金栗四三物語から知るマラソンシューズの起源 〜シューズアドバイザー 日記〜

  • 2019.01.16 Wednesday
  • 10:28

こんにちは、シューズアドバイザー藤原です。

 

さて、NHKの大河ドラマ「いだてん」始まりました。見てますか?

日本マラソンの父、金栗四三さんの話、これは、必見ですね。

 

写真:金栗四三氏 玉名市ホームページより

 

何しろ、日本最初のオリンピックマラソン代表であり、福岡国際マラソン、箱根駅伝の創始者で、それこそ有名な金栗さんですが、

日本人が長らく愛用しているマラソンシューズの元祖生みの親、日本のランニングシューズの父でもあるということも忘れてはなりません。

 

ちなみに、日本人に馴染みのある"マラソンシューズ”という言葉は和製英語です。

 

「マラソンはじめるぞ!マラソンシューズを買おう!」

 

は、とても日本語として自然ですが、ランニングシューズの履きわけスタンダードからすると不自然な表現です。

 

"マラソンシューズ"は、今のカテゴリーで言うとレーシングシューズにあたります。薄いレースシューズしかなかった時代では正しい表現だったかもしれませんが、現代では、ランニングをはじめる方は、サポートのあるトレーニングシューズをオススメすることになります。

 

ともかく、大切なことは、それが誕生した背景を知ることだと思うんです。1912年のオリンピックストックホルム大会を目前に控えた当時、そもそもマラソンで履くシューズがなかったわけです。その概念すら日本にはありません。

 

この頃、マラソンでは、身近な存在であった足袋を履いていました。しかし、いわば鼻緒がある履き物のためのソックス的存在なのが、足袋です。単純に耐久性に絶対的に問題があり、彼は、東京師範学校の裏にあった播磨屋の黒坂辛作に足袋の強化を注文します。

 

金栗四三は、底を3重に補強、完成した足袋で、下関〜東京 1200Kを走破、その耐久性を確かめたりなど、試行錯誤の結果、その足袋は、「金栗足袋」と呼ばれることとなります。

 

そして、その流れを組んでいるものが、いわゆるマラソンシューズだと言っていいでしょう。

 

写真 金栗四三氏と金栗足袋 玉名市ホームページより

 

ちなみに、足袋にゴム底が付いたものは"地下足袋"で現在も健在な履物で、商標登録こそ、ブリジストン創業者石橋正二郎の父、石橋徳次郎さんが持っていますが、金栗四三の「金栗足袋」にゴム底が付いたのも同時期か少し早かったと言われています。

 

さて、その甲斐もあって、戦前の1936年ベルリンオリンピックでは、マラソンで金、銅を金栗足袋を履いた選手が獲得。

戦後のボストンマラソンでは、アストロボーイ、田中茂樹選手が金栗足袋を履いて優勝しています。

 

もちろん戦後再開された箱根駅伝でも、60年代までは、まだまだ金栗足袋を履いているランナーが目立ちます。当然ですよね、金栗四三がはじめた駅伝ですからね。

 

 

写真:箱根駅伝風景 講談社MOOK「写真で見る箱根駅伝80年」より

 

50年代以降あたりからは、親指と4指が分かれた足袋スタイルから、金栗足袋は時代とともに進化してマラソンシューズは靴型になっていきます。また、金栗足袋のそのブランドは、「ハリマヤ」となって、1990年代まで存在しました。

 

わたしは48歳ですが、高校生まで金栗シューズを履いていました。「ハリマンアスカ」がわたしの心の中の第1位、ベストレーシングシューズでしたね。

 

独特な存在感を出し続けたハリマヤでしたが、残念ながら、その後会社清算し、純血の金栗足袋の歴史は途絶えました、、、

 

 

写真:ハリマヤ 月刊「ランナーズ」1984年2月号より

 

 

金栗足袋は、通称”マラソン足袋”と言われて、それを生産するブランドとしてスタートしたのが、あのオニヅカタイガー、現在のアシックスです。ということは、あのシューズの名工、三村仁司さんもそこから派生した、いわばマラソン足袋からの職人さんだったと言っていいでしょう。

 

とにもかくにも、マラソンシューズのルーツは、まさに金栗足袋にあり、それを受け継いだ歴史そのものだったわけです。日本も環境が変わり、選手の体格も変わり、マラソンシューズは、いまランニングシューズという概念の一部に統合されつつあります。

 

それでも、マラソンシューズの技術とその機能性はいまだ健在。今年の箱根駅伝でも、多くのランナーが、アシックスやミズノの和製マラソンシューズを履いて出場しています。

(こちらの記事も参照ください 2019年箱根駅伝シューズ事情http://fshokai.site/?eid=121

 

そればかりか、アディダス、ニューバランスのシューズもプロデュースドジャパンのシューズなので、半分以上のランナーは和製マラソンシューズだと言ってもいいでしょう。金栗足袋直系のマラソンシューズは、今後も”レーシングシューズ”として、その存在感は輝き続けるはずです。

 

陸王は感動したけど、フィクションでしたが、いだてんは、ノンフィクションです。ドラマを通して、多くの方に、マラソンシューズのルーツを知ってほしいですね。

 

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F・Shokai 【藤原商会】代表

シューズアドバイザー 藤原岳久

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