキズームフライ3
https://mg.runtrip.jp/archives/49724
レディース
メンズ
アディダスアディゼロボストン8
https://media.alpen-group.jp/media/detail/running_190705_01.html
レディース
メンズ
まさに新定番vs 定番の新旧厚底対決と言えますね。今話題のズームフライ、超オーソドックスなテンポアップシューズのボストン8ですからね。
構造的な違いは、8mmドロップと10mmドロップです、ズームフライはもっとフラット足裏全体に、ボストンは傾斜があり前足部に接地感があります。どちらもカンタンに言えば、トレーニングシューズの安心感があり、軽いというモデルです。
サブ3出来ないとか、3.5出来ないとか、サブ4しかり、シューズのガイド機能が強いものを履くことで。最後を乗り切ることができるケースはあるのではないかな?
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藤原商会代表:シューズアドバイザー 藤原岳久
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さて、普段から「ランニングシューズを履きわける」大切さを訴えていますが、今回はより"どのシューズとどのシューズを履きわけるのか"というように具体的に提案していこうと思います。
ちなみに、履き分けることで、
1)トレーニング効果が高まる Ex. テンポアップトレーニングで軽量のレーシングに履き替える等
2)カラダの使い方が変わる
3)シューズに休息、長持ちをさせる
などの効果があると思いますが、今回は、2)のカラダの使い方が変わる、部分でもっと具体的にディープに考えていきます。
ランニングシューズは何が違うか、というと色々ある中で、一番大きな違いは構造的な違い「ドロップ」の違いに他なりません。ドロップ=坂道の効いたシューズは、”トラディショナル”と呼ばれて、もっとも一般的な構造。アシックス、ミズノ、ブルックス、ナイキ、アディダスといった定番ブランドがそうです。
一方、レスドロップとは、傾斜を落とし、よりフラットに近づいたシューズで、ホカオネオネ、アルトラ、ニューバランス、サッカニー、スケッチャーズなど新興ブランドに多いスタイルです。当然カラダの誘導がそれぞれ違いますので、これは履きやすい、履きづらいがあるとは思います。単純にこれでは選り好みしているだけです。自分のランニングが効率化していくサイクルを避けているとも言えるます。
エクササイズとしてのランニングでは、その感覚・感触をうまく利用しない手はありません。要は、履きづらいシューズも履いてみて、うまく違う動きをしなくてはいけないように履き分けると、自然とフォームを意識したり、動作が改善する可能性があるわけです。(こちらもご覧ください http://fshokai.site/?eid=100)
しかし、その中身を知らないで履きわけていても動作に変化がおきないことは、アメリカでは研究などされていて広く知られています。大事なのは、履きわけるシューズは必然性をもって自分で選ぶ必要があります。
それでは、より具体的、戦略的に、ちょっとだけ履きわけを考えてみましょう。
「デイリートレーナーでの履きわけ」
A)drop +drop
B) less +less
C)drop +less
「デイリートレーナーとテンポアップシューズでの履きわけ」
A”)drop →drop
B”) less →less
C”) drop →less
D”) less →drop
デイリートレーナー、しっかりとしたトレーニングラインだけで考えたときには3種類、デイリートレーナーとテンポアップシューズ(レーシング)とのコンビネーションを考えたときには4種類、があると言えるでしょう。
具体的には、アシックスカヤノとナイキペガサス、と履きわけるはAにあたり、ホカオネオネクリフトンとニューバランスFFモア、を履きわけるのはBになります。
【アシックスカヤノ26 ↓こちら】
【ナイキペガサス↓こちら】
【ホカオネオネクリフトン6 ↓こちら】
【ニューバランスFFモア↓こちら】
またアシックスカヤノとホカオネオネクリフトンを履きわけることが、Cになります。
ブランドが違うと言えば、それまでですが、そのブランド間の小さい変化を利用するのか、ブランド間大きな変化を利用するのか、ブランドという枠を超えた違いをうまく利用することがミソです。そして、履きやすさ、使いやすさを加味するとあながち変化が小さい組み合わせも有効かもしれませんよね。そんな感じです。
また、これは目標のレースでの達成感を高めるレーシングシューズ とのコンビネーションを考えた履きわけではもっと大切になって来ます。結果が良いことはランニングモチベーションに関わってきますからね。
例えば、ドロップのデイリートレーナーを使って、ドロップのレーシングを使うのは一番ストレスがないでしょう。同じシューズの誘導感、構造で、テンポアップシューズはそのままただただ軽量なわけです、それによるアドバンテージでペースをキープしたり、トレーニングを有益にすることができるかもしれません。これが上のA”の使い方です。
この中で、D”の使い方が比較的新しい使い方ではないでしょうか?
レスドロップ「ホカオネオネクリフトン」を履いて、ドロップレーシング「ナイキズームフライ」を履く。レスドロップからのインプットが有効になる代表的な組み合わせですね。しかし、今回からズームフライ3になって8mmドロップになりました。レス→レスの組み合わせになりましたね。つまりC”の組み合わせになりました。
とにかく、こんな感じで、ドロップとの関係性と自分の感覚をうまく付き合わせて「履きわける」ことは、あなたのランニングをより有益するばかりか、ブランドやそのシューズを決定する一つの理由にもなりえますよね。
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わたくし事ですが、20年近く乗っていた愛車モビリオを買い替えました。今回はルノーカングーを購入、外車ライフに変わってます♪♪ これをランニングシューズで言うと、今回取り上げるアシックスとナイキは、まさに日本車と外車(アメ車)。その関係性で考えるとシューズの違いが見えてきて購入のキッカケにできるかもしれませんよ。
↓下記わたしの書いたそれぞれの記事もご覧ください。
アシックスゲルカヤノ記事
↓ご購入は Men's
ナイキズームペガサス36記事
https://media.alpen-group.jp/media/detail/running_190628_01.html
↓ご購入は MEN'S
WOMEN'S
「アシックスゲルカヤノ」の26代目のこのシューズは、まさに日本車。” 機能性というパーツ ”で構成されたようなシューズです。それも歴代のカヤノで蓄積してきたノウハウの集積一つひとつが積み重なっている感じですから、16000円(税抜)のこの価格は、むしろお買い得なのかもしれませんね。
一方、外車、アメ車である「ナイキズームペガサス」には36代のヒストリーを感じる” シンプルイズベスト “の機能美が印象的です。アップデイトしてきて、機能やデザインが付け加えられては、そして、また削ぎ落とされ、そのプロセスを繰り返す中で出来上がったそんなモデルだと言っていいでしょうね。
アップデイトが重ねられていく中、重戦車のように機能の塊(重いと言う意味ではありません!!)となったシューズと、その一方でシンプルになっていったシューズですから、まさにこの2モデルは対局です。
今回もモビリオの後継、ホンダフリードと悩みました。フリードは設定の仕様次第ですが、何でもついています。カーナビ、フルフラットシートなどはもちろん、ハイブリット仕様もあり、燃費はとてもいいです。
じゃあ、何故カングーにしたか?シートの倒し方のやりやすさだったり、天井にある収納だったり、そういった一つひとつデザイン性、機能美に惹かれこちらにしました。
”ほう。と言うことは、藤原はペガサスを選んだんだな”
ってことではなくて、できればフリードも欲しかったですよ(笑)高い買い物ではどちらか選択する必要がありますからね・・・
シューズも、もちろん最近では高級品の域に入ってきていますが、わたしたちのランニングにたくさんのベネフィットをもたらしてくるものです、これを値段や販売スタッフを含めた他人の客観的な意見だけでなく、また、一つひとつのスペックだけにとらわれることなく、両者のブランドのこのあたりの志向とあなたの志向を照らしわせてみて、あなた自身の「感性」で履いてみたいシューズを見つけてほしいですね。
もちろん履く目的、サイズが合っていることは大前提ですけどね。
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ミズノが、「TC−01」と「TC-02」というシューズを販売します。簡単に言えば、ジムトレなど室内ワークアウト用シューズなのですが、あのスキージャンプのレジェント葛西紀明氏もイベントに登場して、このシューズを絶賛。
こちらが新作シューズ!
葛西選手が「TC−01」を履いて披露、見事なボディバランスでした。
葛西選手いわく、アスリートであれば、自分の専門の競技とランやジムワークで、”シューズを履き分けること”は当たり前で、敢えて啓蒙啓発することではないとのこと、さすがプロ中のプロは違いますね。とても見習いたい習慣です。市民ランナーのみなさんも是非こういうシューズをジム用に1足持っていてほしいですよね。
ちなみにジムに行った時に見かけるランナーとおぼしき方々の足元は、ランナーなんだなって分かるシューズを履いています。頭隠して尻隠さずか、中には※レーシングシューズでトレッドミルやジムワークをしている方も散見、床、トレッドミルのベルトが傷つくばかりか、自身のトレーニング効果もそれじゃ最大限にならないなあと思ってしまいます。※(adidas senなどの突起がついたタイプのシューズ)
私はこのシューズに出会った日から、ウエイトトレーニング&ランで使っています。ほんとランナーが持っていても損がないタイプのシューズです。
「TC-01」と『TC-02」に搭載され、今回開発された「MIZUNOCOBU」という技術は、どのスポーツにも必要なバランス感覚を高められるように作られたコブ状の突起です。シューズ内側靴底ボード部分が、200以上あるコブ面になっていて、足に適度な感覚刺激を与えます。またかなりソール全体がフレキシブルに屈曲する動く構造になっています。これは足の裏の感覚、固有知覚を高めることに主眼を置いたシューズで、まさに「ベアフット系のシューズ」と言えます。
https://www.mizuno.jp/mizuno_training/tc/
それでいて、側方の動きにも対応したニットアッパー室内ジム用といった側面も兼ね備えていて、ナイキのベアフット、フリーランとトレーニングシューズ、メトコンが合体したような1足、とても面白い存在のシューズだなあと思います。完全にミニマルなものでもなく、マキシマルなものでもなく、そして結果、その中間でもなく、使い勝手という意味ではオールラウンドになった感じです。
それも、この厚底全盛のこのタイミングで、足が乗る土台へのアプローチをしっかりすることで、足が持っている機能を高めるというような、この手のシューズを発売するミズノのセンス=勇気=差別化はなかなかのものです。というか同じように厚底には厚底で対抗する方法もあるけれど(というかほとんどのブランドが2019年は厚底を発売します)、その真反対の接地感を出せるスタイルのシューズを推すというのは、ある意味アスリートファーストな目線だと思います。
何故なら、アスリートにとって、コンディションとは、結局、体の機能が良い状況になっていることです。パフォーマンスを発揮するシューズ、コンディションを維持するシューズ、それに対して、こう言ったトレーニングとセットで感覚を高めるようなシューズは本来マストです。でもその選択肢はそんなにたくさんあるわけではありません。ですからある意味アスリート目線としては、速く走らせること、と同じぐらい重要なことだと言えます。
ナイキは厚底ブームを形成するそのプロセスで、しっかり同社ベアフットモデル「フリーラン」を原点回帰、ナンバリング(ナンバーが低いほど地面に近いベアフット)を復活させてリリースしています。潜在的にニーズがあって、そして選択肢が少ない、まさに同時にいわゆるブルーオーシャン市場です。
昨今の厚底ブームで、ようやく薄底から厚底も履くようなったランナーが多く、ナイキが仕掛けたこのブームは、薄底志向の強かった日本人ランナーに、履いた理由はどうあれ、良い影響があったと言えるでしょう。しかし、コンディションを維持できるタイプ、トレーニングシューズをサポートの観点から、それだけを履くようなランナーも含めて、コンディショニングということを考えると、そこからもう1歩進むべき、「変化を買うべき」だと思うですよね。
クッションがあることはとても快適です。楽しいし、気持ちいいし、故障を防ぐこともあるでしょう。しかし、体が "厚くてクッションがある" この感覚に慣れてしまえば、薄底だけを使うことと同じような、結局怪我や不調と言ったマイナス面が出てくることでしょう。クッションがあることは柔らかいことです、これは同時に安定しないということでもあります。
コンディションが良ければ、これをクッションが良いと感じますが、頼りすぎた時には不安定なシューズの側面が強くなります。素材にクッションがあって安定感があるということは、言い換えれば、柔くて、硬いという意味不明な日本語になるように、とても難しいことなのです。
ですから、ランニングの着地時に、クッションを出すのは、シューズと、そしてランナー自身の共同作業だと言うべきでしょうね。だってスポーツでやってますから、道具が何でもやってくれるわけではないです、ただ逆に全部自分でやるというような根性論にならなくてもいいです。言いたいことは、シューズに偏った頼り方をするのは、体の機能をどんどん使わない方向に持っていくことになるということです。
つまり、インパクトをゼロに限りなくできる体の使い方とクッションのあるシューズのセットで走れれば、とてもコンディションのいい状態、最強だと言えますよね。接地感を感じられる、ことが結局マックスクッションを快適に履くためにも必要になってくるでしょう。
これからランニングシューズ業界としては、カーボン戦争+マックスクッションが各メーカーから目立って発売されます。それは、それぞれ速く走るモチベーションをかなえるもの、コンディションをキープするものになります。結局一般的なランナーなら、ここに投資をすることには疑問がないでしょうが、是非この2種類のシューズとセットでこういった【コンディションを高めるシューズ】を購入すべきだと思います。
怪我をしたくない、速く走りたい、かっこよく走りたい、走り続けたいなら、ここにも投資をしてみましょう。
シューズを買って、自分の何種類かあるランニングシーンにシューズをはめ込めばいいだけです、それで新しいことははじめられますよ。 ジムのシューズをこれにしてみるとか、ジムでトレーニングをするなら逆にこのシューズの方がオールラウンダーだと思いますよ。
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さて、日本のランニング雑誌や情報サイトは、どこまで行ってもトレーニング重視、トレーニング第一主義、「ランナーズワールド」のような"シューズにも重きをおいた特集や記事"にはなりませんね。ランニングという行為そのものに深く関わるシューズですから、もっともっとこんな風に特集が組まれてもいい、スポットが当たってもいい。
シューズメーカーのスポンサーももっと考えたほうがいいですよ、これでは(笑)そう感じてしまいます。
トレーニングが大事なのは、当然そうですし、エクササイズの本質なので分かりますが、それより、一番に気になるのが"走り方にシューズを合わせる"とか、"走っていれば自然と走り方が身につく"といった、シューズの影響力をみくびったような、ランナーに対する"性善説"論的な、そんな話が雑誌などに掲載されており、とても気になります。
シューズを中心に考えたフォームという考え方は、何故ないのでしょうか?シューズをテーマに仕事をしている人間として、またランナーとして、現在の筋力で走れる走法を目指すというのは、ランニングというエクササイズをするのではなく、ランニングができるレベルを維持するということなのでしょうか?フォームがよい状態とは、無駄がない状態を目指すこと、重力と自然に向きあうことだと思ってます。無駄のないフォームをシューズとともに目指すのはランニングのコツをつかむことそのものだと思うんですが。
酸素運搬能力を上げるトレーニング、またそれのギリギリのレベルでのトレーニングは、まさに”エンジン”と”燃費”の要素を高め、その重要性、必要性に意義はありませんが、その効率をあげる無駄のない動きは、それら自体にも影響を及ぼすはず。
選手は、最も速いランナーが賞賛され、それが目標の最終形です。
対して、市民ランナーのそれはそうでない。長い距離が走れる、タイムが速いなどということは、それの表面的な評価あって、それよりもはるかに身近なテーマとして、怪我なく、長く、ずっと走りたい、ということがまさに大きな目標なわけです。
アダーナン・フィンの「駅伝マン」で”足が上がらない走り”と書かれたその日本伝統のピッチ走法は、私は、まさにシューズが作ったのだと考えています。それは、合理的な側面はありますが、現在は選手の世界では、ケニア・エチオピアなど諸外国に遅れをとっていることも、それを上回る効果がない証拠です。
走っていれば、自然に走り方が身につく、というのは、このフォームの話では、まさに正論だと思います。足の上がらない日本人走りは、クッション性のない接地感のあるシューズで足を作るという伝統的な考え方から生まれた走法だと言えます。それこそ筋力のない、走り方のわからないランナーが、それらのシューズだけで走れば、クッションがなく、重心移動のアシストがないわけで、足を地面に置いて、衝撃を感じる前に、すぐまた足を置く、というようなピッチ走法になりやすいと思うんですよね。まさにシューズが作り出した、日本のシューズカルチャーが作り出した走り方です。
一方で選手には筋力があり、ストライドは出てるようなピッチ走法になりますが、市民ランナーでは、ピッチ走法というよりチョコチョコ走法になりやすい。足が上がっていない走りは、かっこ悪く、写真写りが悪いばかりではなく、前に進みません。筋力に合わせて、前に進むことよりも、地面からジャンプすることを捨てた、ストライドが出ない走り方を選んでいるわけですからね。
だから、私は、走り方に合わせたシューズ選びをしません。だってそれを肯定することが、そのランナーが不満に思っているテーマそのものだからです。接地が長かったり、足が前に出ていたり、それをシューズを使って整えることで不満点がクリアされるケースがほとんどです。怪我、フォームの良さ、タイムアップ、まさに無駄をなくすプロセスに他なりません。
筋力がないから、合わせた走り、走っていれば自然にフォームは身につく、それは本当にエクササイズじゃない。
ランニングにも技術があって、そして、より良い体型、必要な場所に筋力があれば日常生活だって有意義です。ですから、ちゃんと使うべき箇所を使えれば、つくべき筋力もつき、そして、自然な走りへと、それがエクササイズじゃないですか?
