ランナーよ、インソールに何を求めているのか?盲目的な利用に利点なし〜シューズアドバイザー日記〜
- 2019.09.13 Friday
- 08:00
みなさん、こんにちは。シューズアドバイザー藤原です。
さて、みなさんは”カスタムインソール”をランニングシューズに入れていますか?
「YES!」
という方にお聞きします、それは、いったいなんのために入れているんですか?
「そりゃ、怪我をしないからだよ」
という答えが返ってくるかもしれませんね。正論です。
ただどうしてそうなるのか?それぐらいはラフに知っておく必要があるでしょうね。盲目的な使用は精神安定剤になっているだけだと言っていいでしょうね。また盲目的に店頭で勧めらて使っているランナーも要注意です。
(こちらもよかったらご覧ください→ http://fshokai.site/?eid=111)
でないと、
「ズームフライにインソールを入れて何とかサブ3する(サブ4する)!!」
???? 的ナンセンス、よく分からない論理に陥ってしまう日がくるかもしれません。
ズームフライフライニット
実は、お買いものツアーでコンサルするお客様にも、レーシングシューズにカスタムインソールを入れるようなお粗末なことをしている人は結構います。勧められるがままのランナーはとても多い気がします。せっかくメーカーが血を血で洗う努力、知恵を絞って軽量化を実現したシューズなのに・・・簡単に言えばその目的のシューズではない・・・それだけなのですが・・・
結果的に、どんなランニングシューズのタイプにインソールを入れるべきか?また、どんなフェーズ(時期)で使うのがポイントだと思うんです。
そもそも速く走れたり、動けたり、動きを良くするようなインソールをお望みなら、スペシャリストにフォームなど動作とセットで相談すべきです。フィジカルがとてつもなくすごかったり、非の打ち所のないフォームであれば別ですが・・・ということで、市民ランナーなら、私も含めて、それより先に改善点すべき点は多いでしょう。ですから、速く走れるというようなイメージのインソールはない、とまず思った方がいいです。
反面、スポーツをしているわけでもなく、外反母趾などトラブルがあり、日常生活を送れない方などにとっては、インソールはなくてはならないモノでもあります。同じようにランナーでも、怪我をして、ランニングをしているときに痛いような状況であれば、痛みが治り、再び好循環を生むまではインソールに頼るのもありなわけです。むしろとても効果的、足は必ず着かないといけませんから、怪我をしている場合なかなか治りづらいですからね。(セルフケアができればもちろん、シューズの買い替えなども含め、やれることはやっていてですけど)
そして、その場合、そもそも動作誘導が強い屈曲にも制限がある、トレーニングシューズ(デイリートレーナー)に挿入してこそ好循環を作ってくれます。ですからアッパーが軽量化されていて、固定感が少なく、ソール誘導がそれほど強くないレーシングシューズのようなシューズにインソールを入れても、その機能補完の意味は薄れてしまいます。
ナイキズームペガサス36(代表的なデイリートレーナー)
仮に、怪我をしてしまったランナーが、インソールに、アライメント(骨の配列)や、アーチ自体のポジションを整えてもらって、それで痛みなどが消えれば、インソールは、それでひと役目終えます。そう思います。そして、好循環を作って、健康な足を取り戻したら、それをキープしていくこと、それ自体が健全なスポーツではないかなと思います。
ランニングというスポーツをして高めたいのは、体力であったり、健康そのものなはず。その結果がレースなどでのタイムなわけです。エクササイズは、体の使い方のバリエーションを増やすことですよね。道具はまさにそのお手伝いをするものです。
ここからインソールを使う場合でも、予防的な使い方になるでしょう。やはり、普段履きのシューズや、トレーニングラインのシューズに入れて、機能補完しあうのが良いでしょう。また、そんな考え方とは真逆に、低サポートのベアフットシューズを使って歩いたり、軽いランニングなどで足裏の固有知覚を積極的に高めて、怪我予防、ケア意識をすることもタイミングを見てになりますが、もちろんありですよね。
インソールをどんなシューズに入れるか、そして、どのタイミングで必要で、逆にどんなタイミングで鍛える的シューズの使い方を導入するかなど、メリハリを持ったコンディショニングがとても重要です。
インソールと同じで、シューズでも、盲目的にずっと同じタイプを履くような習慣はランナーとしの進化を阻害しかねません。色々な道具を使ってほしいですね。「私はずっとアシックスのGT2000です!」ってこと自慢してくるランナーさんがいますけど、アシックスなら、「GT2000でスタートしたら、カヤノになって、今はニンバスです。」みたいな道具の変化は自然ですし、あるべきかなっと思っています。
同じ動きになれることは、初期的には良いことですけど、どんどんマンネリ化して、体は楽をしているだけです。
コンディションの頂点として、健康な足で、サポートのあるシューズを履く、これが理想。常に怪我のリスクを減らして、コンディションを整える。筋バランスも良く、怪我のないランナーであれば、走り始めた頃は、オーバープロネイション対策のシューズ(カヤノ)だったかもしれませんが、その時はニュートラル(ニンバス)を履いているような、そんなイメージで言っています。
そうやって作り出されたコンディションがいい状態のランナーが、大会でレーシングを履いて力を発揮する。シューズにはもはや過剰なサポートはなくて、体が頑張ることを応援するような機能、軽量性だったり、反発性だったりがメインになっていきます。まさに「ズームフライ+インソール」はナッシングハプン、何も起こりませんよ。まあ、メーカーもインソールが剥がれないものは、インソール交換不可、ぐらいはっきりうたっても良いのかもしれませんね。
何度も言いますが、インソールが必要ない、ということではなくて、ランニングしているぐらいの、またマラソンを完走できるような体力レベルの高い方が、モノにどこまでも、どんなフェーズ(時期)でも頼りきるというのはどうなのかな、ってことです。それは、あまりにも盲目的です。
〜ジャストフィットのお手伝い〜
藤原商会代表:シューズアドバイザー 藤原岳久
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