2019箱根駅伝におけるシューズ事情 〜シューズアドバイザー 日記〜

  • 2019.01.04 Friday
  • 07:54

新年明けましておめでとうございます!シューズアドバイザー 藤原です。

 

2019年箱根駅伝は、青山学院大学の自滅もあり、我が東海大学が総合初優勝となりました!私の48歳の誕生日をお祝いするような快挙でした。プロフィールの東海大陸上部出身(いただけですけど)は今年十分ネタになりそうです。また、今年優勝できるとなると黄金世代がいるうちに2連覇も夢ではなくなってきましたね。

 

さて、95回の記念大会ということでいつもより多い23チーム、230人のランナーが箱根駅伝を走りましたが、そのシューズシェアは、前年、2018年にトップに立ったナイキが、今年はまさに”独走”、41.3%のダントツのシェアとなりました。

 

箱根駅伝シューズシェア変遷

Nike Adidas Asics Mizuno NB &ミムラボ
2016 38足 34足 60名 75名 3名
18.1% 16.2% 28.6% 35.7% 1.4%
2017 36名 49名 67名 54名 4名
17.1% 23.3% 31.9% 25.7% 1.9%
2018 58名 35名 54名 37名 26名
27.6% 16.7% 25.7% 17.6% 12.4%
2019 95足 39足 51足 24足 21足
41.3% 17.0% 22.2% 10.4% 9.1%

 

その理由は「ズームヴェイパーフライ4%」とアップデイトされた「ズームヴェイパーフライ4%フライニット」の2種類のシューズの影響が単純に大きいと言えます。

出典:ナイキホームページ ズームヴェイパーフライ4%フライニット エキデンパックカラー

 

オールナイキの東洋大学はもちろんですが、なんとミズノがウエアスポンサーの優勝した東海大学や国士舘大学、東京国際大学でも、それぞれ、7名、8名、9名と高いシェアとなりました(表2参照)。ナイキスポンサーの中央大学や神奈川大学と同等か、それより多いぐらいの着用数でした。ナイキを着用した95名中、88名がズームヴェイパーフライ4%シリーズと、その興味のほとんどがそのシューズへの期待感だったことが数字からも明らかです。

 

また、ズームストリーク6やズームストリークLT4のような同じインターナショナル企画の商品を履く選手も散見でき、いよいよ日本企画のルナスパイダーR6、ズームスピードレーサー6の役割も少なくなってきたのかもしれません。

 

出典:ランニングウエアハウス 2名の選手が何故かこのカラー

 

大学別シューズシェア(表2)

大学名/ウエアサポート Nike Adidas Asics Mizuno NB &ミムラボ
東海大学/Mizuno 7名 1名 1名 1名
青山学院大学/Adidas 1名

9名

東洋大学/Nike 10名
駒沢大学/Nike 5名 2名 1名 1名 1名
帝京大学/Asics 2名 1名 2名 4名 1名
法政大学/Mizuno 4名 2名 2名 1名 1名
国学院大学/Mizuno 5名 2名 1名 1名 1名
順天堂大学/デサント 4名 1名 3名 1名 1名
拓殖大学/Newbalance 1名 2名 3名 1名 3名
中央学院大学/Asics 3名 1名 4名 2名
中央大学/Nike 7名 2名 1名
早稲田大学/Asics 4名 6名
日本体育大学/Asics 5名 4名 1名
日本大学/Mizuno 1名 1名 7名 1名
東京国際大学/Mizuno 9名 1名
神奈川大学/Nike 4名 3名 2名 1名
明治大学/Adidas 1名 5名 2名 1名 1名
国士舘大学/Mizuno 8名 2名
大東文化大学/Cramer Japan 3名 2名 2名 1名 2名
城西大学/Newbalance 3名 4名 1名 2名
山梨学院大学/Asics 1名 9名
上武大学/Newbalance 4名 1名 1名 4名
学連選抜 3名 1名 4名 2名


 

その他のブランドでは、アディダスが微増、アシックス、NBが微減、ミズノが大幅に落とす結果となりました。まあ、その分がほとんどナイキに流れたと言ってもいいでしょう。

 

新商品発売効果か、アディダスは微増。青山学院大学や明治大学を中心にブラックの「アディゼロセン5」着用が目立ちました。区間新を出した森田、小野田両選手をはじめ、青山学院大学、明治大学の数人がカスタム仕様ものででしたが、ちゃんとセン5のブラックカラーによせてあったのはマーケティング的な理由でしょう。