そして、そのプロセスでシューズが大きな役割を果たしてくれます。だから履くんです、シューズを。もっと関心を持ってください。厚底だ、薄底だと討論する前に。
ランニングというスポーツは、無駄のないフォームで走れれば、ストレングストレーニングになります。ジャンプして、前に行くわけですから、ふくらはぎだけが発達してるとか、左右どちらかの肩ががっくり下がっていたりとか、足だけが働いているようなフォームはおかしいし、それを野放しにしておけば、そりゃスランプやストレスが出てきてしまいますよね。
前に進む走り方のテーマは、「重力」に尽きます。というか、結局地球上にいる限り、フォームの良し悪しもこれに尽きます。重力をテーマにした力学的なアプローチの中で、無駄をなくしていくことでしょう。そのランナー一人一人の個性を失うことではなく、無駄ないのフォームとは重力が味方になっているフォームだと言えます。
イメージとして、”最短の軌道で重いシューズを動かすこと”、それにつきます。軽いシューズは本当に軽いだけ、というばかりではなく、”軽いからできる動き”をしてしまう可能性もあります。上述のピッチ走法もそうです。
逆に重さをあきらめた動きもマイナスです。ある程度物量があるものを無理に動かせば、重さを感じます。あとサイズが大きくても。足をあげたら落ちますからね。それにしても300gが本当に重かったら走れないですよ(笑)最短の軌道で重いシューズを動かすことで、臀筋やハムストリングを自然に使うことになります。また、オンオフをはっきりさせることもリラックスした無駄のない走りに欠かせません。シューズのクッションと安定感から出る重心移動のサポートも大きいです。
最短軌道で、オンオフをはっきりとした動きは、シューズがその動きを助けるようにできています。
デイリートレーナーシューズは、体のバランスを崩し、接地時間を短くする道具、体も接地時間を短くすることで、体の”抜き”を覚えていく。これは重力・力学が味方になっているプロセスです。
ジャンプが出来なくなって、ランで心拍数が上がってしまうなら、それはエクササイズをランからウォーキングに切り替えるときですし、またランニングをはじめるプロセスはその逆です。少しずつランに移行するのが理想でしょうね。シューズメーカーも、新しい素材やエナジーリターンとか局所論ではなくて、その全体構造から得るシューズのベネフィットをもっと伝えるべき、そう思います。
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同じことを繰り返す→習慣からスタートして、その後、変化を楽しむ→これがエクササイズとしてのランニングのあるべき姿、スマートでかっこいい状態。シューズは変化と共にあります。
まずは、ランニングに関わらず、エクササイズを始めるにあたっては、同じことを繰り返すことが必要です。そして、習慣として定着していくプロセスを経て、徐々にそれを変化をさせて、トレーニング効果を高めていきたいところです。
❶30分週3回
→
❷30分2回、60分1回
→
❸15分テンポアップ1回、30分1回、60分1回
目標は、長く走れたり、レースでタイムが速くなることかもしれませんが、トレーニングへの定着感や変化の過程でカラダの使い方が少しずつ上手になるわけです。だから長く走れたり、タイムがあがったりする、カラダがうまく使えた結果、目標が本来達成されるわけです。
ですから、習慣からエクササイズに脱皮する過程で、カラダに変化を与えて、カラダの機能をあげていくことがポイントです。フォームとして効率的になっていくこととイコールだと思っていいです。
ポイントは❸のように60分、少し長く走れたら、次に、1回のトレーニングを短く、速く走ってみる、そんなセンスだと思います。これがトレーニングのコツです。
つまり、変化をつけることは、カラダを使うバリエーションを増やすことです。長くするだけが変化ではない。路面かもしれないし、また逆に距離・時間は短くして、テンポをあげるという変化もあります。これはとてもスマートな変化です。こっちの方向で頑張ってみることも変化ですよね。スピードが速い分、短くして当然、普段の半分でもいいと思います。
そして、それと同時にシューズに変化をつけることです。その頑張りを応援してくれるシューズに履き替えましょう。そうすることで、さらにトレーニングそのもの達成感、満足感が高まります。
ゆっくり30分走るカラダの使い方に慣れたら、それを増やしてみる。両方に慣れたら、距離を減らして、スピードあげてテンポアップしてみる。そのとき、軽くて、地面と接地感があるシューズ、テンポアップシューズ=レーシングシューズを使えば、頑張るというわけです。(下記:代表的なテンポアップランシューズ)
出典: すべてランニングウエアハウス
テンポアップするには、ストライドとピッチ、そして地面に力をさらに強く伝えることが必要です。意識せずとも、”がんばる”というメカニズムはそれです。はっきり言って大きな動きをしなくてはならないし、筋的な負担も増えます。筋トレですよ(笑)普段使わない筋肉の場所や動き方、負担があることはとても大きな変化です。
その中のピッチを上げやすいシューズが、テンポアップシューズということになります。このシュチュエーションでは”軽い”、ということが頑張りを応援してくれるわけです。
特にトレーニングシューズに見えて軽いシューズ、これがオススメです。それらを使うことで、自然にテンポアップしやすい状況を作る→頑張ってみる、となるから、トレーニングがスムーズに行きますよね。
ただ目立つのが、最近大抵の方が、このテンポアップシューズだけで普段からメインで使ってらっしゃるケースですね。通常は、トレーニングシューズ、しっかりとした重いシューズがあることが耐久性の面からも、重いものをうまく使う、という観点からも重要です。それはとても安易な選択です。軽いものは軽いなりにデメリットがあり、重いものをうまく使えていれば、軽さはもっと感じることができます。
これらのシューズは、デイリートレーナーとかエブリデイトレーナーと諸外国では呼ばれて、カラダを支える能力が高いものなので、そう呼ばれてます。毎日=エブリデイでなくてもいいですよ(笑)調子が良い、悪い、距離が長い、短い、雨の日、ちょっとした不整地、ほぼどんな環境でも、安定してカラダを支えてくれるものですから、基本的日々のトレーニングを支えるのはそれです。
デイリートレーナーがあって、その上でテンポアップランのバリエーションを持つ。そうすることで軽さも相対的感じることがベスト。軽いものが軽いのは当たり前。対して重いものをうまく使っている人が軽いものを履いた時の軽さはもはやマジックです、それが履き分けなわけです。
第一、違うものを履き分ける方が、その方が楽しいはずです。変化があることは楽しい。クッションがあることも、地面との接地感があることも、どっちも気持ちがいい、楽しいはずです。それを時間と距離、そしてシューズでコントロールしていくことは、楽しさ、その魅力をキープするためにも必要ですよね。
逆に、同じものを使い続けるのは、変化がないばかりか、マンネリになって、カラダは楽な使い方をし始めます。カラダには関節構造でクッションも出せるものですが、逆に、動かし方次第で、クッションにも、ストレスにも変化するものです。ケガやスランプはそんな単純な、そんな変化ができていないだけかもしれません。
目先のタイムに一生懸命で、エクササイズとしてのランニングを取り戻すには、このシーズンはとても良い時期。もう一度自分のトレーニングを見直してみましょう。インターバルの設定タイムよりも、ロング走やその他のトレーニングとの相乗効果こそ本来求めているポイントであったことでしょう。速く走りたいがゆえにいたずらに軽いものだけになっていませんか?
また、この時期に始められるランナーの方は、うまくカラダが使えて、前進方向に進む状態を作る→気持ちいい→またやりたい→はまる、そんな状況を早く作ることです。それにはオートマチックはデイリートレーナーがまず必要ですが、変化はあってもいいです。軽いテンポアップランは上級者のシューズ、ではないです。むしろランニングを魅力的にするギアです。頻度、距離、路面を考えれば、これも選択肢ですよ。
とにかく、どちらの方も、シューズに変化をつけることをお忘れなく。スマートに、かっこよく、みなさんランニングという趣味がより深まるには道具=シューズが大切なのは言うまでもないですね。それはトレーニングとセットになって変化をつけているということです。
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シューズアドバイザーが選び、ランニングショップ5月も開催
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さて、今週は東京マラソンですね。日本人選手豪華対決楽しみです。個人的には、先日対談した日清食品の佐藤悠基選手と西鉄の福田穣選手はしっかりと応援したいと思ってますよ。
さて、福田選手の勝負シューズはナイキヴェイパーフライ4%です。いろいろ試した中で、あれが一番しっくりくるからが理由だそうです。選手はシンプルに、純粋、感覚的に自分の信頼できる道具を選んでいるでしょうね。
出典:ナイキホームページより
それに比べて、「薄底」対「厚底」という表現で、ナイキヴェイパーフライ4%とトラディショナルなジャパンレーシングを比較して、どっち?どうなんだ?みたいな記事や投稿、You Tubeを良くみかけますが、閲覧数目当てとしか思えない内容の薄さにはもうへきへきです。国会の討論と一緒で、もっと本質的なこととしっかり中身を伝えましょうよ。
コレ、もっともっと単純なシンプルな話ではないですか?選手のように純粋な感覚で考えれば何でもないです。まずいちばん大切なことは、「薄底」と「厚底」は、本来、使い方、使う場所が違うシューズだということです。
島国日本では、金栗四三さん以来の流れは、あの薄いレーシングに受け継がれ、それは、マラソンシューズと呼ばれて、マラソン選手が履いているシューズはあれ、という固定観念がすっかりついている感じです。
薄底は、単純に”接地感”を高めたものです、薄いから当然です。接地感を高めた、まさにレスポンスのいいシューズ。体の機能を発揮しやすい構造になっていますので、半面疲れます、ほぼ何も機能がありませんからですね。だから「疲れないように鍛える」というのが、日本人的代表的な発想でした。
一方、最近注目される厚底スタイルは、まったく新しい概念ではなく、英語圏でいう「テンポアップ」シューズです。接地感よりも、トレーニングシューズのように体を揺らして、接地時間を少なくするようなガイドがあるシューズです。簡単に言えば、トレーニングシューズで軽いやつです。
ですから、前者を英語では、レーシングフラット(前足部と同じ厚み)、後者をテンポアップランとして区別しています。構造上単純に、レーシングフラットは、スパイクの代わりですから、履く時間、距離は短いのが一般論です。
反対に厚底スタイル=テンポランスタイルは、比較的長い時間、スピードをあげたいときに履くシューズです。あの世界最高記録男、エリウド・キプチョゲの初期のマラソンでのレースシューズは「フライニットルナ2」です。
ナイキフライニットルナ2
ロッテルダムマラソンでのキプチョゲ
つまり、彼らは昔から厚底です。しかも、日本人だけがレーシングフラット(薄底)とテンポアップラン(厚底)を比べているだけで、一般的には、ショート⇒薄底、ミドル(ロング)⇒厚底が世界の常識なのです。
結局、しっかりコンディションを高めて、「薄底」でも疲れない体で、ガイドのある「厚底」が使えたらどうでしょうか?長い距離であるマラソンでは、クッションはほしい、そういうことです。海外のランニングシューズの住み分けは至ってシンプル、そこに固定観念のない日本人アスリートが、”常識”に踏み込んでいったのは歓迎すべき変化だと思っています。
ちなみに、厚底だとすれば、ホカオネオネの「マッハ」や「カブー」だってそうだし、前世界最高記録シューズのアディダス「アディゼロブーストジャパン」だってそうです。
「サブ4用」「マラソンシューズ」など数々あるネイティブには通じない和製英語、その一つに「厚底」もノミネートといった感じでしょうか。
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さて、48歳の私が最も大切にしているトレーニングは、LSDです。
「30Kの壁を超えるために、30K走!」
よく聞くフレーズですが、これを全く理解できません。むしろ30K、そこからが壁なわけで、そこまでの距離を走るトレーニングが、何故その壁を乗り越える特効薬になるか理解できない。30K走のトレーニング自体は、もちろん有効ではあると思いますが、壁を乗り越えるトレーニングにはならない、そう思います。盲目的な30K頼みでは、それをクリアできないと思います。
距離と時間ではどちらが楽か?距離走れば終わるのが一番楽です。10Kランと1時間走といった「10K走ったら終わり」が楽です。30Kも同じ、3時間走の方が心理的に格段にストレスがかかります。
【時間を制すものが、マラソンを制す】
自分の体の感覚を騙すことで、壁を乗り越える。
ですから、私は、時間でトレーニングをするLSDを最も大事にしています。マラソンに向けて、30K走は全くやりません。3時間や3時間半のLSDを頻繁に行ないます。
ちなみに自分は「30Kの壁は、自分自身が作っている」と思っています。
はっきり思うのは、市民ランナーのレベルでは、30Kからピッチをあげていく側になるのか、その逆になるのか、紙一重のように思います。ピッチが上がってくると、落ちてくるランナーに申し訳ないけど、更にどんどんモチベーションがあがっていきます。
また今回も・・・とネガティブなマインドは、それを実現する方向に導きます。その反対の30Kの壁にぶち当たり、落ちていく側になると、結局、あがっていくランナーのモチベーションになっているという、ほんと紙一重な状況だと思うんです。
私は38年走ってきて、20代は失敗ばかりでした。でも今は30K手前から元気が出てくるレースがほとんどになりました。それもLSDのおかげです。
先日、福岡国際マラソンを優勝した服部優馬選手も、3時間ジョグをしているとありました。ペース走などの綺麗な練習と泥臭い練習があって、その泥くさい練習が、レース後半で失速しなくなることに有効であったと語っています。
LSDのトレーニングで、大事なことはゆっくりのペースで走り通すことだと思っています。私は6分半ぐらいでずっと走ります。
ゆっくりであることが、血流が適度で、体に隅々まである毛細血管を開発をします。ランニングのベースのトレーニングであることは間違いありませんね。またもう一つとても大事なことは、絶対失敗しない、してはいけない練習にすべきですので、失敗しないペースで行うことが大切です。そもそも自信をつけるために行っていますからね。
また、低速で走ることは、非常に難しい。低速にも速く走ったり、効率よく走るコツがあると思っています。車に例えるならば、アクセルを踏むといきなり50kmなんて車はポンコツです。5kmでも10kmでも文句言わず走り出します。ランナーも一緒です。ですからこれはランニングエコノミーを高める効果があると思います。
そうするためには、このトレーニングで、軽くて薄いシューズを履かないことです。ある程度しっかりとした重さがあって、しっかり体を誘導する踵に厚みのあるシューズにすべきです。そういったシューズが低速時に、足が接地する時間を短くする機能がありますから、ゆっくりペースには最適なわけです。
LSDに適したシューズ一例:アシックスゲルカヤノ25
LSDに適したシューズ一例: ナイキズームペガサス35
結局、ほとんど多くのランナーが軽いシューズで走ることで、フォームが崩れ、ひざ下を降り出して走ることになるので、ストライドを広げてしまいます。要は、それでは、遅いペースを我慢できず、ペースが上がってしまうわけです。つまり、ただ単に、シューズ=道具のミスジャッジです。
イメージとしては、ピッチはあまり変えず、ストライドを縮めて走ります。リズム、テンポは軽快に、ストライドは少し抑える。決して、これは動きを小さくしているではなくて、コンパクトに、シャープにしているイメージです。実際3時間LSDを行ったあとに、ウインドスプリントを2〜3本入れると、解き放たれたようにストライドが伸びて気持ちがいいですね。
さて、2時間34分を破って、2時間半を切っていくプロセスにやはりLSDを活用していくつもりです。今後は、4時間LSDを走って、時間になれるのと同時に約40Kという距離のボリュームに慣れるつもりです。自己ベストを出した別府大分毎日マラソン前にこのトレーニングを行なって、いい感覚があり、レースまでにこれを数回行うつもりです。
あと、自分一人では、とてもゆっくり走れない、、、という方は毎月2回平塚でLSDのイベントをしていますので、一緒に走りましょう。https://www.f-shokai.com/イベントスケジュール-1/湘南lsd/
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さて、NHKの大河ドラマ「いだてん」始まりました。見てますか?
