アシックスの変わらなきゃ、の本気度 〜シューズアドバイザー日記〜

  • 2019.12.31 Tuesday
  • 10:57

みなさん、こんにちは。藤原商会代表 シューズアドバイザー藤原です。

 

さて、あの「アシックス」が苦戦中、2018年12月期では赤字転落し、かなり大きな話題になりましたね。

 

多くの日本人ランナーがそうであるように、アシックスへの思い入れが強いのは、実はアメリカでも同じなんです。あのナイキのフィル・ナイト会長が、創業当時オニヅカタイガーのシューズをカルフォルニアで販売していたのは有名な話、”エイシックス”と発音され、アメリカランニングスペシャリティーショップ(RSS)には欠かせない、無くてはならない定番ブランドなんです。

 

当然、長きに渡りRSSでのシェアは、王者「ブルックス」に次いで常に上位にランクされたアシックスでしたが、最近は徐々にシェアを落としつつあります。専門店では”鉄板”の「ゲルカヤノ」「ゲルニンバス」といったサポートとニュートラルの2大品番は依然定堅調ではありますが、やはり、2009年ごろにピークを迎えたベアフットムーブメントから、ナチュラルスタイルや、最近のランニングシューズ技術の潮流、ニットアッパー、TPU系ソール、サポート、ニュートラルに対する構造的見解など、それらの対応が遅れた感は否めません。

 

 

2018.04- 2019.04

2019.01- 2019.07

2019.01- 2019.10

1位

ブルックス

ブルックス

ブルックス

2位

ニューバランス

ニューバランス

ホカオネオネ 

3位

サッカニー

ホカオネオネ 

ニューバランス

4位

アシックス

サッカニー

アシックス

5位

ホカオネオネ 

アシックス

サッカニー

6位

ナイキ

ナイキ

オン

7位

ミズノ

オン

ミズノ

8位

オン

ミズノ

ナイキ

9位

アディダス

アルトラ

アルトラ

10位

アルトラ

アディダス

アディダス

 

特に、わたし個人としては、ナチュラル系の33シリーズは、らしくないモデルが投入のスタートだったように感じています。最近のRSSのシェアでは、4位とか5位とか不本意な位置に定着し始めていて、”本気で変わらなきゃいけない”状況です。

 

 

写真:33シリーズ  出典: アシックスホームページ

 

その”変わらなきゃ”の本気度として、東京マラソンに合わせて発売された「METARIDE メタライド」は、価格も29,700円の約3万円と目が飛び出ましたが、アシックスが” えっ、ゼロドロップ? ”というもっと構造的なサプライズもありました。いきなり放たれた” 右ストレート ”ような商品のリリースは、1−6月期のシェア挽回に貢献したようですが、人気品番のゲルカヤノやゲルニンバスは、10-12mmの前後差の坂道ミッドソールを持った、いわゆるトラディショナルなシューズのブランドです。その代表的なブランドが、ニューバランスやサッカニーのように、このまま”レスドロップ化”をアシックスも推し進めるのでしょうか?

 

 

写真: METARIDE  出典: アシックスホームページ

 

背景にあるのが、RSSでシェアを急拡大する新興勢力、ホカオネオネ やアルトラ、Onなどのレスドロップ系ブランドの躍進でしょう。気にしない、無視できる存在ではもはやなくなってきているわけです。

 

 

そして、10月には「グライドライド」という17,600円(税込)の、いわば” メタライドの廉価版 ”とも言える今度は6mmドロップのモデルをリリース。同社の人気品番ゲルニンバスと比較してのプロモーションは、捨て身の作戦のように感じます。10月も終わろうかのタイミングは、ギリギリRSSのシェアを取れるだけ取るような、今度は”ジャブような”不意打ちとも取れる商品の印象です。

 

 

写真: グライドライド 出典: アシックスホームページ

 

商品単体としてとても良い商品だと思うのですが、あのアシックスが・・・という奥歯に物が詰まった感があります。まあ、逆にアシックスだからサプライズがある商品であり、スタイルということです。このスタイルの象徴、ホカオネオネ はランニング専門店で2位、アルトラは年間30%伸張を続けているブランド、もはや珍しいスタイルではなくなっています。ランナーの選択肢の一つとして定着しはじめています。

 

 

12月のオースチンで行われたランニングシューズ展示会「THE RUNNING EVENT」では、「ノバブラスト」が発表されました。詳細は別にして、見た目が、ナイキ?を連想するのようなソールを持ったシューズ、まさに、”もう一発おみまいされた感”のある商品でしたが、同時に、人気品番を発展させた「ニンバスライト」のような良さげな商品も発表されています。

 

 

写真: ノバブラスト 出典: YOUTUBE動画より

 

まさに迷走続きとも言えるアシックスですが、このままですと、2020年箱根駅伝での選手着用シェアは、”ナイキヴェイパーフライ現象”もありガタ落ち必死です。年明けには、いよいよカーボンプレート入りのレーシングも発売予定のようですが、もう奇をてらった方法は通用しないと思います。