 

また5連覇を逃した青山学院大学では今まで2名の”離反者”がいましたが、ナイキ着用者であった1区橋詰選手は今回アディダスに変更、一方、9区を走った吉田は今まで通りナイキで走り区間賞を取りました。ただそういったマメなアプローチもあってか、青山学院大学は、10名中9名がアディダスを着用とブランドとの関係性がしっかりしていることが透けて見えますね。

 

出典:アディダスオンラインショップ カスタムはブラックカラーですが、中身はほとんど違います。

 

一方、ニューバランスのハンゾーV2は、神野選手など着用のトップ選手が活躍していないので、大学生への影響も軽微にとどまった感は否めません。アディダスに三村仁司氏が移籍し、青山学院大学の連覇が始まった頃の効果と比べてもやや低調だと言えますが、2016年が着用3名だったことを考えると、今年の21名は大きな進歩でしょうか。

 

出典:ニューバランスホームページ このカラーリングは目立っていましたね。

 

同じく微減のアシックスは、多くの選手に左がオレンジ、右がネイビーのアシンメトリーなデザインの「ソーティーマジックRP4テンカ」を着用させる戦略で目立っていて、なんとか踏みとどまっている感じです。それでも2017年67名と比べると16名減らしています。

 

出典:アシックスホームページ アシンメトリーのカラーはシューズチェックもしやすかった(笑)

 

また、年によってはオールアシックスであった鉄壁牙城、山梨学院大学や日本体育大学でも今回ナイキ使用者が現れました。日体大に至っては、半数以下になってしまいましたが、山梨学院大学は9名と牙城であり続けています。早稲田大学も6名着用と2番目に多かったです。

 

区間別だと5区と8区はアシックスの着用数が首位。5区は、山の特殊性からしても、オーソドックスな接地感のあるスタイルを好むのは分かります。また8区はアシックスが10名/23名と圧倒しましたが、面白いのはナイキ着用ランナーでもその区間は薄底が2名と、8区は何故か”薄底の聖地”になった感はあります。

 

ウエアブランドシェア(表3)

2016 2017 2018 2019
Nike 5 3 5 4
Adidas 1 2 1 2
Asics 5 5 5 5
Mizuno 5 6 5 6
Newbalance 2 2 2 3
Cramaer Japan 1 1 1 1
Descente 1 1 1 1

 

一方、流出が止まらないミズノは、ついに10%シェアに、、、ウエアサポートは、常にナンバーワン(表3)ですが、特に近年、それが選手のシューズ着用に結びついていません。今回もブルーにオレンジのシューレースの「ウエーブエンペラージャパン」を中心に統一感のある戦略でしたが、圧倒的にシェアを失っています。

 

特に優勝した東海大学では着用者がゼロと異常事態です。その他、ナイキシューズシェアの高かった東京国際大学や国士舘大学も着用ゼロです(表2)。反対に日本大学では7名着用と最多、このような良い関係性のある大学から流出を抑える作戦が必要のようです。高校生では高いシェアであり続けていますので、シューズ自体はクオリティーが高いだけにその巻き返しは難しくないでしょう。

 

出典:ミズノホームページ その他クルーズやカスタム仕様の選手がいました。

 

実質参入5社のシューズしか履かないような保守的な選手マインドの箱根ランナーの中で、2017年、2018年とおきているナイキ旋風は本当に無視できないものにばかりか、日本企画シューズではなく、これだけインターナショナルモデルを選手が受け入れてくれるのであれば、ブルックス、ホカオネオネ、アンダーアーマーなどの新規参入組にとっても間違いなくプラスでしょう。

 

ただ今年も230名の選手の中で、5社以外のシューズを履く選手が現れませんでした。しかし、今回のナイキ旋風で選手たちには、市民ランナーのような履きたい、という興味本位よりももっと強く、履かなければならない、履かなければ遅れてしまう、と言ったある種の危機感が根底にあったように思えます。

 

今後ホカオネオネのカーボンロケットやブルックス、スケッチャーズの選手仕様は、ナイキズームヴェイパーフライを意識したものになってきます。2020オリンピックイヤーの箱根駅伝では、さらにインターナショナルなマインドの選手が増えてくると面白くなりますね。

 

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