日本マラソンの父、金栗四三さんの話、これは、必見ですね。
写真:金栗四三氏 玉名市ホームページより
何しろ、日本最初のオリンピックマラソン代表であり、福岡国際マラソン、箱根駅伝の創始者で、それこそ有名な金栗さんですが、
日本人が長らく愛用しているマラソンシューズの元祖生みの親、日本のランニングシューズの父でもあるということも忘れてはなりません。
ちなみに、日本人に馴染みのある"マラソンシューズ”という言葉は和製英語です。
「マラソンはじめるぞ!マラソンシューズを買おう!」
は、とても日本語として自然ですが、ランニングシューズの履きわけスタンダードからすると不自然な表現です。
"マラソンシューズ"は、今のカテゴリーで言うとレーシングシューズにあたります。薄いレースシューズしかなかった時代では正しい表現だったかもしれませんが、現代では、ランニングをはじめる方は、サポートのあるトレーニングシューズをオススメすることになります。
ともかく、大切なことは、それが誕生した背景を知ることだと思うんです。1912年のオリンピックストックホルム大会を目前に控えた当時、そもそもマラソンで履くシューズがなかったわけです。その概念すら日本にはありません。
この頃、マラソンでは、身近な存在であった足袋を履いていました。しかし、いわば鼻緒がある履き物のためのソックス的存在なのが、足袋です。単純に耐久性に絶対的に問題があり、彼は、東京師範学校の裏にあった播磨屋の黒坂辛作に足袋の強化を注文します。
金栗四三は、底を3重に補強、完成した足袋で、下関〜東京 1200Kを走破、その耐久性を確かめたりなど、試行錯誤の結果、その足袋は、「金栗足袋」と呼ばれることとなります。
そして、その流れを組んでいるものが、いわゆるマラソンシューズだと言っていいでしょう。
写真 金栗四三氏と金栗足袋 玉名市ホームページより
ちなみに、足袋にゴム底が付いたものは"地下足袋"で現在も健在な履物で、商標登録こそ、ブリジストン創業者石橋正二郎の父、石橋徳次郎さんが持っていますが、金栗四三の「金栗足袋」にゴム底が付いたのも同時期か少し早かったと言われています。
さて、その甲斐もあって、戦前の1936年ベルリンオリンピックでは、マラソンで金、銅を金栗足袋を履いた選手が獲得。
戦後のボストンマラソンでは、アストロボーイ、田中茂樹選手が金栗足袋を履いて優勝しています。
もちろん戦後再開された箱根駅伝でも、60年代までは、まだまだ金栗足袋を履いているランナーが目立ちます。当然ですよね、金栗四三がはじめた駅伝ですからね。
写真:箱根駅伝風景 講談社MOOK「写真で見る箱根駅伝80年」より
50年代以降あたりからは、親指と4指が分かれた足袋スタイルから、金栗足袋は時代とともに進化してマラソンシューズは靴型になっていきます。また、金栗足袋のそのブランドは、「ハリマヤ」となって、1990年代まで存在しました。
わたしは48歳ですが、高校生まで金栗シューズを履いていました。「ハリマンアスカ」がわたしの心の中の第1位、ベストレーシングシューズでしたね。
独特な存在感を出し続けたハリマヤでしたが、残念ながら、その後会社清算し、純血の金栗足袋の歴史は途絶えました、、、
写真:ハリマヤ 月刊「ランナーズ」1984年2月号より
金栗足袋は、通称”マラソン足袋”と言われて、それを生産するブランドとしてスタートしたのが、あのオニヅカタイガー、現在のアシックスです。ということは、あのシューズの名工、三村仁司さんもそこから派生した、いわばマラソン足袋からの職人さんだったと言っていいでしょう。
とにもかくにも、マラソンシューズのルーツは、まさに金栗足袋にあり、それを受け継いだ歴史そのものだったわけです。日本も環境が変わり、選手の体格も変わり、マラソンシューズは、いまランニングシューズという概念の一部に統合されつつあります。
それでも、マラソンシューズの技術とその機能性はいまだ健在。今年の箱根駅伝でも、多くのランナーが、アシックスやミズノの和製マラソンシューズを履いて出場しています。
(こちらの記事も参照ください 2019年箱根駅伝シューズ事情http://fshokai.site/?eid=121)
そればかりか、アディダス、ニューバランスのシューズもプロデュースドジャパンのシューズなので、半分以上のランナーは和製マラソンシューズだと言ってもいいでしょう。金栗足袋直系のマラソンシューズは、今後も”レーシングシューズ”として、その存在感は輝き続けるはずです。
陸王は感動したけど、フィクションでしたが、いだてんは、ノンフィクションです。ドラマを通して、多くの方に、マラソンシューズのルーツを知ってほしいですね。
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辻堂会場
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私は、2018年の別府大分毎日マラソンで2時間34分28秒のベストタイムを47歳で達成しました。
29歳で作った記録を44歳で再び記録を更新しはじめました、そのシューズはもちろんのこと、トレーニングなどへの藤原的考え方をここではシリーズでお伝えしようと思います。
写真:2018年オークランドマラソン
年齢 | 記録 | 年/場所 |
29歳 | 2.36.04 | 1999.3/ 佐倉朝日健康マラソン |
44歳 | 2.35.58 | 2015.2/ 東京マラソン |
45歳 | 2.35.48 | 2016.12/ 防府読売マラソン |
47歳 | 2.34.28 | 2018.2/ 別府大分毎日マラソン |
「泥臭いトレーニングして、若いランナーに負けない」
「誰より走り込んで結果を出す」
という考え方を私もしがちでしたが、今はゼロです。
「距離思考、量的拡大のトレーニング」はとても盲目的で、かつその量的拡大には必ず限界があることです。
私のポリシーは、ロジカルなトレーニングをして、最大効果を得ること。そして、特にそのプロセスを重視、むしろそこが楽しさですし、それはスマートであるべきだと思っています。かっこ悪いランニングは嫌です。
動きが悪い中で、さらにひたすら走るのは、フォームは崩れるし、効果は減少するし、最悪こういうときに怪我のリスクがありますよね、まさに時間の浪費です。ましてや、市民ランナーは、時間を捻出して走っているわけですから、無理があります。
月間走行距離とか距離思考ではなくて、トレーニングした分、その分結果を出す、質を高めます。
欲張ってトレーニングをたくさんしても、その分結果でなければ、言わば、毎回食べ過ぎで腹を壊しているだけ。それは、ランニングを通して、体をいじめてるだけですよね。体いじめてるだけのランニングなんて、かっこ悪い。
もちろん、レースで同世代に負けて悔しい、「よしもっと走るぞ」と気持ちに私もなりがちですが、もう50歳間近です。瞬発力・筋力、いろんな能力が段階的に落ちて、体にそのキャパがなくなっているのに、ただ頑張るだけは、とても論理的でないです。そもそも楽しくない。腹八分目のトレーニングで、食べたものを全て栄養にして、その分をレースで発揮する、これが今の理想です。
「30Kの壁のために、30K走だ!」
よく聞きますが、全くそのロジックが分かりません。それも宗教のように毎週末30K走をしているランナーを見かけますがが、むしろ、なんで、30Kから壁になっているのに、30Kまでしか走らないのでしょうか?30K以降が問題なんですよね?そういう意味です。
20代、私にも30Kの壁はもちろんありました。600K、800K走っても、それでもなくなりませんでした。経験から得た結論は、その壁は自分自身が作っていて、そして、そもそも30Kの壁なんてないということです。
そしてそれをクリアするためには、精神性、根性論ではなくて、知恵がいります。壁を作りがちな自分自身を騙し切る、そんな知恵だと思いますね。
それにはもちろん、シューズアドバイザー の本領、シューズへの考え方も当然あります。
「記録のために、一か八か、薄いレーシングでいってみよう」
一か八かなんてないです。ちゃんと道具は、目的に合わせて作られていますので、ここはロジカルにして行きましょうよ。42キロ走るのに、どうしていつまでたっても多くのランナーがこういう考え方なんでしょうね。レースに対してアドバンテージを作るだけですから、不足要素を補ってもらう。そういうシンプルな考え方をした方が良いと思うのですが・・・
そして、私は小学校から走り始めて、県立高校、東海大学の陸上部に所属して、38年走ってきましたが、今まで誰一人として私に「ランニング技術論」を教えてくれる人はいませんでした。
ランニングは技術です、テクニックです。むしろ、ランニングエコノミーといったスマート考え方は、アンチエイジングランニングには絶対に必要な発想です。それも、シューズは、そのランニングエコノミーとの関連性が強いでわけですから、シューズに頼ったらいいわけです。
記録的には2時間30分を切ることは当面の目標です。あと4分30秒これをどうしていくか。以下のバランス感しかないかな、と思っています。
・適宜・適量なトレーニング
・効果的シューズチェンジ術
・抗老化対策トレーニング
・ランニングエコノミーの追求
これだけです。量的な拡大はするつもりがありません。質的な改善を考えてトレーニングをしていくのみです。言い換えれば、常に、ドラスティックな発想の転換は絶対に必要だと思っています。そして、そこを楽しんでいってます。
何年か前に、あの円谷幸吉さんとオリンピックを争ったというおじいちゃんランナーに、
「40歳を過ぎたら、無駄なトレーニングはしちゃいけないよ。その意味は時期分かる」
と言われたことがあります。
今、その意味を少しずつ感じはじめていますね。次回はトレーニング編のコツをお伝えしようと思います。
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2019年箱根駅伝は、青山学院大学の自滅もあり、我が東海大学が総合初優勝となりました!私の48歳の誕生日をお祝いするような快挙でした。プロフィールの東海大陸上部出身(いただけですけど)は今年十分ネタになりそうです。また、今年優勝できるとなると黄金世代がいるうちに2連覇も夢ではなくなってきましたね。
さて、95回の記念大会ということでいつもより多い23チーム、230人のランナーが箱根駅伝を走りましたが、そのシューズシェアは、前年、2018年にトップに立ったナイキが、今年はまさに”独走”、41.3%のダントツのシェアとなりました。
箱根駅伝シューズシェア変遷
Nike | Adidas | Asics | Mizuno | NB &ミムラボ | |
2016 | 38足 | 34足 | 60名 | 75名 | 3名 |
18.1% | 16.2% | 28.6% | 35.7% | 1.4% | |
2017 | 36名 | 49名 | 67名 | 54名 | 4名 |
17.1% | 23.3% | 31.9% | 25.7% | 1.9% | |
2018 | 58名 | 35名 | 54名 | 37名 | 26名 |
27.6% | 16.7% | 25.7% | 17.6% | 12.4% | |
2019 | 95足 | 39足 | 51足 | 24足 | 21足 |
41.3% | 17.0% | 22.2% | 10.4% | 9.1% |
その理由は「ズームヴェイパーフライ4%」とアップデイトされた「ズームヴェイパーフライ4%フライニット」の2種類のシューズの影響が単純に大きいと言えます。
出典:ナイキホームページ ズームヴェイパーフライ4%フライニット エキデンパックカラー
オールナイキの東洋大学はもちろんですが、なんとミズノがウエアスポンサーの優勝した東海大学や国士舘大学、東京国際大学でも、それぞれ、7名、8名、9名と高いシェアとなりました(表2参照)。ナイキスポンサーの中央大学や神奈川大学と同等か、それより多いぐらいの着用数でした。ナイキを着用した95名中、88名がズームヴェイパーフライ4%シリーズと、その興味のほとんどがそのシューズへの期待感だったことが数字からも明らかです。
また、ズームストリーク6やズームストリークLT4のような同じインターナショナル企画の商品を履く選手も散見でき、いよいよ日本企画のルナスパイダーR6、ズームスピードレーサー6の役割も少なくなってきたのかもしれません。
出典:ランニングウエアハウス 2名の選手が何故かこのカラー
大学別シューズシェア(表2)
大学名/ウエアサポート | Nike | Adidas | Asics | Mizuno | NB &ミムラボ |
東海大学/Mizuno | 7名 | 1名 | 1名 | 1名 | |
青山学院大学/Adidas | 1名 |
9名 |
|||
東洋大学/Nike | 10名 | ||||
駒沢大学/Nike | 5名 | 2名 | 1名 | 1名 | 1名 |
帝京大学/Asics | 2名 | 1名 | 2名 | 4名 | 1名 |
法政大学/Mizuno | 4名 | 2名 | 2名 | 1名 | 1名 |
国学院大学/Mizuno | 5名 | 2名 | 1名 | 1名 | 1名 |
順天堂大学/デサント | 4名 | 1名 | 3名 | 1名 | 1名 |
拓殖大学/Newbalance | 1名 | 2名 | 3名 | 1名 | 3名 |
中央学院大学/Asics | 3名 | 1名 | 4名 | 2名 | |
中央大学/Nike | 7名 | 2名 | 1名 | ||
早稲田大学/Asics | 4名 | 6名 | |||
日本体育大学/Asics | 5名 | 4名 | 1名 | ||
日本大学/Mizuno | 1名 | 1名 | 7名 | 1名 | |
東京国際大学/Mizuno | 9名 | 1名 | |||
神奈川大学/Nike | 4名 | 3名 | 2名 | 1名 | |
明治大学/Adidas | 1名 | 5名 | 2名 | 1名 | 1名 |
国士舘大学/Mizuno | 8名 | 2名 | |||
大東文化大学/Cramer Japan | 3名 | 2名 | 2名 | 1名 | 2名 |
城西大学/Newbalance | 3名 | 4名 | 1名 | 2名 | |
山梨学院大学/Asics | 1名 | 9名 | |||
上武大学/Newbalance | 4名 | 1名 | 1名 | 4名 | |
学連選抜 | 3名 | 1名 | 4名 | 2名 |
その他のブランドでは、アディダスが微増、アシックス、NBが微減、ミズノが大幅に落とす結果となりました。まあ、その分がほとんどナイキに流れたと言ってもいいでしょう。
新商品発売効果か、アディダスは微増。青山学院大学や明治大学を中心にブラックの「アディゼロセン5」着用が目立ちました。区間新を出した森田、小野田両選手をはじめ、青山学院大学、明治大学の数人がカスタム仕様ものででしたが、ちゃんとセン5のブラックカラーによせてあったのはマーケティング的な理由でしょう。
また5連覇を逃した青山学院大学では今まで2名の”離反者”がいましたが、ナイキ着用者であった1区橋詰選手は今回アディダスに変更、一方、9区を走った吉田は今まで通りナイキで走り区間賞を取りました。ただそういったマメなアプローチもあってか、青山学院大学は、10名中9名がアディダスを着用とブランドとの関係性がしっかりしていることが透けて見えますね。
出典:アディダスオンラインショップ カスタムはブラックカラーですが、中身はほとんど違います。
一方、ニューバランスのハンゾーV2は、神野選手など着用のトップ選手が活躍していないので、大学生への影響も軽微にとどまった感は否めません。アディダスに三村仁司氏が移籍し、青山学院大学の連覇が始まった頃の効果と比べてもやや低調だと言えますが、2016年が着用3名だったことを考えると、今年の21名は大きな進歩でしょうか。
出典:ニューバランスホームページ このカラーリングは目立っていましたね。
同じく微減のアシックスは、多くの選手に左がオレンジ、右がネイビーのアシンメトリーなデザインの「ソーティーマジックRP4テンカ」を着用させる戦略で目立っていて、なんとか踏みとどまっている感じです。それでも2017年67名と比べると16名減らしています。
出典:アシックスホームページ アシンメトリーのカラーはシューズチェックもしやすかった(笑)
また、年によってはオールアシックスであった鉄壁牙城、山梨学院大学や日本体育大学でも今回ナイキ使用者が現れました。日体大に至っては、半数以下になってしまいましたが、山梨学院大学は9名と牙城であり続けています。早稲田大学も6名着用と2番目に多かったです。
区間別だと5区と8区はアシックスの着用数が首位。5区は、山の特殊性からしても、オーソドックスな接地感のあるスタイルを好むのは分かります。また8区はアシックスが10名/23名と圧倒しましたが、面白いのはナイキ着用ランナーでもその区間は薄底が2名と、8区は何故か”薄底の聖地”になった感はあります。
ウエアブランドシェア(表3)
2016 | 2017 | 2018 | 2019 | |
Nike | 5 | 3 | 5 | 4 |
Adidas | 1 | 2 | 1 | 2 |
Asics | 5 | 5 | 5 | 5 |
Mizuno | 5 | 6 | 5 | 6 |
Newbalance | 2 | 2 | 2 | 3 |
Cramaer Japan | 1 | 1 | 1 | 1 |
Descente | 1 | 1 | 1 | 1 |
一方、流出が止まらないミズノは、ついに10%シェアに、、、ウエアサポートは、常にナンバーワン(表3)ですが、特に近年、それが選手のシューズ着用に結びついていません。今回もブルーにオレンジのシューレースの「ウエーブエンペラージャパン」を中心に統一感のある戦略でしたが、圧倒的にシェアを失っています。
特に優勝した東海大学では着用者がゼロと異常事態です。その他、ナイキシューズシェアの高かった東京国際大学や国士舘大学も着用ゼロです(表2)。反対に日本大学では7名着用と最多、このような良い関係性のある大学から流出を抑える作戦が必要のようです。高校生では高いシェアであり続けていますので、シューズ自体はクオリティーが高いだけにその巻き返しは難しくないでしょう。
出典:ミズノホームページ その他クルーズやカスタム仕様の選手がいました。
実質参入5社のシューズしか履かないような保守的な選手マインドの箱根ランナーの中で、2017年、2018年とおきているナイキ旋風は本当に無視できないものにばかりか、日本企画シューズではなく、これだけインターナショナルモデルを選手が受け入れてくれるのであれば、ブルックス、ホカオネオネ、アンダーアーマーなどの新規参入組にとっても間違いなくプラスでしょう。