 

抜本的な”本気の変わらなきゃ”は、こういったらしくない方法以外にもあると感じています。

 

わたしは、ソーティーラインの完成度は、カーボンプレートがなくてもとても優れたものだと思います。この技術は間違いなくナンバーワンです。ですから、まず、インターナショナルとジャパンレーシングシューズ再編が必要です。

 

日本人ランナーの好みが違う、というのは過去の話。ですが逆に、ジャパンレーシングを前面に推し進めるチャンスだと思うんですよね。スカイセンサーやソーティージャパンは、もっとしっかり展開して、広く世界に愛用されるシューズです。まるでアディダスアディゼロアディオスのように・・・このシューズはジャパンレーシングの素晴らしい成功例です。一部商品は、いまだにサイズ展開にUSサイズの記載がない(適当な数字が当て込んである)など展開する気がない感じはもったいないです。

 

薄底スタイルも、需要はあります。NY5番街でマイルレースがあるような国です、ニューバランスが今年リリースしたフューエルセル5280のような商品もインパクトは出せます。このソーティーマジックのような薄底ジャパンスタイルもしっかり展開していくべきです。

 

 

また、中国ではオニヅカタイガーがかなり人気のようですが、ニュージランド、オーストラリアなどオセアニアでも人気。NZに毎年1回は訪れていますが、ホークスベイマラソンなどオフィシャルスポンサーはアシックスが多いです。同じく欧州でも人気があるブランドであることあまり知られていないかもしれません。選択と集中、ナイキ・アディダスに次ぐ3位シェアに目がくらむのは、こういった小さなストロングポイントの集合体を見逃すことになります。

 

ちなみにRSSでミズノは復活をしてきています。ミズノが誇るニット技術「ウエーブニット」を非常に好意的に捉えらえているようです。(ミズノは残念なのはこれを日本では注力していない・・・)できれば、アシックスには、奇をてらったような商品投下ではなくて、このようなしっかり潮流をついた商品、技術を展開してほしいです。TPU系のソールでなくても、アシックス流の潮流をついた素材を追求すべきです。

 

アディダスが断念したスピードファクトリー構想にだってチャンスがあるかもしれません。技術のアシックス、わたしも、かつて2年在籍したアシックスには、右往左往するような展開ではなく、ドンと四つに構えて欲しい。そう切に思っています。

 

 

〜ジャストフィットのお手伝い〜

藤原商会代表:シューズアドバイザー 藤原岳久

https://www.f-shokai.com

 

ランニングショップコンセプトをご利用になりませんか?

〜シューズ選び、その使い方のコツをお伝える「お買いものツアー」

https://www.f-shokai.com/お買いものツアー随時開催中/

1月も開催!

1/16 18:00- 21:00 1名

1/18 12:00- 15:00 2名

が募集中です。

 

2月もスケジュール発表してあります。

 

 

藤原商会 シューズを使いこなすイベントはこちら

https://www.f-shokai.com/イベントスケジュール-1/

 

 

藤原商会オフィスオープン(営業時間)はこちら

”ほぼ毎週水曜、木曜、ときどき土日 ”

https://www.f-shokai.com/藤原商会について/藤原商会店舗オープン時間/

コメント
オニヅカではなくオニツカです
  • オニツカ
  • 2020/01/05 1:04 AM
管理者の承認待ちコメントです。
  • -
  • 2020/01/14 2:46 AM
コメントする








    

calendar

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< April 2020 >>

Buy Shoes

Buy Shoes

Buy Shoes

selected entries

categories

archives

recent comment

  • アシックスの変わらなきゃ、の本気度 〜シューズアドバイザー日記〜
    オニツカ (01/05)
  • 日本人選手よ!トラックで何故ヴェイパーフライを履く・・・〜シューズアドバイザー日記〜
    トム (10/08)
  • LSDは最も重要なトレーニング 〜シューズ アドバイザー藤原の目指せ!48歳2時間半ギリ!〜
    浩司 (01/19)
  • マラソン大会”ブランド枠”はランナーのため 〜シューズアドバイザー日記〜
    shinichiro handa (03/18)
  • 2018年箱根駅伝シューズシェアとそれが意味するもの〜シューズアドバイザー日記〜
    ハマダコウスケ (01/13)
  • ブレイキング2がもたらしその成果 その1 〜シューズアドバイザー日記
    Koidhi Suzuki (05/10)
  • オリンピック惨敗、マラソン日本選手のシューズ習慣〜シューズアドバイザー日記
    まー (09/24)
  • レーシングシューズは人と一緒でなくていい! 〜シューズアドバイザー日記〜
    藤原 (05/25)
  • レーシングシューズは人と一緒でなくていい! 〜シューズアドバイザー日記〜
    8男 (02/24)
  • Nike Zoom Structure19 シューズレビュー 〜シューズアドバイザー日記〜
    松井 徹 (12/08)

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM