オリンピック惨敗、マラソン日本選手のシューズ習慣〜シューズアドバイザー日記
- 2016.08.24 Wednesday
- 18:34
こんにちは、シューズアドバイザー藤原です。
盛りに盛り上がったリオオリンピックが終わりましたね。祭りの後の静けさといった感じでしょうか。でも、これからパラリンピックがいよいよ開催です!
さて、陸上では、競歩とリレーに救われた感じでしたが、特に、マラソンは男女とも惨敗でしたね。
戦前戦況通りと言えばそうですが、世界との差が予想以上であり愕然としました。ケニアのエリュウド・キプチョゲは本当に強いです。速いだけではなく、勝負強い、真のチャンピオンですね、彼は。
また、アメリカ代表のゲイレン・ラップも堂々アフリカ勢の一角を崩しました。10000m5位、マラソン3位は、素晴らしい成績です。
ちなみに、このオリンピックは、どこ種目とってみても、黄色にピンクのド派手なカラーのナイキシューズが目立ち、まるで全員ナイキを履いているような錯覚にすら陥りました。
同様に、マラソンの1位〜3位も、当然のようにナイキのシューズを履いていました。ちなみに、彼らは、市販されない次のモデルか何かのプロトタイプのようですが、そのシューズは、日本人ランナーのアディゼロタクミと比べると、そのソールの厚みが2〜3倍あり、なんとトレーニングシューズのようなモデルでした。
日本人選手は、足を鍛えるという意識が強い傾向があり、ジョグでもターサーなど薄いソール傾斜が少ないシューズを好むランナーも多くいます。一方、アメリカ選手は、守るという意識が強く、まさにラップらが履いていたシューズはその象徴的なシューズと言えるでしょう。
ここまで来ると、シューズの文化があまりにも違いすぎるので、これを履く日本人選手が出てくるのかどうかは微妙ですが、事実として、チャンピオンになったのは、その特異なシューズを操る彼らで、日本人ではないことだけは確かです。
金栗四三さん以来の日本伝統のシューズに対する上述のような考え方は、環境の欧米化もあり、それ自体の変化が必要になっているは明白です。しかも、それは、ロードトレーニングがメインにならざるを得ない、市民ランナーでは、至極常識的な考え方と言えます。
しかし、今回のような成績になっても、日本マラソン界では、ギア論議には至らないと思います。彼らは、日本人とは、骨格がとか、発達筋が違うとか色々理由をつけて否定するか、このような世界のトップの変化に目を向けないかどちらかだと思います。
とにかく、順位やタイムよりも、お決まりのように大会当日にピークを合わせられない選手が出るのは、少なからずギアの使い方もあると言えます。その度合いは別にして。
何しろ、アキレス腱を痛めている選手が、ターサーでジョグして、本番は最薄の傾斜なしのレーシングシューズという選択。これは、解剖学的に考えても、首をかしげざるを得ないし、根性論、精神論としか思えません。
さて、先ほどのナイキの戦略とは、裏腹に、日本人選手が不調に終わったアディダスジャパンの戦略は不発。
オリンピックに合わせて、オリンピアンのシューズと同じモデルを、直営店で限定100足、10万のタクミセレブレーションモデルとして発売しましたが、とにかく彼らがこの成績では、広告効果も限定的であったでしょう。
http://shop.adidas.jp/running/takumi/celebration/sp/index.cgi
結局、日本では、ギアに対するもっとも進んだ考え方を持っているのは、市民ランナーである、みなさんの方なのかもしれません。
それと、現在進行形で日本マラソン界の常識を壊し続ける大迫選手、彼に期待するより他ないでしょう。
〜ジャストフィットのお手伝い〜
シューズフィッティングアドバイザー
藤原商会 藤原岳久
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