ただ今年も230名の選手の中で、5社以外のシューズを履く選手が現れませんでした。しかし、今回のナイキ旋風で選手たちには、市民ランナーのような履きたい、という興味本位よりももっと強く、履かなければならない、履かなければ遅れてしまう、と言ったある種の危機感が根底にあったように思えます。
今後ホカオネオネのカーボンロケットやブルックス、スケッチャーズの選手仕様は、ナイキズームヴェイパーフライを意識したものになってきます。2020オリンピックイヤーの箱根駅伝では、さらにインターナショナルなマインドの選手が増えてくると面白くなりますね。
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1/15 13:00- 17:00-
1/22 13:00- 17:00-
辻堂会場
1/12 16:30-
1/26 14:00- 18:00-
1/31 18:00-
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10/28の日曜日、夫婦でニュージーランド、オークランドマラソン を走ってきました。私は、2時間41分03秒で総合12位、45-49歳のエイジで1位でした。5月のホークスベイでエイジでも負けたランナーに今回は先行できました。
早朝6:00のスタート、前半が緩やかな起伏が15Kまで続き、30Kの折り返しからは向かい風と、容赦ないタフさのあるレースでしたが、全体を通してうまくまとめることができたかなと思っています。12月の福岡国際マラソンに向けて調子をあげて行きたいと思います。
でも、それらを引っくるめても、また出たいレースであることは間違いないです。
まず、景色はとにかく最高です、普段は車で通行するハーバーブリッジを渡ったり、ミッションベイから続くセントヘリヤスビーチまで、観光地でもある、気持ちの良いビーチサイドが続きます。
またニュージーランド最大規模の大会ですが、バックドロップ(手荷物預け)もギリギリまでOK。運搬トラックがランナーより先にいなくなってしまう日本のバックドロップは、何故あんなに早く締め切るのか、って思ってしまいます。ランナーは寒い格好で何時間も前にスタートラインに並ぶ、というのはこちらの大会では非常識。ストレスフリーです。
また、トイレは、いつも出るNZの大会よりも、流石に混んでいましたが、それでも日本の比ではありません。1万5千人の参加者のうち、フルの出場者が少ないというのもあるかもしれませんが。(こちらも今アメリカ同様、誰でも参加しやすいハーフマラソンが人気ですので。)
そして、とにかく、前日まで大会エントリーができることだけでも驚きですが、距離のトランジット(変更)、レースを走るランナーのトランジットまで可能なのはビックリ!代走なんて概念がないわけです。正式に他の人が走れるってわけです。ランナーがしてほしいことをかなえてくれる感じ、「おもてなし」は日本の専売特許のイメージですが、マラソンのこういった文化に関しては相当遅れていると言わざるを得ません。
さて、シューズはどうかというと、私のまわり10位前後までのランナーのシューズは、みんなナイキベイパーフライ4%フライニット。。。「ナイキベイパー旋風」はやはり世界的な傾向なんだと実感しましたね。私も今回は、旧ヴェイパーフライ4%で走りました。
しかし、そのシューズはNZでは、かなりの高級品。その意味では、日本の方が数段恵まれています。1万円以下で買えるシューズはなかなかありません。こうやって頻繁にニュージーランドを訪れているのも、日本の良いところとNZのランニング文化がうまくミックスして、何か形にできないかなと思っているのもあるのですがね。
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神宮外苑でトレーニングしていたら、お気づきになった方もいるかもしれませんね。
9/21 〜23の日程で絵画館前にアディダスの「スピードファクトリー東京」が出現しました。夜はライトアップされ存在感を放っていましね。わたしは最終日に覗いてきました。
イベントに行った方も、” なんか、未来〜 ” ” なんか、すごい “って感じはあったでしょう(笑)
スピードファクトリーは、創業者アディ・ダスラーから引き継ぐモノ作りのカンパニーが起こす、シューズ業界への革命です。
ちなみに、今回で日本に工場ができたわけではありません。また、このお披露目とともに発売される「AM4TKY=アディダスメイドフォー東京」は、日本で作られた訳ではないですし(ロンドン→ パリ→ NYC→ LOS→上海と東京でイベント開催6箇所目)、簡単に言えば、ニットアッパーでブーストフォームのシューズを製造工程を簡素化して作りましたというもの。ウルトラブーストのリミテッド版シューズぐらいの位置づけと思った方がいいでしょうね。
AM4TKY
最初に発売されたAM4LDN
しかし、何度も言いますが、これはシューズ業界における革命の序曲であることは間違いないです。
スピードファクトリーは、ドイツが推進している第4次産業革命(インダストリー4)の一環で、国をあげてのプロジェクトです。これからドイツの産業支えるのはフォルクスワーゲンに変わって、アディダスになる、とまで言われているんですよ。
ファクトリーとあるように、これはマニュファクチャリング(製造過程)での革命になります。これにより❶自国生産を可能にする、❷マスカスタマイズを実現する、❸納期の劇的圧縮ができるです。
これには、フルニットアッパーの技術、そして将来的には3Dプリンティングソールの技術が欠かせません。すでにフィーチャークラフト3D、4Dはカタチになっていて限定で発売されています。
フューチャークラフト4D
これにより、切る、縫うなど人が介在する工程をオートメーション化し、納期を大幅に圧縮します。約18ヶ月かけて作っていたものが、数週間、そして数日でできるようになるというのです。将来的にはファクトリーには数名しかいない、という状況になるといいます。
人件費の問題は解消され、自国内(消費国内)でのフルオートメーション生産が実現します。日本→ 台湾→ 韓国→ 中国といった人件費が安い方、安い方に移動していったファクトリーは、ついにドラスティックな変化にさらされることになりそうです
人種はもちろんですが、購入者の好みが多様化している中で、販売にも大きな変化をもたらします。
注文してから製造されるから、在庫ロスがない、お店は在庫を持たない。まるで通販で商品を頼むように注文して、数日後に商品が届く。
このアッパーにこのソールで、このデザインといった、履き心地に関わるカスタマイズがなされた自分用のシューズが、最短時間で届く。それは「マスカスタマイゼイション」といって、大量生産しつつ、個別ニーズにも答えるようなものになるでしょう。
革命でしょ?
どのぐらいの未来か、分かりませんが、このことは現実化します。そもそも「在庫切れ」という概念が消滅してしまうかもしれません。
ちなみに、お店はサイズを計測するなどデータを集積する場所になります。しかし、これは健全な方向だと思いますね、シューズは、サイズを測って買うという、当たり前のことが、日本でもついにカルチャーになるかもしれません。
今現在、ドイツ、アンスバッハとアメリカ、アトランタにあるスピードファクトリーは、2020年にはついに日本にもできると言われています。
最近、商品のインパクトでは、ナイキに押されっぱなしのアディダスですが、モノ作りの革命により、大きなアドバンテージを持つ日、それはそう遠くないかもしれません。
〜ジャストフィットのお手伝い〜
F・Shokai 【藤原商会】代表:
シューズアドバイザー 藤原岳久
ランニングショッププロジェクト シューズ選びのコツ開催中!(10月8日〜10月13日)
https://www.f-shokai.com/お買いものツアー随時開催中/running-shop-de-お買いもの/
10/10 15:00〜1名、18:30〜1名
10/11 15:00〜2名、
残り3席募集中!
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さて、今回の世界最高記録は、出るべくして出たという言うべきでしょう。エリウド・キプチョゲ選手が2時間1分39分という、従来の記録を1分以上短縮する脅威のタイムを叩き出しましたね。
出典:ナイキホームページ
その足元はもちろん、彼のために作られたナイキ「ベイパーフライエリート」でしたが、実は、ナイキシューズでの世界記録奪還は久しぶりのことになります。前世界記録保持者デニス・キメットをはじめ、ウィルソン・キプサング、パトリック・マカウ、ハイレ・ゲブレシラシエと、このところずっと「アディダス」のアスリートが記録を塗り替えてきました。つまり、ベルリンでのキプチョゲの記録達成は同時に、「ナイキ」の悲願であった世界最高記録を奪還した瞬間でした。
出典:ナイキホームページ
そのいわゆる”キプチョゲモデル”同様の機能があり他のトップアスリートも使用しているモデル「ベイパーフライ4%フライニット」が先日の9/9に日本でも発売されました。
前回発売されたときのような、大騒ぎはなく、やや静かな発売状況になったように感じます。今回は、ヤフオクなどでの行き過ぎた過剰な高額取引はないようですし、次に出るズームフライのモデルチェンジ版「ズームフライフライニット」の方に期待が行っているのかもしれません。それとも前回大金はたいて購入したものの魅力を感じなかったのでしょうか?はたまた24000円→26000円(税抜)と値上がりしたのも影響したかもしれません。
しかし、そんな市民ランナーの冷静な対応に反して、アスリートでは「VF4%」を溺愛するランナーが目立ってきています。
まずは、リオオリンピック女子トライアスロンチャンピョン、グエン・ジョーゲンセン。彼女はオリンピック時には、「アシックス」の選手でしたが、本格的にマラソンを目指すということでナイキバウワーマンクラブの一員になっています。
当然クラブ自体のスポンサーがナイキなので、現在はナイキの選手ですが、彼女のVF4%の溺愛ぶりは半端ないです。トラックレースでも普通にVF4%でしたが、現在はついに、VF4%の裏側にスパイクプレートをつけた「VF4%スパイク」を履いています。
出典:Rolows
同じく、バウワーマンクラブ、2017年NYCマラソン女子チャンピョン、シャレーン・フラナガンも同じスパイクを履きはじめています。
また先日ヨーロッパ選手権マラソンでビックリする出来事がありました。優勝したコーエン・ナート選手は、ニューバランスのアスリートですが、当日不可思議なシューズで出場し、優勝しました。
出典:Rolows
アッパーは「ニューバランス」RC1400、ソールユニットは「ナイキ」VFのものでした。別々のアッパーとソールユニットをどこかでくっつけてしまったようです。俺だって履きたい!ということでしょうか?ちなみに6位のベルギーの選手はもっとすごい!VFに雑な「N」をペイントしています。もちろん「スウッシュ」は塗りつぶして・・・
出典:Rolows
日本では日本最高記録を達成したホンダの設楽選手はじめ、ナイキスポンサーの東洋大、ミズノスポンサーだけど多くの選手がナイキ化している東海大と男子が目立っている印象です。
また、世界記録が出たベルリンでジュニア時代からミズノを愛用している日清食品の佐藤悠基選手をVF4%をついに履いていました。彼はトレーニングでは、ミズノこのようなシューズを作らせていたにも関わらずの”裏切り”でした。
出典:Rolows
女子でも日本郵政の鈴木亜由子選手は長らくアシックスの選手でした。彼女も北海道マラソンではVF4%を選択し優勝しました。同僚の関根花観選手も名古屋ウィメンズでVF4%で3位に入ったことも記憶に新しいところです。
挙げただけでもたくさんのアスリートが、契約、スポンサーよりも、自身の記録達成へのモチベーション、不利になりたくないといった心理からでしょうか?VF4%にシューズを変更しています。これは日本の選手の場合、サラリーマンランナーなので、多くの選手のメーカーとの契約は、商品提供のような縛りの緩いものなのではないかと推測されます。もしくはチームをサポートするというところも多いのでしょう。
その点、日本では大迫傑選手のVF4%への信頼感は他の選手、特に日本人選手のそれとは違う感じがします。VF4%に対する信頼感はもちろんですが、彼はナイキシューズ全般をうまく使い分けて、ハードワークを可能にしていると思います。
速いだけでなくて、強い。トレーニングシューズからナイキフリーのようなベアフットまで用途によってうまく使い分け(シューズチェンジ)ている印象です。色々なサーフェス、色々なトレーニングに内容によって、道具(シューズ)を使い分ける、当たり前といったら、当たり前のことです。
それは、キプチョゲも同じですね。普段から不整地の柔らかい路面を意識して走っている彼らが、シューズに「しっかり感」を求めて、アスファルトが多い日本人市民ランナーが彼らがレースで履くような頼りないシューズを履く、これは単純な謎です。
シューズチェンジはしています!というランナーさんのうちの多くで、実際は同じようなカテゴリー(レーシングシューズだけが多い)のシューズを履いているだけということがあります。
わたしは20年前に、同じ体験をニュージーランドでしてきました。薄いレーシングシューズで走っていたら向こうの選手に「よくそんなシューズで故障しないね?」って言われたものでした。
やはり我々市民ランナーは、わたしも含めて、アスリートのようにどこまでも記録が伸びるわけではありません。ですから、速いだけではなくて、強い、という要素は我々、市民ランナーにこそ必要な要素だと思っています。
前出のシャーレン・フランガンは、「VF4%を使うとレースを走った後の疲労感がとても少ない」といっています。本当はここが、VF4%の最も大きいメリットなのかもしれませんね。
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さて、ズームベイパーフライ4%(VF4%)のアップデイトモデル「ズームベイパーフライ4%フライニット」がいよいよ9日から発売されますね。
前モデルからソールユニットには変更がないですが、今回からフライニットアッパーになり、いよいよ「ブレイキング2」であのエリュード・キプチョゲが履いた「エリートモデル」に見た目も機能も近づきますね。
すでに大迫選手などナイキアスリートが各レースで履いて露出されています。とういうことで、また殺到するんでしょうね。わたしも手に入るのかどうか・・・心配です・・・レビューが書けない・・・かな・・・
出典:ナイキジャパンホームページ
ただ、ひとつだけ言っておきたいことは、欲しい方、購入前検討する前に以下のことは確認した方がいいですよ。
・普段トレーニングシューズを履いている
・それを好んで履いている
・ナイキで言えば、ズームストラクチャー、ズームペガサス、ズームボメロなどのような、やや重量があって、硬くてと言ったタイプのシューズです。
それを重いとか、思っていないかどうかですね。
ズームペガサス35
ズームボメロ13
出典:ナイキジャパンホームページ
また、逆に、この辺のシューズは苦手で、
・ピッチ走法である
・シューズの踵だけが異常に擦れる(強いヒールストライカー)
・アシックス系の薄いレーシングが好き
・ナイキで言えば、スピードライバルのようなオールインワンシューズを好んで履いてる
ズームスピードライバル6
こういうランナーには恐らくVF4%は、なんのメリットがありません。残念ながらです。
そもそも、履けば誰でも速くなるのであれば、それは、ドーピングですしね(イクイップメントドーピング)。シューズには「使いこなす」という要素が必要です。
10mmドロップの坂道ソールで、カーボンプレートのバネが基本的にシューズの「前足部」で機能するように作られているわけです。ですから、真ん中より前をポジティブに使えるような走り方でないとメリットがありません。
「トレーニングシューズの軽くて、変なやつ」という存在です、VF4%は。ですから、トレーニングシュースと同じように、屈曲が制限されています。曲がりません。これは体を前方へ導く要素が強いと言えますね。
足を振りだすような膝下からストライドを出す動作、ピッチ寄りの走り方には向いてなくて、通常からトレーニングラインのシューズで、シューズを中心に体を揺らして、股関節からストライドを作って、真下に振り下ろすような動作向きと言えます。
真上から踏むイメージで使えれば、ずっとバネがシューズにある感覚になります、それが大きなポイントです。
こりゃ合いそうもないな、という方で、そのままのフォームでも満足、良いという方は、「ズームペガサスターボ」をお勧めします。屈曲制限のないズームXソールですので、クセはありませんから。
(ペガサスターボのレビューはこちらを参考にください https://mg.runtrip.jp/archives/31554)
ズームペガサスターボ
また、今後のタイムアップにフォームに改善点を見出して行こうというポジティブなあなたは、是非「ズームペガサス35」などトレーニングラインを徹底的に履きこなしましょう。(VFFK4%は欲しかったら同時購入に挑みましょう!)
ナイキズームペガサス35
ペガサスはバーサタイル(多目的)要素があるシューズです、エリュード・キプチョゲばりにジョグはもちろんのこと、距離走から、軽いテンポアップまで使ってみることです。VF4%のメリットを感じられることでしょう。これがVF4%を使いこなすコツです。
(ペガサス35レビューはこちらを参考にしてください https://mg.runtrip.jp/archives/31552)
このシューズを使いこなすことは、ランニングエコノミー要素とも関連性が強いですし、ランニングをうまくなりたい、というイメージで購入するのも良いですよね。
さて、シューズアドバイザーとして頼りないことを言ってしまうと、VF4%が履きこなせると、わたし自身「レースではこのシューズに頼りたい」という気持ちがとても強くなっています。それぐらい特にフルのようなロングディスタンスレースではメリットを感じています。
ちなみに、10月に出るズームフライのアップデイトモデル「ズームフライ1%」は大幅に仕様が変わるという情報です。こりゃ、しばらくナイキに翻弄されますね。
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いきなりですが、ランニングシューズって必要以上にモデルチェンジしていると感じていませんか?
まあ、基本的には毎年マイナーかフルモデルチェンジのどちらかしていますし、あるモデルが出たらブランドによっては、カラー違いのモデルを複数発売したりして、でもこれで消費を喚起しているわけです。
「いやいや、わたしはセールになってから買いますよ」とか、逆に「気にったモデルは、何足もまとめ買いしておきます」なんていうかもしれませんが、結局、新商品が発売されるタイミングで、それとは違うもの購入するという形で消費は喚起されていますよね。
ちなみに、わたしの仕事は、毎シーズン新しいシューズを試せるとてもいい仕事なのですが、唯一悲しいこと、それは、型落ちになったモデルはあまり履くことがなくなることなんです。気にっている、気に入ってないに関わらずの話です。まあ、基本的にレビューやアドバイスの大半が、最新のシューズ情報を提供することになりますので、しょうがないです。
稀に、買い置きしておきたいと思うシューズが今まで何足かあって、ナイキルナグライド5やサッカニーファーストフィッチ6あたりは、プライスダウンしたこともあり買いだめしてました。ただそれも結局、頻繁に履く機会がなくなっていきます。
写真:ナイキルナグライド5
写真:サッカニーファーストフィッチ6
それは、上述の理由よりは、ズバリ、その年に発売される新商品のどれかが、まあかなりの確率で、いとも簡単に、今までの「自分の1番」のシューズを超えて行くからです。機能的な部分よりも、クッションの感じであったり、フィット感など主観的要素も多いですが、ようはもっと履きやすいシューズが結局現れるんですよ。
まあ、それでなければ物が売れませんからね。それりゃ、メーカーはそっちのプロですからね(笑)新素材や新コンセプトなど、新商品発売ローテションはいろんな意味で重要だということなんです。
でも、それでも履き続けているシューズが実は何点かあります。それは、「シリーズファーストモデル」です。ニューバランスミニマスシリーズの第一弾モデル「MT10」やブーストフォーム搭載最初のモデル「アディダスエナジーブーストワン」はその代表例で今でも現役です。そして、両モデルとも最近復刻され、再販売されるというレアなケースな商品でもあります。
写真:ニューバランスミニマスMT10
写真:アディダスエナジーブーストワン
そもそもシリーズファーストモデルは、コンセプトスタートのシューズであり、モノ作りの熱い想いなどが乗っかってきているのでしょうか?力作が多い気がします。その完成度の高さは、音楽で言えばビートルズのよう、これ以上できない形で世に出てしまうからかもしれませんね。
しかし、その後はシリーズを続けて行く上で、基本的にモデルチェンジするたびのサプライズの提供はとても難しいことは簡単に想像できます。いい意味で期待を裏切り続けるのは至難の業です。ナイキズームペガサスのように35代、アシックスゲルカヤノの25代というシリーズは本当にすごいですよね。
写真:ナイキズームペガサス35
写真:アシックスゲルカヤノ25
ファーストモデルということに話を戻しますと、ファーストで前代未聞の期待感と話題を独占したブレイキング2シューズ「ナイキズームベイパーフライ4%」ですが、今後どうやって、いわば”信者たち”の期待を裏切って行くのでしょうかね?
写真:ナイキズームベイパーフライ4%
ひとつ言えることは、選手に発売前に使用してもらって、SNSで露出を増やすやり方は、ナイキの成功体験の大きなひとつになったことは間違いないですね。期待させることは本当にうまいブランドです。
ということで完成度の高いこの「ベイパーフライ4%」も、今までのセオリー通り買い換えをせず、次に発売される続編か、はたまた違うモデルに期待を裏切ってもらいたいですね。
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シューズアドバイザー 藤原岳久
ランニングショップでお買いもの in 平塚スポーツケアセンター
残りは、8/14 18:30〜の2枠のみとなっています!
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さて、BS日テレの「サブ4!!」のタレントさんたちは、ついにフルマラソンチャレンジしましたね。結果は、サブ4ならずとも一番早い方で4時間4分、5分と、とても立派な結果ではないでしょうか?タレント魂、なかなかプロ根性だと思います。コーチをした片岡さんも難しい舵取りだったと思いますが、さすがです。
ちなみに、今回の私の番組への関わり方は、スポットでシューズを選んだだけです。おかげで藤原商会的には好景気を頂きましたが、仕事としては非常に不本意です。
ホント、ただシューズを選んだだけですから。
私が開催している「ズバリ!シューズ選びのコツ教えます!お買いものツアー」はシューズ選びをするだけを目的としておりません。シューズ選び、サイズ選びをどうするかはもちろん、シューズをうまく活用したランニングエコノミー向上などを、ランナー自身に考えてもらい、受け身のシューズ選びではなく、もっともっとシューズを活用したランニングライフを送ってもらいたいという主旨のイベントです。
基本的に撮影時には、「お買いものツアー」で行うプロセスのほんの何割かしかできていませんので、本当の意味で彼女たちの足元プロデュースができたと思えていません。まあ、ランニングモチベーションをお買いもので高めたいというミッションもありますから、もしかしたら、それだけは達成できたかもしれませんね。
そういう意味でも、上述の奇跡的な結果に、私の成果はないに等しいのかなと思っています。(そもそもスポンサーの関係なのか、ゴムシューレースでトレーニングやフルマラソンに参加するのも賛成できませんしね。)
個別計測やシューズ点検をして、確かにシューズは良くなりましたが、足首以下の健康度は3人とも悪いです。扁平足や外反母趾といった日常トラブルを引きずったままのランニングスタートだったからです。本当は、もっと他の種類のシューズを活用、履き分けをしっかりする必要もありますし、日常でのスキマ時間を活用したシューズトレーニングなどもアドバイスすべきケースでした。
シューズにずっとギブスみたいに守ってもらうことがだけが正解ではありません(もちろんそのフェーズも必要)。体の使い方と体のスタビリティーをもっと働かせるような状況作りをしなければ、ずっと怪我との戦いです。ですから当然、番組中、お三方怪我の連続でしたよね?
ランニングをインプルーブ(上達)するプロセス要素としては、車に例えると、「エンジン要素」それと「ボディー空力や足回り要素」の2つに分かれると思います。エンジン要素は、排気量の大きさであり、燃費の良さであります。ジョグ・ロング走などをして有酸素能を鍛えてエンジンを大きく→スピード練習、ペース走などでLT(乳酸作業閾値)を刺激して燃費を良くするといったイメージがトレーニング要素だと思うのです。
そして、ボディー空力や足回り要素が、ランニングエコノミー(ランニングエフィシャンシー)。フォームだったり、シューズだったりするわけです。
番組の大半は、トレーニング要素を磨くことに終始して、足元土台の安定感という根本問題を解決しないまま、治療だけをするという、まさに対処的な展開でした。
タイムが速い方で散見しますが、トレーニング志向が強く、ビックエンジンを持っていて、燃費もいいですが、足元の不安定さはそのまま放置、そんな方、意外に多いんです。一端は、エンジン要素で走れるかもしれません。しかし、アライメントが悪く、怪我をするリスクが高いという状況では行き詰まり感は否めません。
彼女たちは番組の企画だからなんとか一回きりサブ4ができればいいんでしょうけど、我々市民ランナーは、(もちろん一回きりでも、できればいい!という方はいるかもしれませんが意味あいが違う)できれば、再現性が高いアプローチをすべきだと思いますね。
ですから、トレーニングで身体能力を改善していくことと同時進行で足元のアライメントやクセなどを認識、改善して根本解決することが必要だと思うんですよね。
もっというと、ランニングをすることで怪我と戦うのではなくて、日常生活でも疲れにくくなったり、スポーツとしてランニングをしていることのアドバンテージがまずあるべきだと思います。その結果、サブ4ができるという感じでしょうか。コンタクトスポーツでもなく、ただ前に進むランニングをしているだけで怪我をすること自体本来は異常な状態です。
そういう意味では、ランナーとして"トレーニング"、"シューズ"など良習慣スパイラルの中で、サブ4を達成している状況がとてもかっこよくスマートな感じがしますね。
シューズでもっとできますから。それはもっと啓発して行きたいですね。それは地道に、地道にやっていきます。
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シューズアドバイザー 藤原岳久
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ランニングショップデお買いものツアー
8/16 18:30〜
8/17 11:30〜、15:00〜、18:30〜
8/18 11:30〜
]]>こんにちは、シューズアドバイザー藤原です。
ランナー: 「ランニングを始めたいんですけど・・・どんなシューズがいいでしょうか?」
店員: 「では初心者用のシューズにしましょう!」
当たり前のような会話ですが、”ちょっと待ったー!” この決めつけは面白くないですね〜。第一、これから始めるランナーにだって、色々なシューズを履く”権利”があります!
他のスポーツ歴やランニングの頻度、場所、ライフスタイルなどを考慮すれば、みんな同じにはならないし、同じでなくてもいいと思います。(これがシューズマーケティングの難しさでもありますが・・・みんなに当てはまる訳ではない・・・)
要はライフスタイルなどに合わせて、シューズ選びをしてほしいのですが、もう一つのポイントとして、同じような感覚だけを感じ続けるような「トレーニングシューズだけを履く」逆に極端に「ベアフットだけを履く」も良い習慣とは思えない、そう思っています。
シューズが、すべて何もかも、あなたのランニングをプロデュースしてくれるわけではありません。あくまでエクササイズの道具ですから、ランニングをするあなたをフォローするものです。その行為自体をするのはランナー自身です、つまり、シューズとの共同作業と言った方がいいですね。これがポイントだと思います。
もしかしたらこれから始めるランナーは、確率的には初心者用(トレーニングシューズ)が多いかもしれません。共同作業の要素のうちのシューズのパーセンテージが高いかもしれませんからね。
しかし、そもそもこの「初心者用」という言葉が好きではありません。動きを強く誘導してくれるトレーニングシューズ(デイリートレーナー)が良いということで、ビギナーランナーにも適していますが、これらは初心者用限定ではありません。
キプチョゲだって、ファーラーだって、大迫選手だってペガサスやボメロといったトレーニングシューズをデイリーでは履いています。彼らもコンディションを高める意味合いで多くの場面で使われています。
でもそんなトレーナー、トレーニングシューズでも、”だけ”は問題です。それだけを使うだけでは、かんたんにマンネリを作ってしまうからです。人間の体はとても優れていて、かつて斬新だと感じた感覚にもすぐ慣れます。すぐ当たり前になってしまいます。
「このシューズはとても安心できるなあ!」という感動は、そうですね、せいぜい長くて数ヶ月ではないでしょうか?どこからかは、それをただただ履き続けているだけで、最初の感覚は忘れていっていませんか?
こんなマンネリには、当然ですが変化が必要です。例えば、一言でいえば、その感覚と比べられる別のものが必要です。はっきりと違う感覚のシューズ、テンポアップシューズであったり、レーシングシューズ だったり、そしてベアフット系のシューズ。
だから、
「トレーニングシューズだけ、ベアフットだけ」ではなくて、
「トレーニングシューズもベアフットも」を提案しているわけです、「履きわけ」ははっきりしていれば、いてるほど良い感覚比較になるからです。
トレーニングシューズってやっぱりいい、って思う意味でも、他のシューズの感覚は不可欠です。
地面から、日替わりのように、いろんな感覚が来ていれば、体が手を抜く暇がありませんよね。そのマンネリ打破が、ケガをしづらくしたり、フォームを効率化したり、足元の道具であるシューズの、その貢献は少なくありません。
ランニング自体がシンプルなスポーツ故、道具を変化するだけでの、その楽しみ方すら変わってしまう、そう思います。
最後に、ベアフットだけ、というのはハードすぎます。その現代環境下でのイクイップメントの退化はロジカルではありません。2014年ごろまでのベアフットムーブメントも、それだけが全ての解決策ではないことが答えでした。
だからベアフットも、なんです。シューズのスタイルにも決めつけ、主義は不要。地面からいろんな感覚をたくさん楽しんでいくべきだと、私は思いますけどね。
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8/14 15:00〜
8/16 15:00〜、18:30〜
8/17 11:30〜、15:00〜、18:30〜
8/18 11:30〜
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先週まで、ニュージーランドに10日弱ほど”里帰り”して来ました。はて、なんで里帰りかと言いますと、ご存知な方もいらっしゃるかもしれませんが、ニュージーランドは20年前、若き日の藤原が、日本を飛び出して1年間生活をしていた” その国 “だからです。
当時は社会人にもなってランニングをしている人は、変わっている人というレッテルを貼られた世の中。わたしは、居心地が悪かった日本を飛び出して、向かったのが、ニュージーランドでした。
最近ランニングを始めた方は、きっとこんな話伝わらないし、信じられないでしょう。みなさんは、幸せな時代にランニングに出会っているんですよ!
とにかく学び多かった20年前と変わらず、今回もニュージーランドランニングカルチャーを" 体 "で学んで来ました(笑)
5/12に開催された「ホークスベイマラソン」というニュージランド航空がスポンサーの大会に妻と出場して来ました。
なんとコースはワイン畑がゴールで、半分が不整地、なかなかコースで、日本ではあり得ないレースかもしれませんね。
しかし、コースは事前に分かっていたものの、本当にタフでした。さらに、これからシーズンインする気持ちもキレもフレッシュなNZランナーと2月の別大でシーズンが終わっているわたしとでは、準備が明らかに違い、結果は、全体で6位。3位以内が目標でしたが、最後はゴールできればいい、くらいの気持ちに変わっていました(汗)
まあ、3位まで賞金が出るということで、人参がぶら下がり、欲が出てしまったことと2018年自己ベストを出しているのもあり、まあ、できるだろうと “ 若干のオゴリ"があったのかもしれません。少し入りのペースも速かったかな?とにかくマラソン は私にとってまだまだしっかり準備をしないと走れないものだと痛感しましたね。
それにしても、こんなタフなコースをキウイ(NZ人)は物ともせずで、彼らは、速くはないけど、タフ。去年のリザルトの結果から見えない、そのタフさを実感しました。
そして、彼らのシューズですが、今回の上位のランナーで、日本人ランナーが好む薄いレーシングを履いているランナー皆無。
これは以前からそうですが、彼らはシューズに軽さだけを求めず、レース、トレーニングに関わらず、どのシチュエーションでもサポートを求めます。
あのコースを2時間30分前半でいった選手は、ナイキズームフライ、40代のエイジでわたしが敗れた3位に入った彼も、アシックスDSトレーナー。最後まで激しい(とてもレベルとしては低い)5位争いを繰り広げた彼も、アディダスボストンブーストと、日本人にとってサブ4、メーカーによってはサブ5でオススメされているシューズです。ここでは少なくとも日本人的常識はここでは非常識といった具合です。
もちろん、彼ら自体がタフではあると思いますが、そう見えるののも「道具を気をつけている」ということも確実にあると思います。日本では今頃、ナイキのズームフライの厚底を大騒ぎしていますが、それらは、このニュージーランドではすんなり受け入れられる、クッションがあって、軽いシューズです。
実は、私もボストンブーストで行きましたが、足がまだやられました。股関節(内転筋)が痙攣、つまり足がガクガクになってしまいました。薄いレーシングでは到底ゴールできなかったかもしれませんね。
そして、いかにいつもタイムの出る条件がいいところだけを走っていたんだと再認識しました。何しろ畑の中や、不整地よりも実はそれがあけたアスファルトがむしろ辛い状況でした。あー、思い出したくない、、、
そんなタフなイメージ、ガッチリシューズが好みのキウイがいる一方で、オークランドなど都市で見かけるランナーは、女性のランナーが本当に目立ち、そのシューズはまるで逆の華奢なシューズです。
彼女たちの多くは、基本的には、フィットネスランナー。タンクトップ(ブラトップ)にスパッツと格好はなかなか決まっています。一人でもコツコツ走っているランナーもいますが、お友達と走っていて、エクササイズが目的か、お話が目的か分からないくらい、きっと大会だけが目的ではない感じですし、大会には出ていないかも、そんな感じランナーたちです。
彼女たちの足元は、決まって「ナイキフリー」。履きやすさとかっこよさの観点からのセレクトでしょうが、彼女たちのランニングスタイルからだとこの手の、体の動きに連動するような" はき心地 "のこれらのシューズで十分事足りるということなんでしょうね。
どんどんトレーニング量が増えてもいくプロセスで、それでもシューズが変わらないのが、日本人。そんな日本人には、この華奢なシューズでは、とっても不安です。
逆に、ランニングにハマっても、トレーニング量や目標が変わらずマイペースなのが、彼らフィットネスランナーかなと。
ですからシューズに求めることも変わってくるのは当然。彼らにはそれらでも、何も問題ないんでしょうね。むしろ、それでは事足りないランナーは、はじめからガッチリシューズを選んでますしね。
シューズにはこのようなケースが多くて、ランニングシューズとひとくくりするけれど、実は、シューズがそのランニングカルチャーとセットになっていることも多く、日本には、シューズだけが先に入って来てて、その文化がセットで入ってこないことがあります。
ナイキフリーで適度なフィットネスランナーが増えることは、ナイキも望んでいるところ。東京マラソンを走るに、履いてもらいたいとはブランドも思っていないですよね。
とにかく、アメリカよりも早くジョギングがあったと言われているニュージーランドは、ランニング先進国。ワイナリーもタフに走りきるランナーもいれば、フィットネスでタフと無縁のランナーもいる、これこそランニングカルチャーだなあって思ってしまいます。
そして、同時に、あのワイナリーのコースに関しては、走れば、どちらのタイプのランナーも結局、楽しんでしまうのではないかな、ってそんな感じさえします。
そんな文化は是非見習わなくてはと、それをクソ真面目に思ってしまう、私も日本人ですね(笑)
もう嫌だ、とゴール後はそれしか思えませんでしたが、来年も出て、コースを楽しみ切りますよ!
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シューズアドバイザー藤原といくお買いものツアー開催!
https://www.f-shokai.com/お買いものツアー随時開催中/
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シューズアドバイザー藤原といくお買いものツアー開催!
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みなさんにはここで報告させて頂きましたが、先日2/4の別府大分毎日マラソンでは、お陰様で自己ベストを更新しました。
1999年 29歳 2時間36分04秒 佐倉朝日健康マラソン
↓ 16年ぶりに5秒更新
2014年 44歳 2時間35分58秒 東京マラソン
↓ 10秒更新
2016年 46歳 2時間35分48秒 防府読売マラソン
↓ 1分20秒更新
2017年 47歳 2時間34分28秒 別府大分毎日マラソン
では、これを読む記録更新を目指すランナーのみなさんと同じように、わたしもここから、まだ記録更新していきたいのですが、まあ、残念ながら永遠にタイムアップできるわけではありません。
1番大きな問題は時間、年齢です。年を追うごとに、まあ年齢もあがりますので、車に例えれば、年式もあがり、走行距離も増えた状態、結局、今年より、来年、来年より再来年、” 失っていくもの ”方が多いことになるわけです。では、藤原もここで打ち止めか?わたしの最終目標は2時間30分を切ることで、そこまで、ザッとあと4分30秒、これは可能でしょうか?
結論から言うと可能性はゼロではないと思っています。40代でできなくても、50代で達成したいです。発想はロジカルで、ズバリ、” 失われていくもの "を何かで補っていけば可能性は高まると思っています。
だから「走る距離を増やす」ような量的な拡大は、わたしが失っていくもののフォローになっていません。解決策にはならないでしょう。20代の時のように、月間800K走っても、身体が持つ保証がないです。これからも" 失っていくもの "の一つに回復力もあるからです。今より工夫が必要なはずです。
では、現状、何をどう補っていくかと言うと、まずは筋力です。実際この9か月、これをウエイトトレーニングで、またシューズも工夫していきました。これが今回の結果につながったんだと思っています。
実は、遊び半分で出た2年前の3000mSCがヒントになりました。10:08で走るとM45の日本記録だとのことで、ベストは9:56ですし、もしかしたら行けるかなと。しかし、いざ走り出すと、全く甘い考えだとすぐ分かることになります。
ハードルは何とか行けたのですが、水豪。水が溜まっているハードルの場所です。オリンピックや世界選手権のアスリートは片足で蹴って、軽々と水豪の水際ギリギリを飛び越えていきます。かつてはわたしもまあアスリートほどではないですが、そうでした。
それが約25年ぐらい経ったわたしの身体は” イメージ "だけは残っていて、実際はできない。つまり、イメージではできると思っていたことができなくなっていたんです。しかも、徐々に筋力、それも瞬発的筋力がなくなっていたので自分自身では気づかなかったのです。
ナントすべての周の水豪を両足でドボンと入ってしまう始末でした。レースはハードル間で前に追いついて、ハードルや水豪で離されるという繰り返しになり、最後はダントツのビリ。11分かかっていましました。
そこで、まず別大まで9か月間、フリーウエイトを使って、週2回スクワットを続けました。よくある低負荷、高回数ではなくて、高負荷、低回数で瞬発的筋力を養成しました。何しろランニングはシングルレッグスクワットを繰り返しているだけですからね。
また、筋力を補う方法としては、もう一つ。ここで再三話している、レーシングシューズの工夫です。わたしはマラソンではなるべく負担が少なく、フォームが維持、意識しやすいシューズ、いわば「トレーニングシューズ寄りで、尚且つそれより軽いもの」を基準として選ぶようにしています。
ですからズームフライとかベイパーフライのようなシューズの出現に好感を持っています。そもそもズームフライなんかは瞬発的なスピード出す作りになっていなくて、スピード持久力を維持する作りになっています。ナイキのしていることは表面的には新しいことをしているようにしかうつりませんが、実はランナーの弱点を冷静に捉えた既存アイデアをミックスさせた妙案的戦略シューズだと思っています。
サブ4用といった、タイムレベル別の提案は商品の可能性を狭めてしまった。”ブレイキング自己ベストですよ”と言われて、屈曲制限があり(つま先が曲がらない)、ミッドソールが厚いトレーニングシューズのような形状で、そして軽い、そんなものをナイキのマーケティング力で、いつのまにか知らないうちに履かせられている。多くのランナーが自分の身体の負担、加齢を加味した体力面余裕度のフォローを考えると実はここに行きつくのではと思っていますけどね。
何しろそもそもロードですしね、脚筋力をトレーニングでアップさせて、またシューズもちょっと工夫する。若いランナーなら必要ない(感じない)ものでも我々世代の多くは必要な要素です。40代だとまだまだ脚力自慢のランナー、疲れ知らずのランナーも多いですが、50代でガクッと落ちる感じがあるのは、そういった現実を踏まえた工夫不足にもあるような気がします。わたしはこのあたりにも仕事柄可能性を追求していくつもりです。
70代の元トップランナーの方にアドバイスされたことがあるのですが、「その年になったら無駄な練習をするな」「走るだけではなく、走る以外のことをしろ」と。非常に奥が深い言葉で常に頭に入れています。
これからも柔軟な発想でランニングの質を高めて、結果、2時間30分ギリができたらと思います。タイムは追いかければ、追いかけるほど逃げていくものですからね。「ランニングで遊ぶ」、そんな根性論とは距離感をおいたランニングが、結果、”ギフト”をもたらしてくれるかもしれません。
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いやあ、1月1日ビックリした方も多かったはずです。あのニューバランスが三村仁司氏と専属アドバイザリー契約を発表しましたよね。
ニューバランス専属アドバイザリー契約をした三村仁司氏
元「アシックス」の靴の名工として活躍され、黄綬褒章受章後、今度は「アディダス」とアドバイザリー契約を結びました。その時もビックリでしたが、今回は”よりによって”あの「ニューバランス」です。もう確実性の高いうわさとして業界では予想されていましたが、昨年1月に発表したハンゾーシリーズの”S、R、T”のコンセプトが、すでにアディダスの”セン、レン”のコンセプトに極端に近かったこともあり、ハマるのはニューバランスかなと言う感じはありました。
では、何故“よりによって”なのでしょうか?
ニューバランスは、1906年創業の老舗ブランドで、そもそもは鳥の3点支持歩行から着想したアーチサポートの会社。ニューバランス(新しいバランス)という一度は使ったことのありそうなシャレも本当のエピソードです。1960年代に世界ではじめて量産シューズで「ウィズ」と「レングス」を用意したブランドとしてあまりにも有名です。
そして、2000年に入って、ニューバランスがシェアを伸ばしたとき、どのブランドもアメリカではこぞって「ウィズサイズ展開」をしていきました。あのナイキですら、ウィズサイジング展開をはじめるなど、今ではアメリカでスタンダードなサービスとして定着しています。
つまり、シューズが足長(レングス)と足回り(ウィズ)で選べるので、どなたでもフィットしやすくなる環境を作ったのがニューバランスで、ですから契約アスリートでさえ、カスタマイズする必要なくフィットし既製品が提供されていました。
ルーマニアのオリンピックメダリスト、「リディア・シモン」や元世界最高記録保持者アメリカの「ハリド・ハヌーシ」だって、当時RC150やRC800など既製品を履いて、数々の偉業を達成しました。
だから「よりによって」なのです。
“既製品でもアスリートに対応できる“というブランドイメージを180度変えるようなカスタマイズの名工三村氏との提携。これは果たして前進なのでしょうか?
ナイキが昨年春提案した、ベイパーフライ4%などの厚底スタイル。先のニューイヤー駅伝や箱根駅伝でも画面を独占しました。東洋大学なんかは2名を除きベイパーフライ4%でしたからね。今まで、レーシングシューズには“接地感”を重視する日本式レーシングに対する、言わば”アンチテーゼ”のようなシューズです。
では三村氏が作るシューズはというと、接地感の重視する、それの代表のようなシューズ。「アシックス」の旧スタイルのソーティーマジックのソール(時にはターサー)に「アディダス」のタクミアッパー、それに「ニューバランス」のマークを付けたモデルが、元旦の発表に続く、ニューイヤー駅伝や箱根駅伝で早速露出されました。
ニューイヤー駅伝では、元山の神、神野大地選手、箱根駅伝では青山学院大学で唯一スポンサー以外のシューズを履いた下田裕太選手などが履いていた青地に黄色い補強が入ったニューバランスのシューズが目立ちました。その箱根駅伝では、シェアは急拡大。2017年の0.02%シェアから12.4%シェアになり(ミムラボシューズ含む)、これは、単純にアディダスからニューバランスに”移籍”したことが大きく、アディダスはシェアを、23.3%→ 16.7%に後退しています。
三村ニューバランス1号
つまり、ニューバランスは、三村仁司氏を専属契約とかわすことで、結果的に” 選手を買った ”わけです。
企業買収と同じですね、育てるには時間がかかるので、それを買ってしまう、ということです。昨年まで箱根駅伝は、上武大学、拓殖大学2校と契約と結んでいるのにも関わらず、2016年3人、2017年4人の使用率でした。なかなか履いてくれる選手が増えなかったわけです。そして、三村”信者”は、女性アスリートが多い傾向ですので、これからマラソンなどでも露出が相当増えてくると思われます。ニューバランスとしては、思惑通りなのかもしれません。
ただ、何度も言いますが、それを引き換えにする代償も少なくないのではないかと思います。あのRC150みたいな、三村ニューバランスですが、誤解を恐れず言わせてもらえば、いわば“バッタ物”と紙一重です。中国の工場であれを勝手にやれば“バッタ物”、靴の名工がやると“カスタマイズ”と呼ばれます。
アシックスソール+アディダスアッパー+Nマークのシューズは、公式に発売されるものではなく、三村氏お抱えの選手のカスタマイズ用のようです。あのようにニューバランスプロダクトと言えないものが、まかり通ってしまうのですから、すごい状況です。
アディダスでは、タクミシリーズに頑なに、ブーストフォームを入れることを反対していたという三村氏、そんなエピソードを聞くと、ニューバランスもどこかでぶつかってしまうことは目に見えている感じもしますが、とにかく、カスタマイズは既製品がカバーできない範囲をカバーするものであるべきです。
既製品のクオリティーを尊重するようなブランドの選手販促が増えてきている状況下、カスタマイズがクローズアップされるこの提携は、ニューバランスのブランドイメージとも危険な賭けのような気がします。
「前足部10mmのスタックハイトをもっと薄くするんだ!」みたいに選手の脚力重視のシューズを作る三村氏。ナイキがこれだけイノベイティブなイメージのものを提案してきたタイミングなだけに、とても象徴的に薄底VS 厚底になってしまった感もあります。
実は選手のスパイクは、3Dプリンターでのフルカスタマイズをいち早くとり入れたニューバランス、これからどう先端技術とこの職人技を融合させていくのか、アシックス、アディダスが出来なかった「名工三村氏のアナログ的技術データのデジタル化」。これを自社データー化ができれば、今回の買い物はとてもリーズナブルなものになるでしょうね。
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前回、「2018年箱根駅伝シューズシェア」では、ナイキがシェア1位になったことなどを大きなトピックスとして紹介しましたが、その逆、この数年で急激にシェアを落としているのが、実は「ミズノ」です。
2016 76人
2017 54人
2018 37人
ナント2016年比で見ると、半分以下の使用率になっています。選手の入れ替えもあるわけで、一概に単純マイナスとは言えませんが、ただその傾向は否めません。
ちなみに、高校生のシューズシェアでは、駅伝の名門校中心にアシックスと並んで、今も昔もダントツです。しかし、それが箱根駅伝出場校のサポートになると、アシックスは、山梨学院や日本体育大学といった硬派な大学とのつながりはしっかり押さえているのに対して、ミズノはそういった強い結びつきも見られず、ウエアをサポートしている大学は、ナイキ、アシックスと同数の5大学と最多ながら、使用率は下落傾向です。
何故でしょうか?
真面目なそのブランドイメージは、プラスでもあり、実はマイナスでもあるのでしょう。ナイキ、アディダスなどと比べて、単純に『マーケティング戦略』で敗北している感じがしていまいます。それとは、裏腹に、商品のひとつ一つのクオリティーと完成度が高いブランドなだけに、本当に残念で仕方がありません。
ミズノのマーケティング敗北の代表例としては、まず、ドラマの「陸王」のスポンサーシップがあります。あの人気ドラマのシューズのメインスポンサーとなればプラスしかないと一見思えるかもしれません。しかし、ミズノは、ドラマの内容とブランドイメージがあまりにもかけ離れていて、一体どれほどの宣伝効果があったのか、と思ってしまいます。
実際、最初に作ったドラマのポスターは、「ミズノ」と分かるようなポスターであったそうですが、その後作り直し、“ミズノ”露出が減ったという話もあるぐらいです。
例えば、ドラマ中、茂木選手が、黄色いミズノウエーブエンペラーを履いて、「しっくりこない」と言うシーンがあったのですが、既製品をいくらドラマとは言えネガティブに捉えるシーンは商品にとってはマイナスでしかなかったでしょうね。少なくともあの場面であれを見て、後日同じシューズを買おうとするランナーはいないでしょう。(ちなみにいいシューズです、エンペラーは。)
写真: ウエーブエンペラー
しかし、裏腹に、あのシルクレイソールがついた陸王、きっと別注対応のスポンジ系ソールだと思うのですが、見るからに出来が良いですよね、さすがミズノ技術力と思わざるを得ません。
ですから、ミズノ流大胆なマーケティング戦略として、例えば、何故「陸王」を発売してしまわないのかな、と思ってしまいます。ドラマの足軽大将のようにヒット商品になるでしょう。10000円前後でしたらかなり売れそうな気がします。限定でプレゼントなんて小さいこと言わないで、いっそ売ってしまうのもありではと思いました。
陸王がダメなら、例えばミズノ着用選手に全員お揃いのピンクの「R?」を履かせる、という作戦もありですよね。もしやっていたら目立ったと思いますよ。もしくは”ニューイヤー駅伝”でも良かったかもしれませんね。R?はソールもミズノ既製品のものでしたし、そんなに難しくなさそうです。こちらも話題性の作り方は、少量生産して6万で売り出すようなやり方でしたが、陸王スポンサー効果をポジティブにする域までには程遠かったと言っていいでしょう。
「陸王」は、以前ミズノが発売していたベアフットシューズ「ビー」の再チャレンジの流れにもなり、そんなに的外れな提案にはなりませんし、「R?」の選手着用、そのサプライズ効果でドラマ効果をプラスに活かす、まさに起死回生策であったことかもしれません。現実とドラマがシンクロして面白い、要はマーケティングに「ワクワク感」がないんですよね。若い選手は、ナイキの「ブレイキング2」路線に完全に夢中になってしまいました。
もう一つ、マーケティング戦略の敗北は、ここ数年の「軽さ」の追求にもあると思います。
ミズノには、ミズノウェーブというプラスティックソールの、これは、打ち出し方によっては、アディダス社の「ブーストフォーム」のような大ヒットになり得る画期的、唯一無二の存在があります。
写真: アディダスブーストフォーム
このソールは、プラスティックですから、耐久性がダントツです。高温を加えない限り、プラスティックは変形しません。通常各メーカーで使用しているEVAという一般的な素材は、高分子のスポンジ構造ですから、へたり、というソールが潰れてしまう現象を避けようがありません。
ミズノウエーブには当然それがありません。「ウエーブプロフェシー」なんかはフルレングスのプラスティックウェーブ構造で、海外でもヒットしている商品です。
写真: ウエーブプロフェシー
しかし、アンケートなどを取ると、間違いなく「かたい」とともに「重い」という声が多く出るのでしょう。そこにかなり神経をとがらせてしまって、この数年、試行錯誤を繰り返し、軽さを追及してきました。
最近の商品の完成度は高いのですが、右往左往している間に他社にシェアを奪われているというような印象も少なからずあります。
重さは強み、軽くすることで失うものもあります、重さよりも、もっともっとウエーブ構造の特異性とその特徴を訴えるべきなのになあ、と感じてしまいます。もう堂々と重いと言ってしまって、その上で、
「シューズの長持ちNO.1ブランド! あなたのお財布に優しい!ミズノ!」
まあ、わたしにもマーケティング能力はなく、こんなもんですが、、、とにかく良いブランドだけにその良さが分かるのは、彼ら(箱根駅伝の選手)が市民ランナーになるころなのでしょうか?
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箱根駅伝は結局、青山学院大の横綱相撲、終わってみれば圧勝でした。我が母校、東海大は戦前の予想を大きく下回る、各区間で出入りの激しい駅伝になってしまいました(涙)
さて、今年の箱根駅伝のシューズシェアは表の通りです。2017業界の話題を独占し続けた「ナイキ」がシェアで初の1位、「ミズノ」が大きく落としてしまいました。
そして、元旦に発表された、あの三村仁司氏の「ニューバランス」専属アドバイザリー契約のニュース、これはサプライズでした。その” 三村氏お抱えの選手たち ”が、一緒に「アディダス」から「ニューバランス」に移動した結果、アディダスはシェアを減らし、一方、ニューバランスは12.4%と一気シェアを急拡大した形になりました。
しかし、シェアは落としたものの、優勝校をサポートしているアドバンテージは大きく、復路は特に画面を独占し続けた露出の多さもあり、視聴者の目にはオレンジカラーが目に焼き付いたはずです。8区を走った下田選手以外「タクミセンブースト3」のニューカラーで統一されていました。(下田選手は三村NBでした)
タクミセンブースト3
かつてのRC150風のミムラボニューバランス
一方首位のナイキは、往路優勝した東洋大が、全員がナイキと徹底されていて、そして、5、6区以外の選手は、全員「ズームベイパーフライ4%」着用と商品露出もダントツでした。そのベイパー、1区、2区はそれぞれ21名中6名が着用していて、それは、その区間の3割弱になりますから、かなりの露出になりました。そして、2日、3日の“その直後”の4日、オフィシャルショップで同シューズが再入荷と、スケジュールは偶然にしても、タイミングが良すぎるぐらいだったのもさすがです。
東洋大一色のナイキ原宿店頭ディスプレイ
ズームベイパーフライ4%
区間順位が各区間1〜3位までの選手が着用していたシューズシェアも「ナイキ」がダントツのシェア40%でした。東洋大の活躍が目立った往路は実に53.3%、そして、往路復路全体で、なんと12人(30人中)が「ベイパーフライ4%」を着用しました。
さて、今回、ナイキシェアが1位になったことはとても大きな出来事ですが、実は、もうひとつ箱根駅伝でのシューズ慣習を壊す大きな出来事がありました。それは、日本企画ではないレーシングの着用が圧倒的多数になり、ナイキ内では日本企画がマイノリティーになったことです。
インターナショナルラインである「ズームベイパーフライ4%」が、ナイキ着用32人中半分。また、「ストリーク6」という別のインターナショナルラインを合わせると、8割弱がインターナショナルラインのシューズでした。実に2割強のみが日本企画レーシングという状況で、これは前例のないことですし、未だに他のブランドではあり得ないことなのです。
ストリーク6
アシックスは着用54名の選手が履いているシューズすべてが、ソティーマジック系の日本企画レーシングです。インターナショナルモデルのゲルハイパースピードは皆無です。(最近は、実業団に移った青山学院大卒の一色選手が履いているようですけど)
これは昨年も書きましたが、箱根駅伝参加210名の選手が、実はたった5社のシューズしか履いていません。その5社には共通点があり、アシックス、ミズノはもちろんですが、ナイキ、アディダス、ニューバランスも、日本企画レーシングを商品として展開をしていることです。もしかすると、日本人選手の保守性と監督コーチの硬い信念がそういった参入壁を作っていたのかもしれません。
今回こういう状況のナイキでさえ、2016までは選手が、日本企画レーシングしか履いていいません。それが、2017から、ようやくストリークというインターナショナルラインが散見できるようになったぐらいです。
日本専用や日本人の好みに合わせた日本企画の商品をわざわざ用意するのではなくて、ブランドがインターナショナルで展開しているものを、そのまま日本人選手が着用する、そういったことが、もし今後も起き続けるのであれば、上記5社以外のブランドの参入壁がかなり低くなる可能性もあります。
日本人には、日本人企画のレーシングという凝り固まった考え方を、若い選手から消えさせた、これが、今回のナイキが箱根駅伝でのシェアを独占の大きな功績だと感じています。結局、このムーブメントは、大迫傑選手の影響が大であることは言うまでもありません。
ただ、伝統的な日本企画が悪いわけでは全くありません。とてもすばらしいシューズばかりです。逆を言えば、日本企画でもいいです。サポートブランドとの関係性、それとプロ意識を考えたとき、やはりそんな選手は、将来大成しその結果も良いのではないかと思うのです。箱根駅伝がマラソンを弱くさせているのではなく、取り巻く環境がそうさせている。そう思っています。甘やかされるのか、厳しいセミプロ的な環境が構築されるのか、これは大きな違いです。現実的には箱根駅伝の選手は、半分はアマチュアですが、半分はプロですからね。
ですから、固定観念的なそんな”こだわり”を選手たちが捨てたとき、サポートされるブランドのシューズをサポートされている側が単純に受け入れることができるでしょう。そして、それがテレビなどで露出し商品が売れるといった、そこにはある種のビジネス的な側面が生まれ、また同時にそのブランドに対する熱い思いも交差するといった、そんなブランドとの関係性が構築されるのだと思います。
エリウド・キプチョゲやウィルソン・キプサング、大迫傑のような本当のプロは、みなそんな選手たちですからね。インソールがレース途中で出てしまったって、キプチョゲはいまだにナイキです。
実は、ほぼ毎回ですが、山梨学院大はウエア、シューズともに全員「アシックス」です。上田監督の影響も大きいのでしょうが、実業団になっても例えば、MHPS井上選手などその関係性が継続しています。良い関係性だと思っています。
当然、大学生がプロである必要はない(もしくはアウト)けれど、そういった関係性を将来作っていく上で、今回のナイキのシェア1位とその選手との関係構築プロセスは、本当に大きかったかもしれません。
もしかすると将来、アメリカのニック・ウィルスのようにブルックスしか履かないという選手(彼はアメリカ代表としてナイキのユニフォームを着ることを拒否した)やホカオネオネのマキシマムクッションを使って山を下るような選手が出てくるかもしれません。
そういう意味で、インターナショナルラインが選手に受け入れられることは、とてもいいこと、各ブランドにとっても格好のチャンスになるかもしれませんね。
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みなさん、こんにちは。シューズアドバイザー藤原です。
さて、みなさんも、そうかもしれませんが、わたしは「陸王ロス」ハンパないです(涙)毎週楽しみに見ていましたからね。なかなか若い俳優が覚えられず、佐藤健と亀梨和也の区別がいまだにできないわたしですが、おかげで、竹内涼真くんは早期に覚えられました(笑)
さて、ロスはおいておいて、今回は、「陸王」のような「ベアフットシューズ」について再整理しておきます。
(詳しくはクリール2月号を監修させて頂きましたので、是非書店で確認下さい。
http://www.bbm-japan.com/_ct/17137954 )
わたしが言うのもなんですが、結局、ランニングシューズはただ道具でしかないと思うのです。つまり使うランナーによってその効果や結果が変わるのがあたり前ということです。
もし、ベイパーフライ4%、ズームフライを履いて誰もがタイムアップするとすれば、それは“ドーピング”です。「イクイップメントドーピング」といった道具を使ったドーピングになってしまいます。このシューズでも結果が出ないランナーがいるのは当たり前と言えば当たり前です。
何しろシューズは、どこまで行っても「エクササイズ」の道具ですから、ランナーの“体力を使う”要素がなくなることがないわけです。エクササイズの延長線上として、タイムアップをするのに本当は『ランニングエフィシェンシー(ランニングの効率性)』を向上させることのほうが大事なはずです。
タイムアップが“目的”かもしれませんが、実はそれは“結果”。効率の良いランニング動作獲得こそ、エクササイズですし、その結果がタイムアップにつながるわけですよね?つまり、シューズという道具を使って、動作を高めたり、そして発揮する、そのプロセスが大切なわけです。
エクササイズとして動作を「インプット」するフェーズを助力、そして、動作を「アウトプット」するレースのようなフェーズを助力、ですから、シューズには、この2種類があります。
先に答えを言ってしまうと、インプットシューズは、「トレーニングシューズ」であり、そして「ベアフットシューズ」でしょう。アウトプットシューズが「レーシングシューズ」です。
ランニングをはじめる方は、スポーツ歴などをいったん差し引いて考えても、まず動作のインプットが必要です。前方方向に強い誘導性があるトレーニングシューズが勧められるのはそのためです。初心者用と呼ばれる所以です。(あまり好きな言葉ではありませんが)
そして、ランニング歴が増えて、ランナーとして効率的な動作を手に入れたとしても、インプットは常にされるべきだと思っています。動作は崩れやすいものです。「なんか調子悪いなあ・・・」に、今度は「再インプット」が必要です。再インプットをするときに、やはりトレーニングシューズは、経験のあるランナーでも必要。コンディショニングの観点からも必須です。わたしのトレーニングの7割はトレーニングシューズです。
あと、とても大事なことは、「ベアフットシューズ」でもインプットをしてみる。これは言ったら「最終試験」みたいなものです。
今までインプットした動作を、シューズに機能が何もないもので試してみる。すべてを助力なしで、自分でやってみることになり、まさに最終試験ですよね。助力とは、前方方向への誘導であり、そしてクッションでもあります。
陸王の茂木選手のテレビでの描写のように、「ミッドフット着地をインプットする」というプロセスでは、とても大事な道具になりますよね。
ドラマと現実の差違の部分、それはアウトプットにも助力はあってもいいわけです。あとインプットにトレーニングシューズを使うことですね。前者は特に、むしろわたしはランナーとして必要だと懇願します(笑)レースのペースによってはある種の助力がなければ、達成できないタイムもありますからね。
この場合のそれは、陸王のような軽量性、接地感、そして、反発や距離によっては動作の誘導があります。特に短いレースでは素材自身や構造的に作られた「反発感」ですね。
何しろ、アウトプットは成果を発揮してくれるシューズ、パフォーマンスを引き出してもらうフェーズですからね。インプット、アウトプットの繰り返しで「コツ」をすでに獲得しているランナーは、“ドーピング”と言われるシューズを、それでうまく使いこなせるのでしょう。
陸王で描かれている部分で現実的には、茂木選手もレースでは、しっくりきた動きのままで、もっとパフォーマンスを引き出すレーシングシューズに履き替えてみる、つまり、「陸王」で動作インプットして、「R2」でパフォーマンスを発揮するというイメージ、これが現実的かなと思いましたね。陸王とR2は両立できたかもしれません、アトランティス小原さえ許せば、ですけどね。
まあ、どっちにしてもドラマは、豊橋国際で優勝でしたからいいのかな(笑)
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TBSドラマ「陸王」いよいよ日曜日最終回ですね。役所広司の演技に引き込まれますが、とにかく、一番ランナー的に気になることとしては、竹内涼真さんのフォーム。
「ミッドフット走法」がテーマというドラマで見事ランニングフォームという視覚的な部分でも視聴者を魅了しました。跳ねたフォームだと嫌う専門家もいるかもしれませんが、力の伝達も良く、とても運動神経の良い方なんだなあ、って感心しました。
カラオケでストレス発散しているCMは仮の姿なんですね。
さて、ドラマの中、陸王完成までのプロセスで、「アッパー素材」と「ソール素材」が大事なテーマとして出てきます。タチバナラッセルのメッシュ素材とシルクレイソール。ドラマ中、シューズの描写としては欠かせないテーマでした。
さて、実際の現状はどうかというと、シューズは、はるかに進化していると言わざるを得ません。タチバナラッセルがなくても良いレーシングは作れます(笑)
古くは、キャンパス、そしてナイロンでしたが、画期的なメッシュ素材ができ、軽さや通気性が改善されて行きました。
そして、その潮流は「ニット」技術に変わっていきます。そうです、あの編む、ニットです。ニット技術がシューズのアッパーに革新をもたらしています。
例えば、ブレイキング2の“キプチョゲモデル”ナイキベイパーエリートは、ニットアッパーです。ナイキが最初にニットアッパーシューズ“フライニット”を発表しましたが、今では、アディダスはじめ、どのブランドも1品番は発売している現状です。
何故か?「縫う」から「編む」の技術の変化により、縫製がなくなり、足あたりが大きく改善されます。これを「シームレス化」と呼んでいて、「ニットアッパー」が次世代アッパーに、ニットがなるのか、ならぬかにせよ、どちらにしても、シームレス化は大きなシューズの目標です。(メッシュ素材などを縫わずに立体的にする「エンジニアードメッシュ」という技術もあり)
そして、ニット化することで、手作業の工程がなくなります。シューズメイキングのフルオートメーション化に欠かせないプロセスだとも言われます。
アディダスがシューズフルオートメーションファクトリーを作り、第四次産業革命を起こすと豪語している背景にもこの技術は欠かせないわけです。
現実には、タチバナラッセルのメッシュよりも、こはぜ屋の縫製技術が時代遅れになる可能性もありますね。
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かなりの社会現象になっております、ズームフライの争奪戦。
とは言ってももちろんランナー界での現象ですけどね。当初ナイキショップ発売日、発売開始時刻9:00の数秒で完売という状況で、まさにクリック合戦。まるでエントリーできなかった大会のようにやるせない気持ちにさせられました。それも、最近では、やや沈静化しつつある様子。ビクトリアでブルーのオリジナルカラーも販売してたりして、販路が増えたものあるのかと思います。
だた依然購入がかなりの難関であるのがベイパーフライ4%。25200円という高額ながら、こちらは発売数も限られ、発売や再入荷で秒殺状態が続いています。ヤフオクでは(業者?)かなり法外な金額で4%を出展しています。平気で50000円台(!?)とか2倍近くの金額で落札されたものもありました。
かくゆう、わたくしシューズアドバイザーも、取材でベイパーエリートとベイパーフライ4%を一度履かせてもらっただけで手元にはありません(涙)
欲しい人、速く走りたい人が、必ずしも購入できるわけではないこの状況、「シューズ購入格差」が生まれるなんて、まさにランニングバブル、ちょっと行き過ぎな感もあります。湘南国際のスタートラインでは、センブーストか、このズームフライという状況。わたしも含めて日本人の群集心理はこういったところに現れます。
そして、これは、市民ランナーにかぎったことではないです。選手もこぞって薄底からこの厚底スタイルに乗り換えています。その一人が初マラソンの東京マラソンをストリークLTという薄底で走りきった設楽悠太選手。今期はハーフで日本最高記録、マラソンでも自己ベストとノリにノっています。そして、ビックリなのがトラックでの1万メートルでも愛用ベイパーフライ4%を履いて自己ベストを達成しています。(トラックレースはスパイクでもいいような気がします・・・)
まあ、多くの日本人選手はいまだ距離に関係なく、薄底が主流ですが、先日の福岡国際マラソンで3位になった大迫選手がヴェイパーフライ4%をはじめ、実際福岡も1~3位までがヴェイパーフライ着用者。そして、4月から始まったワールドメジャースの各レースでも、MAYFLYと言われるプロトタイプを履いた選手も含めて、男女優勝者の7割がヴェイパーフライ4%かエリート(キプチョゲ)という状況です。これではアスリートばかりか、市民ランナーも飛びつかざるを得ませんよね。
フェイスブックの投稿でも週末は、レースの投稿が増えますが、同時に最近ではズームフライの投稿も目立ちます。
ただ一方で、どうしてもこれを履きこなせない、履きづらいというランナーがいることも結構いることも事実。これは技術的な要素も大きいと思うのですが、いずれにしても単純に、「お金でタイムが買える」わけではなさそうですね。
これは、薄底スタイルが距離に関係なくあたり前のである日本の多くのランナーにとって、屈曲制限があり、接地感がないこの手のシューズをどう使いこなせすかがポイントになります。回転数に頼ったピッチ寄りのランナー、トレーニングシューズを全然履かないランナー、前足部裏側、当たり前についているプラスティックのグリップに慣れているランナーなどは、技術的に好感が持てないのかもしれません。(4%はカーボンが入った構造なので、もっと安易に使える印象ですが・・・)
大迫選手は、日頃からケガ予防も兼ねて、ズームペガサスというトレーニングシューズをしかも柔らかい地面を選んで走っているそうです。またベイパーフライもマイレージ(距離がいかないように)ポイントで使用したりするだけで、あとはストリーク6を使っているということです。またジムトレではフリーとまさに模範。
市民ランナーのみなさんも、大迫選手のようにいろんなシューズを使ってみることをオススメしますが、例えば、慣れないタイプのものほど使ってみるべき要素があるんだと思っています。
盲目的なハードワークだけが目標達成をかなえるわけではなく、こういった道具を使ってみるプロセスは、技術的な改善につながるかもしれません。お金でタイムは買えないけど、お金でタイムは買えます。それはみなさんの考え方、使い方次第ということになるのでしょうかね。
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地元「湘南国際マラソン」を4年ぶりに走ってきました。2時間37分50秒と自己ベストには及びませんでしたが、後半粘って、トータルでバランスの良い27回目のマラソンになりました。
さて、今回の足下の相棒は、直前まで悩みましたが、話題の「ズームフライ」で走りました。いやまあ、とにかく湘南でも履いているランナーが多かったですね。本当に今話題です。
ズームフライ 16,200円
” 天の邪鬼 ”なわたしは、こういう状況だと、違うシューズにしたいなんて思うのですが、シューズアドバイザーとしての肥やしにしようと思いなおしました(笑)
「ズームフライ」は、「ベイパーフライ4%」とは25,920円という値段も違いますが、その構造的に大きく違っていて、ミッドソールに、スプーン上のカーボンプレートではなくて、カーボン混ナイロンプレートがサンドイッチされています。
ベイパーフライ4% 25,920円
以前取材で履かせて頂いた「ベイパーフライ4%」はやはり、「ベイパーフライエリート」と同じ感覚、跳び箱のロイター板のように「パンッ」反発します。スプーン状のカーボンプレートが効果的な感じ、スピードが自然に出るイメージです。特にキプチョゲらの履くエリートは屈曲もしなやかに曲がり、プレートの戻りが半端ないです。
これらのシューズは「瞬発的なスピード」がスムーズに出せるイメージ、いわゆる従来スタイルの薄底と同じように接地感と反発をしっかり感じられます。設楽悠太選手がトラックレースで4%を履いて27分41分で走ったことも不思議ではありません。(ただ良いとなると全部ソレ!って感じですが・・・)
それらと比べるとズームフライは、構造が明らかに違って、屈曲を制限された(実際曲がらない)強制的な前進誘導シューズです。むしろトレーニングの「ペガサス」に近いのでしょう。着地してうまく重心を前方寄せると「カクンッ」つま先が落ちる感覚、まさにトレーニングシューズのそれです。ベイパーフライ4%やエリートとは、別のシューズと思ったほうがいいでしょうね。
ということで、今回フルマラソンの距離を「ズームフライ」で走りきった後の印象も、一言でいうと、トレーニングシューズのようにクッションがあり、そして軽った、まあこれは構造的にも「トレーニングシューズですごく軽い」ですから、そうなりますよね。瞬発的なスピードはやはり出しずらい感じですが、その分出ているスピードを安定・持続させ、一定に保つ方向にサポートしてくれている感じです。ソールにかなり誘導があるのでそれがプラスなんでしょう。
つまり、「ズームフライ」は、いわゆる「サブ4シューズ」と言われるゾーンのシューズといっても良いでしょう。ナイキなりのこのゾーンへの新しい提案だと言えるかもしれません。そして、今までアディダスのセンブーストとか、アシックスのターサージールでフルマラソンという距離を走っていたランナーたちの「レース=薄いやつベスト」的固定観念を壊したこと、これは影響大でしたね。
マラソンのわたしのペースは3:40。3:00そこそこのペースよりも40秒余裕があります。だから日本伝統の薄いレーシングフラットで軽さや接地感を享受するよりは、よりトレーニングシューズに近いサポートがあった方がアドバンテージがあると思うんですよね。そもそも。
そして、サポートとは、単純にクッション構造であること、また前進方向に誘導が強いこと、そしてできれば軽いこと。ですから、軽くてトレーニングシューズのようなシューズ、サブ4用は、サブ4ランナーだけでなくて、むしろミドルペースで履けるレースシューズと考えてみる、そんな提案を今までもしてきました。そう考えると「ズームフライ」の構造も腑に落ち、異端児でもないと思えてきます。
アディダスならボストンブーストだし、アシックスならフェザーやDSトレーナーだし、ニューバランスならRC1500、ハンゾーTかもしれない。わたしは、ズームフライだけが、上記のような機能のシューズの選択肢ではないと感じますけどね、どうでしょう?
ただ「ズームフライ」のそのゾーンのシューズとしての突き抜け感はたしかにすごい。一番大きな点は、ソールが屈曲しないこと、つまり、普段プラスティックの突起のついたジャパンレーシングに慣れているランナーは、いつもを同じように蹴って走ろうとすると走りずらいと思います。(あとトンネルなどで”カチャカチャ”音がしなくて物足りないかもしれません・・・)
あの屈曲しない感じは、むしろ「ホカオネオネ」に非常に似ています。実際ジョグした感じは、酷似します。ホカオネオネのエッセンスを拝借したのか、結果そうなったのか分かりませんが、誘導が強い点では似ています。機会があれば、ホカオネオネのクレイトンあたりでもレースを走ってみたいと思います。(ドロップ構造は違う、4mmと10mm)
とにかくこの手のシューズをうまく履くには、トレーニングシューズのように、カラダを傾けて、シューズ自体を積極的に”揺らす”必要があります。だって曲がりませんからね(笑)そして結果、強制的に誘導動作をシューズが請け負ってくれることで、ランナーのスタミナ、筋的な余裕度は作られることになります。
東洋大の学生のような(彼らは4%ですが)からだがしっかり乗り込めたフォーム、シューズを真上から踏み込むように着地できると逆にミドルペースではメリットがあると思います。レース中、わたしはずっとこの感覚を意識していましたが、25Kぐらいは一番気持ちよくて、ジャンプして宙に浮いているだけのような感覚に陥りました。
そうですね、レース前半がオーバーペースになりやすいランナーも良いかもしれません。ミドルペースなのに「瞬発的スピード」を出せるシューズを履いているのであれば直さらです。
それとダイナミックフライワイヤー(シューレースを通すホールがヒモ上の構造)がとても効果的にアッパーを締め付け、それゆえに素材物量が少ないからあの軽さを実現できる。そして、軽くて、あれだけフィットするから、またソールユニットの効果も増します。(フィット感がなければグラグラするような感覚の方が強くなるはず)あのアッパーなくして、ズームフライはありえません。
最後に、たしかにエリュード・キプチョゲやゲイレン・ラップ、モ・ファーラーたちもレースはこのシューズですが、距離走やジョグでは、4%やエリートではありません。そのことは付け加えておきます。彼らは、「ボメロ」や「ペガサス」といったしっかりとしたトレーニングシューズを履いていますよ。トレーニングシューズの履くべきシーン、目的、場所は健在なことを、彼らが証明しています。
日本のランナーは、設楽選手のように、「コレが良い!」となると「全部フライ!」みたいなランナーも増殖すると思われるので、ここは注意です。25,920円の耐久性のないシューズを毎日履く勇気もありませんけどね。
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さて、みなさんはシューズを新しく買ってみて、それが、何かしっくりこないものだったらどうしますか?履かずにお蔵入り、ヤフオクで売る、人にあげるetc まあ、どなたも大体履かなくなってしまうのではないでしょうか?
ただその「履きにくい」という感覚は何だったのでしょうか、そして、逆に「履きやすい」というシューズとはどういう状態なんでしょうか?
「履きやすい」とお感じになるシューズは、単純に自分のランニング動作に合っているから、そう感じたのではないでしょうか?その動きを妨げないというイメージです。「履きづらい」というのはその逆、動作に合わない感じがするからでしょう。合わないばかりが妨げ感があるかもしれません。
ですから「履きやすい」は、現状の感覚、とも言えます。ですから、ランニングに対して、別にそれと言って課題がなく、満足ということであれば、どうぞ好きなシューズを履いてモチベーション上げて頂けたらと思います。
ただ、これが「タイムを伸ばしたい」「フォームを良くしたい」など課題を抱えて、それを改善したいというランナーさんだったとしたら、逆に、何で履きづらいシューズを履かないんですか?ここにヒントがあるかもしれません!
現状の「履きづらい」は、実は改善したい、その動作的な難点が邪魔しているだけかもしれません。その改善点をクリアした時に、それが「履きやすく」なる可能性、それもゼロではありません。つまり、履きやすい=自分の動作に合ったシューズだけ履いている状態は、「臭いものには蓋をしろ」なのかもしれません。履きづらいと思う、そのシューズこそが課題をクリアできるのかもしれませんよね。
進む、疲れない、長く走れるなど自分で気持ちが良いなあ、って思う瞬間はランニングをしているとあります。みなさんもお感じになられたことがあると思います。そういう動作ができたとしたら、それを壊さないようにするのではなくて、一歩踏み込んで、むしろ一度壊してみる。出来たら壊す勇気、これって生半可なものではなく、自分のものにしていくプロセスとして必須です。
ただタイムさえ良ければ、それで良いという方もいるでしょう。しかし、結果を求めるあまり盲目的なハードワークをしても、意味がないと思うんです。動作的なスムーズさ、効率の良さは、必ず良い方向に行くことは間違いありません。ケニア人ランナーの台頭で、ランニングエコノミーの重要性も増してきました。
ですから「履きづらい」シューズを「履きやすく」、もしくは「まあOK」というところまで履いてみる。それも試行錯誤して、考えてです。その時本当の意味で「履きやすかった」シューズが何故「履きやすかった」のかと知るかもしれません。「履きづらい」をある程度克服する中で、何か動作的改善がみられているかもしれません。
ケニアの選手は、「なんで日本人は、いつも走りやすい場所ばかり走っているんだ?」というそうです。これが大きなヒントですよ。このブランドしか履かない、というランナーは特に注意です。
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ドラマ「陸王」の2話はどうでしたか?前回も言いましたが、シューズのくだりは「フィクション」としてお楽しみください。
でも、ストーリーがかぶってくる「無敵」なんかは「売れてウハウハなんじゃない?」という方もいらっしゃるかもしれません。でも、むしろミニマルなシューズを主力にしている「ベアフット業界」の方がむしろこのドラマの反応に対して危機感があると思います。それは何故でしょうか?
答えを簡単にいうと「ブームが来て、終わってしまった」その歴史を繰り返したくない、ということです。2009〜2014年ごろ物凄い盛り上げを見せた後急速に終息した、あのようなブームはもういらないというのが本音。ブームの後も、必要なランナーが、しっかり理解して活用する、そういった定着感は見せつつあるからです。
実際、例えば「無敵」自体は、ただの足袋です。金栗四三が金栗足袋を作ったのは戦前、アシックスの創業はマラソン足袋からスタートしました。まさにクラシックな代物なわけです。
またファイブフィンガーズという5本指のシューズ(これもドラマ中チラッと映ったお店に放送終了後問い合わせが目立つようになっているようです、もうとっくに売っていませんよ!)だって、機能的にはアッパーにアウトソールというミッドソールを省略した構造がミソなわけです。ハイテクな要素は何もありません。
ですから、これらミニマルなシューズの特徴は何か?というと簡単です。
「機能がないこと」
それが特徴なのです。もう一度言います、機能を省いたことが特徴です。
分かりますか?機能がないので、クッションだったり、前方方向に体を誘導するような形状にもなっていません。ジャンプしてスクワットして繰り返される動作の中で、体をとらえてくれる踵周りの制御された安心感もありません。
ですから、逆に、自分の体がすべてを緩衝していく必要がありますので、もしかしたらそのままのフォームで履いても、または、トレーニングシューズのように履いてもがっかりする結果になるだけです。
実際、供給する側も、ベアフットは機能がないことで、体が無理のないところで地面からのインパクトをとらえうように、必然的になる、というある種、体の機能に訴えかけるような流れを期待していました。しかし、日本のランナーは、根性的な「鍛える」がそもそも好き、すべてのランナーがそういうニュアンスをとらえきれたと言い難かったです。
ドラマ中でも茂木がただやみ雲に走るシーンがあります、あれダメですが、多いじゃないですか?痛くても走りたいってランナー。
かつてもブームも、このシューズを履く上での「ミソ」が伝わらず、足を痛めたり、感触が悪く履くのを止めたりして、ブームは去りました。ファイブフィンガーズに至っては、アメリカで訴訟になり、メーカーは敗訴しました。
では、何故ブームになってしまったのか?それは日本人に根強く残る「鍛える」ということに対する美徳だとわたしは思っています。日本のランナーは、根性的な「鍛える」がそもそも好きですからね。
実は、今でもベアフットシューズ愛好している方は根強くいらっしゃいます。ではどういう方がいるかというと2種類のパターンがあったのではないかと感じています。
まずは「鍛える」を根性論として捉えた方、痛いのは気のせいだ!と言わんばかりに頑張って履いた方、耐性が強い方です。一方、耐える力がない方(一般人!)は、怪我をして止めていきました。もう一つのグループは真の意味でミニマルを理解したスマートな「鍛える」を選択した方、足をついた時の、この痛いはどうしたら痛くなくなるのか?と考えた方、無理のないところで地面からのインパクトをとらえうよう、ランニング動作を意識した方です。
ですから、後者のランナーは、フォームもきれいで合理的、そして距離志向を捨てた、捨てざる得ないライフスタイル(働き盛りのビジネスマンなど)の方が多い傾向にあります。短時間集中型とも言え、これがベアフットシューズ使い方の典型例です。日本のランナーは、根性的な「鍛える」がそもそも好き、「これで30K走れますか?」という質問をかつて良く受けましたが、そもそもそれがミスジャッジ、すべてのランナーがそういうニュアンスをとらえきれたと言い難かったです。
要は、ベアフットムーブメントで得た大事な教訓は、
「シューズに頼りきるのではなくて、ランニング動作の改善も同時に考えることが大事」
ということです。
ランニングって所詮「体を上手に使うこと、足が、脚が機能的になっていくこと」だと思ってます。合理的なフォーム、健康な機能的な足になっていく過程こそ、ランナーとしての真価です。タイムが速ければいい、膝が痛けりゃサポーターして走ればいい、それじゃ茂木です。それって、5年でマラソンやりきって辞める的アスリートの発想ですよ、市民ランナーのみなさんはずっと走りたい、長く怪我なく走りたい、それが希望ではないでしょうか?
その意味では、ベアフットシューズもうまく使うことです。ベアフットは、動作の確認で短時間集中的に使用、トレーニングシューズはデイリーで体を守ってもらう、レーシングシューズはパフォーマンスを引き出すといった「裸足の機能拡大+機能性のあるシューズでサポート」というコンビネーションで、はじめて快適だったり、成し遂げるタイムがあると思います。
ベアフットシューズは、枝分かれして、今では厚みがある「マキシマル」シューズも出てきてトレーニングシューズにバリエーションが増えています。厳格なミニマルリストやミニマル論は下火になり、シューズは色々あった方がいいし、色々あることで動作を考える契機になるという考え方の方が強くってきています。
ドラマのセリフの中で、R?がクッションのあるシューズの代名詞的に言われていますが、
こんな厚底のシューズ、ホカオネオネとかだってあります。実際のベアフットムーブメント終息後、非常に人気があるブランドです。
またレーシングでもこういった厚底を提案して、マラソン前人未到の2時間ギリを試みたシューズ、ナイキベイパーフライなんてものあります。
このシューズを履いた東海大の学生が、今年は出雲駅伝を制しました。若いアスリートでも、シューズのその選択肢の多様性を受け入れ始めた、そんな時代に入りました。
陸王での描き方は、やはり、シューズのパートは全体的に「フィクション」として見てほしいのですが、茂木がベアフットで動きを見直すシーンは、あそこは実像に即していると言えるます。鍛えるとは盲目的に頑張ることではなくて、合理的、効率的な方向を模索した自分自身を磨くことでしょう。
そういう意味で、茂木がそれに気づき、盲目的な「鍛える」を捨てたラストはハイライトだったと言えますね。
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辻堂 11/2 11/4 11/5 11/9 11/19 11/23
原宿 11/11 11/14 11/25
池袋 11/7 11/21
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先日地元平塚市で行われた「24時間ゆめリレーin ひらつか」の6時間リレーの部門に、太古の湯のイベントにいつも参加されるお客様たちと出場してきました。24時間ひとりで走るランナーとか、ランニングが「健康とフィットネス」から逸脱して、ただの不健康・・・なのでは?まあ、このあたりは今回はここで置いておいて、わたくし藤原は、シューズをレーシングシューズを6足持参し、シューズのマラソンペースでのテストランの良い機会だと思って臨みました。
6時間は6名でリレーするのですが、1周交代のところが多い中、我々の藤原商会チームは、「しっかり良いペースで走り込むこと」を重視して2周交代にしました。4チームとも、がんばって、楽しく、質の高いトレーニングができたと思います!
さて、わたくしは2周ごとシューズを交換して、計4足をマラソンペースで試しました。1回のトレーニングでなかなか、1本、1本履き替える機会はないので(というか面倒くさい、時間がないなどの理由で)、とても良いテストになりましたよ。
そして、今回のエントリーシューズは、
ナイキズームフライ
プーマスピード500イグナイト
スケチャーズGORUN5
ニューバランス1500v3
まず、一番元気なときに、まず「ナイキズームフライ」をと思って履きました。1K 3:40平均で3.4Kをかなり軽く行けました。良さはタイムが出ちゃいます、自然と。あれ?こんなもんでこのタイム!というような速く走るシューズのその目的、その役割を果たしてくれる印象です。しかし、一方で前足部が屈曲制限がある独特な感じはまだまだ思い通りに自分自身がコントロールできるという感覚ではありません。つまり、自然にタイムはでるけど、やや違和感というところでしょうか?今後もう少し履いてみる必要ありです。(ちなみに妻はお気に入りです)
次は「プーマスピード500イグナイト」。このシューズは、イグナイトフォームが前足部に厚盛して搭載されていて、反発感、あと1回目に走ったズームフライと比べると、接地感はものすごい自然です。タイムはこの日最速の2周(12:17)になりました。(ペースを守っているのに、だいぶ他のあおられたのもありますけど・・・)このシューズは、現時点で今シーズンのマラソン勝負シューズ候補ですね。
さて、3回目だいぶ疲労感が出てきた中、「スケチャーズGORUN5」を使用。このシューズもなかなか気に入っていまして、3セットに持ってきたのは、その「優しいクッション」。きっと疲れてきているところで楽しく行けるかなと思っていました。しかし、予想以上に疲労していましたね・・・インターバルが長いのもあるでしょうけど、1週目はうまく体が動かずでした。2周目は接地感のフィーリングも良くなって結局1セット目と同じタイムでしたが、バランスはだいぶ崩れてました。
さて、あたりもかなり暗がりになってきた頃、最後の4セット目。「ニューバランス1500v3」を投入します。はっきりいって足がだいぶパンパンで普段ここまで足を使うようなトレーニングはしない(腹8分目をモットーとしています)わたしの体は走ることにかなりネガティブになっていました。
しかし、走り出してみると、この1500v3、v2より全然好きです。「硬く、そして柔らかい」といった独特な身が詰まった印象の実用的クッション、ソールのグリップ感もよし。予想に反して体のバランスも良く、3セット目とは感覚が違いました。んー、もしかするとこれが一番かもしれませんね。気持ち良く走れました。
各シューズもちろんもう1回以上は別の機会で試しますが、現時点で「プーマスピード500イグナイト」か「NB1500v3」を10/7のニュージーランドのタウランガインターナショナルハーフマラソンで使用してみるつもりです。また続きのレビューもお楽しみに!
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